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DAY⑧家族先導!欲張り中欧🇦🇹周遊旅〜ウィーン〜

グリュースゴッド!
(オーストリアの挨拶でこんにちは!)
趣味が海外旅行の社会人です。

2024年8月に家族3人(父70・母・弟ダウン症)を引き連れて、オーストリア・ハンガリー・チェコ・スロバキアを周遊。

本日は最終日!
13時30分ウィーン発、翌日13時50分成田着の便に搭乗予定だったが、遅延により昼過ぎまで観光できることに!

スケジュールは下記の通り。本記事は太字。
1日目:成田✈️ウィーン
2日目:ウィーン🚈ブダペスト(ハンガリー)
3日目:ブダペスト
4日目:ブダペスト✈️プラハ(チェコ)
5日目:プラハ🚈ウィーン
6日目:ウィーン
7日目:ブラチスラバ(スロバキア)🚌ウィーン
8日目:ウィーン✈️成田

前回の記事はこちら


朝は優雅にザッハーから頂きます

朝6時半に起床。
ウィーンでまだやり残したことがある。
それはザッハートルテを食べること

ザッハートルテは、フランツ=ザッハーが創作したオリジナルチョコレートケーキ。
その歴史は古く、ナポレオンのせいでぐちゃぐちゃになったヨーロッパ世界をそれ以前に戻そうと開かれたウィーン会議まで遡る。
主催者のメッテルニヒがフランツ=ザッハーに、会議に振る舞うための料理を作るよう命じ、そこで生まれたのがこのザッハートルテ。

前日に、ザッハーに行くか家族に相談すると、
「ケーキはいっぱい食べたから私たちは行かない」
とのことで、ひとり旅気分で張り切って出発。

そして朝8時前にカフェザッハーに到着。
オープン間もなかったためガラガラ。並ばずに入れた!

ザッハー / 8時半過ぎにはすでに行列が。

案内されて通された空間にはすでに日本人が自分含めて三組。
なんかこういうところに同胞と同じ空間にいるのがミーハーみたいで少し苦手(笑)

エリザベートの絵が飾られている

ウィーンのカフェでは店員を呼んではいけない。
アイコンタクトする。
すぐに成功。

ザッハートルテとザッハーコーヒーを注文
お目当てのザッハートルテ
コーヒーはウィナーコーヒー?クリームは甘くてコーヒーはエスプレッソ。混ぜるとカプチーノみたいになる。

さてさて、肝心のお味は…

ケーキが甘い!!!

杏の酸味が少しアクセントになっているが、チョコレートケーキだけ食べるととっても甘い

一方でホイップクリームが無糖のため、ホイップクリームと一緒にケーキを食べると、甘さが中和されて良い感じ。
この甘さを調和するためのホイップクリームなのだろうか。

シェーンブルン宮殿のグロリエッテや、プラハで食べたケーキは、どこも大きめのサイズだったが、ザッハーは日本のケーキとほぼほぼ同等の大きさ。
ウィーンのカフェでは、コーヒーを頼むと水が一杯ついてくるようだ。何気にウィーンでのカフェは初めてだったため、ウィーン式を味わえたのも良かった。

雰囲気も良く、実に優雅な朝の贅沢な時間。
パリの高級老舗カフェ マゴを思い出す。
その時も最終日の早朝に行ったなぁ。

そういえばお客さんでペットの犬を連れて入店した人がいた
しかもワンちゃん用のお水をサーブしていたため、他にもペットを連れてくる客がいるということだろう。
多分ペット用の皿もザッハーオリジナルデザイン。

ワンちゃんも大人しく過ごしていたが、
もし日本だったら、
「こんな高級なところにペットを連れてくるなんて、私たちの雰囲気が台無しじゃないの!」
とか言う人がわんさかいてクレームレベルだと思う。
飲食店に動物は御法度のイメージ。

その点、オーストリアは動物にも人権?がある。
メトロに乗るときも、ペットにもなんと乗車金額が設定されていた。
ペットにもしっかりと権利を与えているんだな。

これでウィーンでしたいことのひとつクリア!!!
個人的にザッハートルテは1回食べたら充分だった。
8時半に店を出たらすでに6組くらい並んでいた。
早起きは三文の徳とはこういうこと!!!


ウィーンの街を眺めながら食べるウインナー

もう一つやり残したこととして、屋台でケーゼクライナーを食べること!
ケーゼクライナーとは、ウィーンの屋台で売っているチーズが入ったウインナーのこと!

チーズ×ウインナー!
これはもう間違いない組み合わせ!

ホテルザッハーの近くに、きれいめの屋台があったためそこで注文。

うさぎのオブジェが目印
キラキラツヤツヤのケーゼクライナーたち
パンもついてきた!
ケーゼクライナーのお味は、中に少量のチーズが入っていて、ちょっとしょっぱいけど美味しい。
マスタード・ケチャップはなくても十分。

スタンドでウィーンの旧市街を眺めながら食べるのは最高of最高!!!

