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【残業】定時で帰れない仕事をどうする❓

<おじさんDX Vol272>

働き方改革、残業ゼロ等のようにそれまでの残業至上主義から脱却したい職場において、なかなか残業が減らせないという相談がありました。

個人的に「仕事は終わるか目途がつくまで...」というタイプですが、近年は残業に対しての考え方がシビアになっています。

残業禁止措置は、嬉しい反面苦しんだ経験もあります😅


✅残業が無くならない原因

残業が無くならない原因は「残業をさせるから」

✅出勤時間は守るのに、退社時間を守らない不思議。
✅スタッフが、帰り易いように退社時間から仕事を組み立てる。
✅「労使双方に残業を削減する方向」にないと減る事はありません。

仕事量と人手のバランスが悪い事が、主な要因になっていますが、生産性向上させようとしても限界があります。

残業時間の減少は、業績、売上などに業績に影響があります。長時間働く事で付加価値を作っている職場は、このサイクルから抜け出す事は、容易ではないのです。


✅残業削減を任せすぎ

時間内で業務を終わるよう指導しても、会社が行っている残業削減施策はどのようなものでしょう。

「残業するな」と言うのは、簡単です。

しかし、時間を守る事ばかり重視して、売上等が落ちた場合に、労働者の働き方に原因を求めていませんでしょうか。

✅残業しても、しなくても文句を言われる😅

残業しなくても業務が消化可能なシステムを作らずして、労働者ばかりに改善を求めるような職場ですと残業は減りません。


✅残業=働いている❓

残業をするのは「業務遂行能力が低い」という見解。

これは正論なのですが、残業をしている側にとって面白くない話なのです。全員が、残業を好き好んで行っている訳では無いのです。

また労働者側も「残業」「長時間労働」が働いているというように思っていると、時間短縮は出来ないのです。

✅残業するのは「能力の問題と評価する前に」会社はやる事があります。
✅残業するのは「働いていると評価する前に」労働者はやる事があります。



✅小売業における残業

小売業は、拘束時間が長いのがネックとなっています。

営業中は接客等「お客様対応がメインでの業務」になります。忙しい店舗になると他の業務が、後回しになるのです。

売場作成、各種事務処理、翌日の準備などがその一例です。

納品等のスケジュールがタイトで営業時間中に業務が行えず、残業に頼らざるを得ないケースもあります。

完全予約制の業態ではない、不特定多数のお客様が対象となる業態の場合は、翌日の営業に差支えが無いように余裕を確保しておく意味もあるのです。


✅仕事をしたいのに

ワークエンゲイジメントが高い職場なら、スタッフが自主的に業務をしてくれますが、会社や管理者は、それに甘えてはいけないのです。

実際に私もこれには苦しみました。

✅競合他社との競争に勝ちたい。
✅翌日の営業も考えて行動したい。
✅生産性も低くなく、むしろ高かった。

きちんと仕事をして実績も残しているのに、時間ばかり気にしてしまう。

✅「働くという事を軽視しているのではないか?」
✅「もっと働きたいのに、それが出来ない葛藤」

そんな想いがありました。

スタッフの中には、会社が人件費(残業代)を気にするのなら、残業代不支給で良いので「気の済むまで仕事をさせて欲しい」と訴えるスタッフも出たレベルです。


✅8時間は貴重な時間

管轄する店舗は当時、他の支店の「従業員1人当たりの売上が2倍」でした。仕事量も多いので残業は多かったのですが、働き方改革の制度変更もあって一ヶ月45時間以上の残業が、殆ど出来なくなりました。

勤務時間8時間が、如何に貴重なのかを思い知ったのです。

業務改善を行いましたが、それでも間に合わない。そんな状況を物語るエピソードに他の支店から異動してきたスタッフは、この早い流れについて来れないのです。

✅スピードは早い部類。
✅1人当たりの売上も高い部類。
✅これ以上の効率化は現状厳しい。

自律型組織の弊害かも知れませんが、スタッフは時間制限によって気の済むまで働けないことによってストレスが溜まり、会社への満足度が下がってしまったのです。


✅時間通りに割り切る❓

当時、一部役員からは「残業をする支店は要領が悪い」と言われていたのです。もちろんスタッフには知らせていません😅

業務が無ければ、誰しも早く帰りたいのですが、「お客様優先」で残業をしているのです。それを「要領」という安易な表現で片付けられてもね...😅


そこで私が責任を持って業務を止めました。

スタッフから勿論不満が出ましたが、働き方改革の一環として考えを変えるよう協力してもらいました。


✅時間ばかり削減しても

懸念通り売上は低下したのですが、この事に関して役員から追及がありました。「臨機応変」「バランスよく」というのは簡単です。営業時間内に全ての業務を終えるには、きちんとスケジューリングしてシステム化しないと出来ません。

現場を知らないところで理想論を語るのは良いのですが、現実を見ていないコトに対しデーターで根拠を証明すると、役員一同黙ってしまったのです。

実際に売上の良くない別店舗というのは、

✅営業時間中に数々の業務を行う。(営業後に行えば残業になる)
✅仕事を残して帰る。
✅接客が蔑ろになる。(出社人員の一部は業務を行っている)
✅出勤率が悪く当日営業人員が少ない。
✅閉店時間が近づくとカウントダウンするような状況。

完全に時間で割り切っていたのです。

✅「それで売上が落ちるのは、仕方ない事」
✅「時間で切り上げるくらい行わないと、残業は減らない」

残業時間削減で売上低下等のマイナスな事が起きたとしても、スタッフに責任を求めるのは違うとの主張でした😅


✅葛藤の末

いったい残業時間削減に関して何をやっているのか...。

葛藤の末に私がたどり着いたのは、時間だけ削減して「仕事を残す事を正当化」して割り切る事は、会社もスタッフにとっても、取り組む価値がないとなりました。

やはり会社ですから、売上という原資確保の活動は必要なのです。

✅売上は上げたい。
✅気が済むまで仕事がしたい。
✅お客様に迷惑をかけない。
✅時間効率を徹底的に上げていく。

会社には、残業しなくて済むような体制作りをお願いしました。

このままだと別な支店のように「売上を落としても時間を守る方が正しい」となってしまいそうだったからです。ちなみに、具体的な答えは得られませんでした...😅


スタッフには、

✅「どのような結果が出ても全ての責任は、私が持つ」
✅「時間短縮を意識して、定時で帰る習慣を持つ」
✅「残業はしない方向で行動するのが正しい」
✅「必要な残業は厭わないが、残業をあてにしない」
✅「良いと思う事は、とことんやって欲しい」

内向きな事でモヤモヤしていた「残業に対する価値感が変わった瞬間」でした。全部が全部理想通りではありませんが、残業から少し脱却出来たのです。

働くというのは、なかなか大変ですね😅


そんな、おじさんの話でした。


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