遥かなる宇宙(心の扉)⑥
第3章【精神世界】
目には見えない存在を信じるには、限界がある。
自分でも気づかない程の傷みを抱え、自己組織化より成り立つ世界観は、果てしなき銀河なる領域に向かうよう、この時から人知れず知られぬようコントロールしていたのかもしれない。騒がしい日常の中で飛び交う言葉の数々を避けるよう、精神的に追い込まれながらも、もがき苦しみ、必死で生き抜く術を探していた日々は、いつしか宇宙という神秘なる領域へと、連れ出してくれるようになった。
気を抜けば流れ落ちる涙は、止まることなく現実の世界から遠のいて行く。
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