見出し画像

「旅」は厳しいモノだが感性レベルを上げるには不可欠だと思う

バトル・ロワイヤルが始まるゾ

今はなき母校の「紋別北高校」では、確か... 9月の第1週の週末に42.195kmを走る(歩く)過酷な旅に出ることが課せられる。

当然に、運動部に所属するヒトもそうでない生徒も強制参加。

全校生徒が1mmの疑いも持たずスタートラインに立ち、号砲と共に足を踏み出すワケだが、今考えてみると「可愛い子には旅をさせよ」という言葉がピッタンコで、「旅の厳しさ」を知るキッカケとなった。

北海道とはいえどソレなりの暑さだし...、
東京マラソンのように景色を楽しめるワケではなく...、
「クマに要注意!」の看板がいたるところに存在し...、
「クマの飼育の方法を、"のぼりべつクマ牧場" で教えてもらわないと」という思いに駆られ、中学校の修学旅行でソコに行った理由が初めて明かされることとなる。

そのため、
「もし...、クマと遭遇したら勝算はゼロだ!」と悟った少年石川は、「なるはやでゴールを目指した方が、ヤツとの遭遇率は低くなるだろう」と脳内でソロバンを弾き、この厳しい旅のルールの大前提を知ることに。

「バトル・ロワイヤル的な生存競争だ」と。

海を眺めるとオホーツクの激しい白波が目視でき、水産化工場から漂う独特の匂いが鼻をツンとさせ、より一層に生存競争の厳しさを演出する。

沖縄のエメラルドグリーンとは対極の存在にあるのは、火を見るより明らかだ。

「愛だろ、愛っ。」で、再会を約束する

そして、いよいよ号砲が鳴り響く。

3学年の男子生徒360名の命運を握る旅が始まり、特攻隊さながらに「また会えたら祝杯を交わそう」と、生存競争の打ち上げ開催を約束する。

開催地は石川邸宅だ。

その盃の中身は...。

「愛だろ、愛っ。」のキャッチフレーズで一世を風靡した、サントリーの『ザ・カクテルバー』で、CMでは永瀬正敏演じる主人公が妙にカッコよく見えたのを記憶する。
#時効

その『ザ・カクテルバー』の中でも "バイオレットフィズ" がお気に入り。

カクテル言葉は「私を覚えていて」とちょっと重苦しく...下手すると「うざい!」と言われかねないのだが、再会を誓うにはふさわしい言葉だ。

実は、なるはやでゴールをする理由は、クマとのお見合いパーティーを回避する他にもう一つあり...。

30位以内にゴールできれば、生存競争を打ち勝った証に表彰状をもらえる特典があり、「どうせだったら、その証とやらを頂いちゃおう!」という邪(よこしま)な思いが脳裏を立ち込め、本来の目的を見失う。

「ドーハの悲劇」の再来

どうにかこうにか足を動かし続け、ゴールまで残り1.5km。

市街地に入り、クマとの遭遇率も0.01%と低くなる。

周囲を見渡すと、沿道のおばちゃんからの声援が聞こえる。

「今、33位だよ」と。

「ん?あと3人抜かせば、30位じゃないか。頑張ろう。」と、ここで邪な思いが脳裏を支配し、残り僅かなエネルギーが「ギュギュッ」と振り絞られる。

奇しくも、ゴールまでの道のりは、雨の日も雪の日も学校へ向かう通学路で、ボクにとってみれば、「ホームアドヴァンテージ」がしこたま盛り込まれた願ってもない環境だ。

ヒトは慣れた環境の方が、パフォーマンスを発揮しやすいのは、脳科学で立証されていて、「ホーム」と「アウェー」があるのは平等性を保つためだ。

一人...、また一人と追い抜き、ラスト100mの下り坂はベン・ジョンソンも腰を抜かす力走を見せ、校門前で30位の選手を追い抜いた。

バトル・ロワイヤルの終わりを遂げると共に入賞を確信した。

ところがだ。

順位の書いてある札をもらうと、そこに書かれていた数字は【31位】で、「んっ??」と思うも、直ぐに沿道のおばちゃんが数え間違えていたことを悟る。

『ドーハの悲劇』の再来だ。

こんなに「ホームアドヴァンテージ」があったのに生かすことができず、石川はカズこと三浦知良選手と同様に、呆然と座り尽くす。

結局のところ、
何一つ手に入れることができず、「旅って本当に厳しいモノなんだ」ってことダケを知ることになったバトル・ロワイヤルは、こうして閉幕されたのだ。
#おばチャーーーーーん

僕らが旅をする理由

そんなこんなで。

あれからというもの、「旅をする理由」を考えなおす機会は人生でソレなりにあり、「ストン」と腑に落ちるところは『感性を磨く』ことだと悟る。

でもって、この感性レベルを上げるには「 "3つ" のことをせよ」という教えがある。

①旬のモノを食べる
②季節に合ったカラダ作り
③旅の中でその土地に住むヒトと会話をする

トレーニングを提供するには、「カテゴリー」「種目」「強度」などをロジカルに選択する場面と、「このチームには〇〇かなぁー」と自らの感性を頼りにすることがあると、個人的には思うところだ。

要するに、「旅」が不可欠な理由は、「『感性レベル』を上げること」で、トレーナーとしては抑えるべきコンテンツだといつも考えている。

旅をする理由 = 感性レベルの向上

今はこんな社会環境なので大ぴっらに旅行はいけないし、旅先の現地の方々と気軽にコミュニケーションを図ることはできないのだが、また許される時が必ずやってくるので、「新しい自分」と出逢うために「旅」はお勧めしたいところだ。


▶︎ 石川貴之が運営するオンラインサロンの「使い方」↓↓↓

▶︎ Instagramはこちらから↓↓↓

▶︎ ゼロ・グラ理論はこちらから↓↓↓


いいなと思ったら応援しよう!

石川貴之
いつも応援してくださる皆様に石川貴之は支えられています。「スキ」ボタンをポチっていただけると、さらに励みとなります。