ホテルの帰り道に家族の朝食用にパンを買って帰る。
ウィーンはコンクリートが平らで歩きやすい。
足の負担も少ない。

オーストリアで有名なパンのチェーン店 ANKER
朝食のパンは6.9ユーロ(約1,100円)
左からクロワッサンの元祖っぽい三日月パン(プレーン)
ひまわりの種のパン、パニーニ、オーツとレーズンのパン
パンに詳しくはないが、オーストリアのパンは種類豊富で美味しい。ここ最近、個人的にハード系のパンを欲するようになったのもフランスやオーストリアのパンの影響を受けているのかも。

滞在時間の延長でオーストリアの芸術を満喫

実はケーゼクライナーを食べている時に、オーストリア航空のアプリからフライト遅延のお知らせが届いた。
13時30分発予定が16時10分発に変更。
しかし、アプリ画面は定刻のままだし、遅延に関するメールも届いていなかったため半信半疑だった。
しかしその1時間後に、正式にフライト遅延のお知らせが届いたため、ウィーン観光で新たに3時間の猶予ができた!
家族会議を経て、ホテルから徒歩圏内の美術史美術館へ行くことに決定!

ウィーン美術史美術館

美術史美術館は館内にいるだけで芸術。
入口正面の階段からめちゃくちゃ綺麗。

入口正面の階段
擬人化したペスト(ヨーロッパで大流行した感染病)を懲らしめている銅像
天井画も屋根のデザインと相まって一段ときれい!

美術史美術館でまず目に入るのがブリューゲルの作品。
これまでは宗教や神様などの神話に基づく作品が多かった時代から、農民の生活や日常に目を向けた作品を描いたことで、当時としてはかなり革新的だったという。

ブリューゲルといえば「農民の婚礼」
日本の美術館で見たものよりも心なしか大きく感じた
あつ森で有名な作品
春夏秋冬あるのは知らなかった
フェルメールの作品
陽のあたり方が忠実に再現されている
当時の絵画は今でいうところの写真にあたるのかな。
そう考えると、パンとかハムとかチキンとかを見ると今とそんなに変わっていないのが不思議。パンを初めて作った人とか、動物を食べようとかハムとかチーズに加工しようとした人は天才だと思う。

ハプスブルクに関する作品も多くあり楽しかった。

マクシミリアン1世
幸いなるオーストリアよ。戦いは他のものに任せるがよい。汝、結婚せよ。」との言葉を家訓にし、ハプスブルク家の政略結婚の礎を築いた。
これによりハプスブルク家は、周辺の王族と婚姻関係を結び、ヨーロッパの広大な地域を支配した。
マクシミリアン1世も婚姻政策によりネーデルラントをゲット!
スペイン王になったカルロス1世
スペイン王も兼ねながら、神聖ローマ皇帝として、オーストリア・ネーデルラントなどを領有しながら、新大陸にも積極的に領土を拡大。
スペインは「太陽の沈まぬ国」とまで呼ばれるほどになり、ハプスブルクの全盛期ともいえる時代を築き上げた。
ハプスブルク家は政略結婚を繰り返し、最終的に近親婚が増えた結果、顎が伸びた。
絵画で見るのと彫刻で見るのとはまた大違い!
マリア=テレジアの息子
ヨーゼフ2世(兄)とレオポルト2世

古代ギリシャや古代ローマ時代の彫刻も見たが、改めて考えると紀元前から人間の姿は変わっていないし、男性は筋肉隆々だし面白い。
今生きていることも時代を生きているんだと改めて思った。

他にもエジプト展示品も数多あった。
フランスにもあり、ウィーンにもあり、エジプト国内にもまだまだ展示しきれていないものがあるってどんだけたくさんあるんだ!?
まさかこの半年でエジプト→フランス→オーストリアでエジプト展示を見るとは贅沢な話だ。

さらに、エトルリア地方のものや、ルネサンスの影響をたくさん受けたであろう展示品も多くあった。
デザインとか金箔を見ると、中国文化やイスラム文化の影響を強く受けており、やはり文化の融合はすごいと思った。
中には全身金色であしらった彫刻品もあったが、何に使うのか気になって説明を見ると、なんとただの置き物としての利用だったとあり、ただただ驚くばかり。使い方が贅沢すぎる。
美術館の展示品の解説はGoogle翻訳が大活躍!

美術史美術館のカフェ
世界で最も美しいカフェと言われているらしい。

ウィーンは僕を帰らせてくれない

Uberで空港へ。
運転手さんはパキスタンの方だった。
たった2回しか乗っていないが、初日はトルコの方で帰りはパキスタンで、ドライバーには外国人が多いのだろうか?

