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【悪魔と助産婦】「タルムード」金言集(10話/37話) 解説
今日も記事を見てもろてありがとう!見てくれるあなたがおるおかげで、記事執筆を続けられとる。本当に感謝👏
『ユダヤ人の成功哲学「タルムード」金言集』(集英社 著者:石角完爾氏)に載っている37の説話について、1つのnoteで1話ずつ紹介していくで。
その際に、「説話の解説」と「教訓」、「現代の日本での活かし方」を書いたで。俺は、説話を聞いて、現実生活で活かしてこそ意味があると思うねんな。良ければ、参考にしてな。
それでは早速説話の解説から行くで。
【悪魔と助産婦】説話の解説
ある村にユダヤ人の助産婦が住んでいた。
ある時、お産を助けた帰りが遅くなって凍てつく夜道を歩いていると、子猫の鳴く声を耳にした。鳴き声がするあたりをロウソクで照らすと、捨て猫が一匹、弱って死にそうになっていた。
助産婦は、持っていた温かいミルクと毛布が子猫に与えた。
すると、突然人間の子猫が話し出した。
「私は悪魔です。他の悪魔があなたをお産の助けに呼ぶかもしれません。でも人間の姿をしているので分かりません。その時に悪魔は報酬として持ちきれないほどの金貨をあなたに差し出すでしょう。それを受け取ればあなた自身が悪魔になってしまいます。金貨に惑わされず、いつも通りの報酬をもらってください。このウィズダムが私を助けてくれたお礼です」
そう言い終わると、子猫は悪魔の姿になり、闇に消えていった。
それから何ヶ月も経ったある日の真夜中に、助産婦の家のドアをどんどんと叩く音がした。ベッドから起き上がってドアを開けると、一人の立派な身なりの男があわてた様子で立っていた。
「妻が今にも出産しそうなので、急いで来てくれませんか」
真夜中だったが、助産婦は嫌な顔をせず、すぐに支度をしてその男の馬車に乗り込んだ。
それからかなりの距離を走り、見たこともないお城に着いた。男は城主だった。若い妻の出産にギリギリ間に合い、無事赤ん坊を取り上げることができた。
「良くぞ、こんな夜中に遠いところを来てくださった。私の心ばかりのお礼をぜひ受け取ってください」
城主は大層感謝し、召使に命じて大きな重そうな袋を持ってこさせた。助産婦が袋を開けてみると、なんと中はまばゆい金貨で埋まっていた。彼女が一生働いてもこんな大金は稼げない。
貧しい助産婦は、思わずその金貨に手を伸ばそうとしたが、その瞬間、いつかの猫の忠告を思い出した。それでこう返事をしたのだった。
「こんな大金は受け取れません。銅貨一枚だけで結構です」
銅貨一枚が助産婦のいつもの報酬だった。城主には何度も金貨を受け取るように言われたが、助産婦は固く辞退して、お城を後にした。
馬車で送ってくれた城主は、馬車の中でしつこく聞いてきた。
「私が差し上げたいと言っているのだから、遠慮はいらない。何も悪いことをして大金を手にするわけではない。どうして受け取らなかったのかね?」
そこで、助産婦はかつて助けた猫が悪魔であったことや、その悪魔が授けてくれたウィズダムについて話した。
その話を聞くと、城主は悪魔の姿になり、
「お金の誘惑に負けない人間がいることを初めて知った。この次はお金ではなく、ご馳走で人間を誘惑することにしよう」とつぶやいて消えた。
それから何年も経ったある日、村のラバイが見知らぬ人の葬式に招かれた。
ラバイは遠いお城に連れて行かれたが、そこで死者を丁寧に弔った。そこの城主はお礼にと、今までラバイは助産婦から話を聞いていたので、思わずよだれが垂れそうな食事には一切手をつけず辞去した。城主はラバイの前には二度と現れなかった。
数年後、同じ村のモヘル(割札手術をする人)のところに、見知らぬ人から依頼が来た。
このモヘルはケチで有名だった。「モヘルをして、真面目に仕事をし、ユダヤ教の勉強をしているのだから、寄付はしない」と言い、小間物問屋とモヘルの仕事でお金を貯め、一切のツェダカ(収入の10分の1を寄付するユダヤの習慣)をしていなかった。
モヘルが出向いた先は、立派な城で、男の子が毛布にくるまれていた。
急いで割札手術を施すと、その城主は大変感謝し、「ぜひ受け取ってください」と金貨の詰まった袋を差し出した。モヘルは辞退した。すると「では豪華な食事をぜひ食べていってください」と言われたので、これも断った。
ラバイから話を聞いてからだった。
すると城主は悪魔になった。
