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Vol.12 ステップ11 平泳ぎの感覚で腕を操作する

「胴体回旋&落下(Trunk Rotation & Fall:TRF)スキル」とは、胴体の回旋によるエネルギーと、胴体の落下によるエネルギーを掛け合わせることによって、一歩の推進力を改善するスキルです。

ここでは、このスキルにはじめて触れる初心者ランナーでも習得が可能なように、体系立てていくことを目的とします。

さて、前回から「胴体回旋スキル」についてお話しています。

前回は「骨盤と胸郭の動きを膝と肘で誘導する」という内容でした。

右膝を前に出すことによって骨盤の左回旋を促し、右肘を後ろに引くことによって胸郭の右回旋(結果的に正面向く)を促す。

また、右肘を後ろに引き、センターラインに寄せることで胸椎の伸展(胸を張る動き)も誘導することができます。

脚や腰などを痛める方は、往々にして胸郭の動きに制限がかかっていて、胸郭が動かない分、脚をブンブン振り回すようなフォームになってしまいます。

あなたも経験があるんじゃないでしょうか?「努力感の割に、走速度が上がらない」というもどかしい経験ですね。

ですからまず、前回ご紹介したドリルを走る前にぜひやってみましょう。おそらく、ランニングフォームに「よくわからないけど、なんとなく動きに余裕がある」という感触がつかめるんじゃないかと。

前回のドリルを踏まえ、今回は骨盤と胸郭の回旋タイミングを最適化し、ランニングフォームの中に組み込んでいきます。

それでははじめましょう。

手の甲と骨盤を転がし合う

まずは、今日の動画です。動画の説明を読む前に、まずは動画を見ていただき、実際に動いてみましょう。その方が、この後の説明がスッと入ってくるはずです。

それでは、動画の説明を。

今日は「手の甲」に着目していきます。まずは右膝を前に出す動きだけやっていきます。

①右手の甲を骨盤の右側に当てる
→人差し指の付け根(MP関節)が上後腸骨棘(PSIS)に当たるように。

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高岡 尚司(たかおか しょうじ) ゼロベースランニングクラブ・オーガナイザー 熊本国府高校陸上競技部長距離ブロックコーチ 鍼灸マッサージ師 ランニング足袋・開発アドバイザー ALTRA JAPAN アンバサダー 合同会社エフエイト・代表社員