ブラック企業勤務の過去を話すリスクと私が戦略的ミステリアスを推す理由
私が数日通って辞めた会社に辞意を伝えた時、社長からのある言葉に驚いた。
「前の、ろくに給料も払わない会社よりウチの会社の方が断然マシなのになぜ・・・?」
確かに私は、今回引き抜き?のお話を貰った時に前の会社の給料や待遇について聞かれ、話していた。でもこの言葉を聞いた時、私は「ブラック企業に勤めた経験など、ネガティブな経験は隠すべき」との理由が一気に分かった気がした。
✳︎この人なら多少雑に扱っても良いと思われるリスク✳︎
本来なら人をどこまで粗末に扱って良いかの基準は絶対的なもので、相対的に基準が動くものではない。それに何よりそもそも全ての人には尊厳がある。
けれどこの言葉を聞いて、なぜ前の職場の話が比較対象として話題に出てくるのか、とても違和感があった。そしてもしかしたら私の扱いを相対的に捉えているのか?と考えたら、ゾッとした。
そして人によっては無意識のうちに「これまでそういう不条理な立場を乗り越えてきた人なら、その人が過去に体験した最低レベルまでなら、多少粗末に扱っても許される(相手は黙って耐えるだろう)」という感覚になってしまうのかも???と私は感じ、「恐ろしい」「これは今後気をつけよう」と思った。
✳︎戦略としてのミステリアス✳︎
世の中色んな人がいる。そして人生色んな事がある。だからこそ、ミステリアスである事は、自分を幸せに導くための重要な防御策の一つかもしれない、と心底痛感した。
もともと私は「八方美人で居るよりも始めから自己開示して、ある程度自分のアクの強さを知った上で、それでも仲良くなれる人と仲良く出来たら良いや。」というタイプなので、この体験はなかなか貴重な気づきだった。
なるほどね。そういうリスクがあるのか。
✳︎机上と現実の違い✳︎
もちろん自己開示のメリットは多い。例えば有名な「ジョハリの窓(下記参照)」でも、「解放の窓」の面積は大きい方が「健全さを保持しやすい」とか「他者との信頼関係を築きやすい」「自分の可能性や能力に気づける」「お互いの人間成長が促進される」など、自己開示のメリットについて色々述べられている。
ジョハリの窓
でも結局あくまでもこれは理論上のことで、現実世界に落とし込むと、当たり前だけど自己開示によるメリットは相手によって、また、内容によっても左右されると私は思う。
✳︎そして私が思う事✳︎
現実世界では悪人は悪人の顔もしていないし、悪人という自覚もない。もっと言えば完全なる悪人は滅多に居なくて、実際の日常生活で出くわす一番多いパターンは、「ナチュラルにあわよくば誰かを利用しようと思っている普通の人」。だからこそ、相手の「あわよくば」センサーを刺激しない程度の少しくらい慎重さがある方が安全、というのが私の学び。(あくまでも個人的な意見です)
という事で、今回は数日働いて辞めた会社での学び、「ネガティブな経験を隠すべき理由」について、体験が新鮮なうちに書き残しておこうと思い書いてみました。
ちょっと、ひねくれてるかなぁ?まっ、2021年10月時点での私の人間観はこうだった、という事で😝