創業期から取り組んで実感した、経営における「People Experience」の大切さ
こんにちは!Mutureの田邊です。
Mutureは丸井グループとGoodpatchの共創によって生まれたジョイントベンチャーです。 私は丸井グループから出向し執行役員として、PX & Empower Organizationという経営領域を担当しています。
2022年4月27日に誕生したMutureも設立から1年を迎えました。ここまでご支援いただいているみなさま本当にありがとうございます。節目を迎えた機会にこの1年を2つの観点で振り返りたいとおもいます。
People Experienceの観点から振り返るMutureの経営
…本記事大企業の一社員からジョイントベンチャー執行役員になるまでの変化
…こちらの記事をご覧ください
この記事は、
✅Mutureが取り組むPeople Experience、Empower Organizationとは何か
✅なぜ創業時から取り組むのか
✅1年やってみての気づきと展望
をまとめたものです。組織づくりを担当されている方やご興味のある方の参考になれば嬉しいです😀
人と組織を起点とする経営領域「Empower Organization」「People Experience」
Mutureでは経営を「対象:(ビジネスと組織)」と「アプローチ方法(Drive・Empower)」の4章限+「全体をつなぐMutualistic band」の5つの領域で捉えて運営しています。
私はそのうち、Empower OrganizationとMuturalistic Band内のPeople Experienceを担当しています。管理・バックオフィスと呼ばれるものの運用と企画から、社内の関係性の質の向上など組織開発まで一貫して行なっていることが特徴です。
ミッションはMutureの是(行動指針)である「均衡・包摂・循環」を体現した組織づくり。
上記のミッションを達成するためには2つの循環を実現する必要があり、日々各フェーズに対して取り組みを行なっています。
▼実際の取り組み例▼
運営の便宜上EOとPXを分けていますが、社員からみると「会社で過ごす上での要素」という点で差はなく「一連の体験構築」として取り組んでいます。制度などのハード面・関係性構築などソフト面など組織開発の全般を含んでおり、地道な活動の多いセクションです。
なぜ創業時から取り組むのか
「なぜ組織が小さい段階から人を起点に取り組むのか」「事業に集中するべきではないか」とご意見をいただくこともあります。MutureがPXに取り組むのは、思想を反映したものであり、経営戦略でもあります。
目指す未来を体現する組織であること
Mutureは「相利共生の未来を実現する」という夢を掲げています。この夢に共感して入社してくれたメンバーが集まっています。この夢を自ら体現するのはとても自然なことです。
PXの取り組みはビジネス拡大に寄与する
MutureのDX支援業務は人が資本であり、メンバーが力を発揮できる環境を作ることはビジネスでのバリュー発揮、ひいては事業での提供価値の拡大につながると考えています。決して慈善で行なっているわけではありません。
1年間取り組んでみて感じる手応え
1年間やってみて、PXに取り組むことは組織のレジリエンスを高めることだと考えています。会社の状況の変化や予期せぬ困難な場面に出くわした際でも「このメンバー・この組織なら乗り越えられる」と思える状況をいかに作っていけるかがPXの効果です。
現在の組織状態に対して施策を打つのではなく、組織のあるべき状態や今後起きうる変化を見据え、事業成長に耐える強い組織を作っていく、組織の自己効力感を上げていく、一つの経営のアプローチであり、昨今取り上げられている人的資本経営を実行する上でも大切な要素になると感じています。
例えば、会社の組織や制度が新しく出来たり変更された時。一番大事なのはいかに変化の理由や背景が適切にメンバーに伝わり、いかに新しい状態に納得し馴染むかの【オンボーディング】ですが、「制度ができたこと」がゴールになっているパターンが多いと感じます。メンバーと仕組みと思想をつなぎ、あるべき組織の状態へ近づけていく取り組みこそPeople Experienceです。
23年度の注力領域
22年度は会社運営を行う上に必要な基盤を固めた年でした。大きな事故なく1年経過したことは成果ではありますが、あるべき状態からバックキャストした取り組みやメンバーが置かれる状況に合わせた体験設計はまだまだこれからです。そこで23年度は以下を重点領域と定めています。
実行の上で大切にしているポイント
ここまでで述べた目指す姿やミッションも、手探りで運営しながら形作ったものです。実行しながら気づいた「よりよいPXのために大切なポイント」をご紹介します。
日頃の地道な観察
人を起点として組織づくりを行う上で、メンバーの状態や一次情報が最重要です。関係性の変化や社内のアラートの発見を地道に行うことを大切にしています。 そのためにMTG、colla、slackなどを通じて発言の内容だけでなく、表情など目や耳で捉えられる非言語情報やその変化にも目を配っています。
長期視点で一呼吸
PXの取り組みは得手すると「たのしいこと」「イベント」と誤解を招きがちです。会社が目指す組織の状態やスタンスにきちんと結びつくよう、Mutureの行動指針をPXにも落とし込みました
100点を目指さず、ミニマムに出しながらより良いものへ変化させていく
制度や取り組みは一度作って完成するものではなく、組織やメンバーの変化に伴い常にアップデートが求められます。そこで、基本的なベースは定めつつ、考慮すべき事情や変化が起きた場合などに都度対応していくスタンスをとっています。
WHYと結びつきを伝えていく
各種取り組みについて、制度やインセンティブがあることではなく「なぜそれを採用しているのか」「どう夢志是と紐づいているのかが明らかであること」を重視しています。例えば、各種ルールをまとめているnotionでは各説明の冒頭に「なぜこのルールがあるのか」「どう相利共生と結びつくのか」の説明を入れています。
Mutureの組織づくり、今後の伸びしろ
5名でスタートしたMutureも現在8名、プロジェクト数も2つから6つへ増えました。今後も組織規模拡大予定です。環境が変化していく中で見えてきた組織開発の課題と伸びしろもお伝えさせていただきます。
今後も組織規模の拡大や事業成長に伴い多くの課題に出くわす場面はありますが、課題ではなく「のびしろ」と捉えMutureらしいアプローチで変化に向き合っていきたいと思っています。
さいごに
組織規模や事業環境の変化によって新しい課題も生まれていきます。それでも人を起点とし「均衡・包摂・循環」を体現した組織づくりを実現していくことが、より良い社会の実現になると信じています。
22年度の手応えで述べたように、EO・PXは強い組織を作っていくために必要な視点であり、守りではなくむしろ経営の中心にくるポテンシャルがあるとと考えています。しかし、世の中にそうした事例が少ないことも事実です。フロントランナーとしてMutureから事例を創出し発信していくことで、貢献していきます。
まだまだトライアンドエラーの毎日…。さまざまな企業の方と情報交換もさせていただきたいです!MutureについてもYOUTRUSTのカジュアル面談やDMなどでぜひお気軽にお声がけください!