なかなか壮絶だった単身赴任時代 エピソード4
<おじさんDX Vol 8>
✅スタッフとの確執
当時会社が、吸収された側だった私です。赴任時から現地スタッフは、私を歓迎していませんでした。長年の間、前任者と仲良く働いていたところに、私が、支店業績の改善に赴任するのですから、そのような反応は、当然かも知れません。
後に知る事になりますが、歓送迎会は、私に知らされず、前任者の送別会のみ行われていました。
元々私が、在籍していた部署では、こうしたスタッフとのあからさまな確執はなく、こんな状況が未経験の私だったのです。私としては、業務命令とは言え、好きで転勤して来た訳ではないのです。
スタッフにしてみれば、私情なんて関係のない話です。
✅クレーム対応が、一段落。次の改善に動く
支店業績の悪化は「スタッフの心の荒れ」です。心が荒れているのは、人間はナマモノですし感情があります。おいそれと変わる事はありません。
顧客や取引先に まずは見えるところから手を付けていきます。
駐車場の伸び盛りの雑草とゴミの片付けを始めました。更に在庫を置いているバックヤードの整理を夏場の暑い日に毎日行います。このバックヤードは、夏場ともなると、断熱材の入っていないトタン屋根が災いして、50℃の気温計が、計測不能になるくらい環境の悪いところです。
さすがにこのまま毎日バックヤードを整理していては、体調を崩す可能性もありますので、外で出来る作業として草刈りをします。
それにしても雑草が伸び放題です。スタッフに私は、「草刈りはいつやったの?」と聞いたのですが、『三カ月前です!』と返答が来るのです。
顧客や取引先から見える場所も雑草が伸び放題です。
私:『すごい雑草が伸びてるよ!』
スタッフ:『でも...どうせまた 伸びるし...』
と、返答が来るだけで、草刈りをしようとしません。
✅バックヤード整理でたらい回し
問題のバックヤードは、おそらく長い間 誰も足を踏み入れていないのでしょう。乱雑に置かれた商品。それも手前の置きやすい場所に置いてしまうものだから、通路まで埋まっている状況でした。斯うした荒れた管理では、在庫ロスが発生する可能性があります。
そこで、在庫管理はどうなっているの?の問いに
先月、棚卸をしたから明細がそこにありますよ!
と返答が来るだけでした。
それにしても在庫金額が、多かったのです。帳簿上の在庫金額は、キャッシュフローになるのではないかという位の在庫金額です。しかしその割には、バックヤードの在庫量が、経験上多く見えたのです。
私は、バックヤードの手を付けられる箇所から整理します。するとなんだか怪しい在庫がチラホラと出てくるのです。
勿論、スタッフに聞きます。
私:『これは何?』
スタッフ:『あ~それ、○○さんが、担当していたヤツです。』
私:『在庫なの?』
スタッフ:『さぁ~わかりません!』『○○さんに聞いてください!』
○○さんに聞くと...
○○さん:『それ初期不良で返品を○○さんが受けていたかと...』
まるで埒が明かないのです。
私は、この支店の前任者にリストを纏めて、詳細内容を聞きました。
前任者:『いやぁ~わかんないです!』
前任者:『○○君が担当していたかもしれません』
たらい回しにされた上、詳細が不明な商品は、結局本社に連絡をして
全部捨てます!と決済をもらいました。ちなみに赴任してから、行った仕事は、草刈りとバックルーム整理くらいです。まるで私はこの支店に「整理整頓」で来たようなものでした。
✅本社から注意される
こうした私の動きに不満を覚えた一部スタッフが、本社に『赴任してきた責任者が働かない』とチクチク不満を言ったのです。
それで本社からは、『責任者は責任者の仕事をしてください!』と怒られました。
当時、私は 何故 こんな目にあっているのだろう?と
夜空を眺めていた次第です。