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女は灰になるまで女2

【ケース2】
デイサービスに通われている、とてもオシャレな70代の女性利用者様。

身だしなみにとても気を遣われていて、

「女はオシャレに気を遣わなくなったら終わり。」

というのが口癖のような方だった。

僕もちょいちょいその方の身なり等を
「今日もお綺麗ですねー。」と言って褒めたりしていたのだが、

どうやら次第に僕のことを『男』として意識し始めたらしく

お話している中で

「今日はピンクのパンティを履いてきましたの。
見ていただいても構いませんわ。」

「今度一緒にお食事に行きたいわ。
その後あたくしの家に泊まってもらえないかしら?」

など、ちょいちょいぐいぐいくる発言が気になりだした。

ある日のことだ。
帰りの送迎でご自宅までお送りすると

玄関口で彼女は僕にこう言った。

「あたくし、あなたとセックスがしたいわ。」

『うそ~~~ん⁉️⁉️⁉️』
身も蓋もないド直球の豪速球。
顔を見ると、決して冗談で言っているのではないのであろうその顔つき。

あくまで冷静に利用者様を諭す僕。

その後、納得できなかったのか、彼女の感情は怒りに変わり、デイサービスに鳴り止まない電話・電話・電話。
電話の嵐😱😱

「あなたね❗あたしのこと愛してるって言ったじゃない‼️‼️」
『い、言ってない…』

「今度デイサービス行った時に、バッグの中に出刃包丁を入れていって
あんたのこと刺してやるから‼️」
『あ、愛情、、怖ぇ~~…』

受話器から流れてくる金切り声に、冷静に冷静に対応をした。

好意を持っていただけるのはありがたい。
ありがたいが境界線を超えた感情というのは本当に驚いてしまう。

もしかしたらもしかしたら
もーしかしたら、勘違いをさせてしまうような言動があったのかもしれない。

反省をしつつ、ひとみさんの言葉が頭に浮かんできた。

ひとみさん
「女はぁ~~、灰になるまで女なんですぅ~~~」

年を重ねていっても、いつまでも異性に恋心を抱けるというのは

素敵なことであるのに間違いはない。


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