トヨタの車を運転していて、日本人だと知ると、トヨタの自動運転付きの最新版だよ!とアピールしてくれた。
そして実際に自動運転の様子を見せてくれた。
頼んでいないけど(笑)
自動車界のトップはベンツなんじゃないかとも話したが、トヨタが彼の中ではNo.1だと。
日本は綺麗な国とも褒めてくれて、とにかく日本上げしてくれた。

これもチップが欲しいから?(笑)
ダメだ、人の好意まで疑いにかかるマインドは。
素直に受け止めよう。

空港に着き、去り際にパキスタンの言葉で
「ドンノバード(=ありがとう)」と言ったら通じたようで嬉しかった。
バングラデシュの旅動画を見ていて覚えた。
(昔はバングラデシュもパキスタンだった)

「こんにちは」は、「ナマステ」というのかわからなかっため言う勇気がなかった。
インドとは仲が悪いから。

そういえばオーストリア航空から遅延による7ユーロ分のバウチャーが発券された。
こんなの初めて。

バウチャーの使い方が分からず、ラウンジまで行き使い方の説明を聞いた。
ボーディングパスを読み取ってもらえば、自動で割引してくれるとのこと。
一人7ユーロ×4名で28ユーロ分(約4,500円)使える。
ラウンジには2名しか入れないため、ラウンジに行かない母と弟分の軽食を購入し、父親とラウンジで過ごす。
再びラウンジに行くと、無事にバウチャーは使えたかと確認してくれた。
ラウンジの食事は基本しょっぱかったが、マッシュポテトが美味しかった。
やはり芋は裏切らない。

もう少しラウンジでゆっくりしたかったが、15時30分の搭乗時刻になったため、ボーディングゲートへ急ぐ。
しかし、搭乗予定時刻を過ぎてもなかなか搭乗開始にならない。
しれっと出発10分過ぎの16:20に出発するとアプリで通知があったが、現場では定刻を過ぎても何もアナウンスがない(笑)
16:50頃に、さらに遅れて18:30出発予定とアナウンスがあり、再度バウチャーが発券された。
ウィーンはなかなか僕を帰してくれない。

しかしそのわずか15分後、しれっと17:11に搭乗開始になった。
余裕かまして搭乗ゲートから遠く離れていたら、取り残されていたと思う…。怖!

搭乗後に客室乗務員が事細かに遅延の理由をアナウンスしてくれた。
経緯としては、成田→チューリッヒ行きの航空機の乗客で体調不良者がおり、急遽カザフスタンのアスタナで緊急着陸。
その後、そのスイス便の機体に異常が発生し、急遽我々が乗る予定だったオーストリア航空の機体をアスタナまで飛ばしたため3時間のディレイが生じたとのこと。
さらに、ウィーン→成田の便に乗務予定だった乗務員の勤務時間超過による人員の確保に時間を要したため、この時間になってしまったとのこと。

体調不良の方は大丈夫だったのだろうか。

そして本日のクルーとパイロットは当日スタンバイの人たちと言うことか。
スタンバイはいわゆる欠員補助のための"待ち"業務。
会社から電話がかかってこなかったら休みだし、電話がかかってきたらすぐに乗務しなければならないというハラハラドキドキの状態。
スタンバイ中は基本何をしていても良いとはいえ、電話が鳴るのかヒヤヒヤしながら待ち続けるのは精神衛生上良くないだろう。
しかも電話がかかってきたら、アフリカだろうがアジアだろうが南米だろうが乗務しなければならない。
行き先はその時に分かる。

そして、よりによってオーストリアから遠く離れた日本にアサインされた本日のクルーたちはどんな気持ちなんだろう…、と思いながら安全運行でよろしくお願いします。

ネット記事にもなっていた。


まとめ

一年ぶりの家族旅行。
いつもは一人旅のため、すべて自分の思うように好き勝手動いていたが、家族の健康と体調を考慮しつつも、それでも自分のやりたいことは全て詰め込んだ旅となった。

一人旅では気づけなかった海外では当たり前となった光景(日常すぎて無意識になったもの)も、誰かが驚きを口にすることで
「あぁ、そういえばそうだよね」
と改めて思わされたこともあった。

今回まわった4カ国はどこも治安が良くて、こんな平和なヨーロッパもあるんだと感じた。
そして切っても切り離せないハプスブルク帝国。
広大な領土を支配していたため、それぞれの土地の美味しいものをウィーンに集めたとのことから美食に溢れていた。
文化も芸術も素晴らしい。
旅程はハードでも優雅な気分を味わわせてくれる魅力たっぷりの街。
家族にも感謝。

長かった中欧旅行記もこの記事でおしまい。
最後までご覧いただきありがとうございました!
ダンケ・シェーン!

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