「おまえはケチだと聞いていたが、金貨にもご馳走の誘惑に負けないのであきらめよう。ただし、一つだけ忠告しよう。今後も今までのようにツェダカをしないのであれば、いずれおまえは悪魔の世界の引き込まれるであろう」
そういうと、悪魔は消えていった。
村に戻ってラバイにこの話をすると、「それは悪魔の言う通りだ」と、ラバイからも忠告を受けた。それ以来、このモヘルは心を改め、ツェダカを一生懸命行うようになった。
教訓
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人のためにお金を使えば、長く幸せになれる
「不相応な大金は、人がくれると言っても手にしてはいけない」
「不相応に贅沢で豪華な食事を振る舞われても、決して口にはしてはいけない」
「貧しい人のために寄付をしなければ、悪いことに引き込まれて幸せにはなれない」
これがこの話の教訓やねん。
今回の説話においても、助産婦は、袋いっぱいの金貨を辞退し、銅貨1枚だけを受け取った。ここで受け取らなければ、その助産婦自身が悪魔(不幸)になっていた。
また村のラバイが、葬式で豪華な食事を食べていたならば、悪魔になってしまっていただろう。
さらには、モヘル(手術をする人)が割札手術をした際には、悪魔から助言があり、その後はチェダカ(寄付)をするようになり、悪魔(不幸)になることはなかった。
多くの人は、仕事で報酬をもらう際に、同じことをした時、1万円か1千円だと1万円を選ぶことが多いと思うねん。もちろんコンサル業など、その対価が相手にとって満足しているのなら、それでもいいかもしれんな。
ただ多くの人にとって、1万円をもらう方がありがたいとそう感じるからついついもらってしまうやろな。
また贅沢なご飯に関してもそうやと思うで。特に女性が男性に奢られる時は、高めの場所を要求したりすることもあるやろうな。ただ、男性の懐具合もしっかりと観察できる女性の方がより一緒にいたいと思われると思うで。
また寄付の習慣は、続けていくと「相手に自分が価値提供できている」という自尊心が育つから、どんどん相手に与えていくようになるんや。それはお金だけじゃなくて、知識や経験などがそうやねん。
そうするとそれを受け取った相手は、価値を感じてさらにお金を報酬として分け与えるもんやと思うねん。
結果的に、「人のためにお金を使えば、長く幸せになれる」ということや。これがユダヤ人が肝に銘じている、お金に関する原則やねん。
現代の日本での活かし方
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ここからは、この話を「現代の日本で活かすとしたらどうするべきか」を話して行くで。
この「悪魔と助産師」の話を現代の日本で活かすのであれば「お金の奴隷にならずに、人々にお金を分け与えるように生活しなさい」ということや。
なぜなら、人生の目的はお金を稼ぐことではなくて、幸せになることやからや。
もちろん幸せになるために、お金も大事やで。お金がなかったら、衣食住もままならんし、自分の子供を健康的に育てていくことも難しいやろ。
ただ、「お金のために何でもする」という生き方が本当に幸せになれるんやろか。
今までの自分の身の回りを見ても、お金を稼ぐことだけを必死にやってきた人は幸せには見えなかった。(ネットワークビジネスの人など)
現代の日本での活かし方の具体例を出すと、
1.自分の適正以上の報酬をもらったら、相手にそれ以上の価値提供をする
2.収入の何分の1かを寄付に回す
をするべきやと思うねん。1に関して言うとな、実際人が商品を買って喜ぶ時は、その商品の価値が自分の期待を超えていた時やねん。
だからこそ、常に顧客目線で商品のことを考え、相手の期待を超えることを目指さなあかん。相手の期待を超えると、満足感も上がって、リピートしてもらえる。結果的に、その人が生涯で自分に払ってくれる報酬も多くなるからな。
また2に関して言うとな、今自分も収入の1%を寄付に回しておる。自分だけじゃなくて、有名なところで言うと、石油王のジョン・ロックフェラーなんかも貧しい頃から収入の10分の1を寄付に回しておったそうや。
自分の感想として、寄付に回すと、心が穏やかになると思うねん。そして人に分け与えるのが楽しい、幸せだと自然と感じるようになってきてる。自分はそんなことはないと思うかもしれんけど、実際3ヶ月も続けてみたら、何かしら幸福感を感じられると思うで。
結果的に、ビジネスでも人間関係でも、人に何かを価値提供できる人が一番、多くの物を報酬として受け取れる傾向にあるんや。
だからこそ「人のためにお金を使えば、長く幸せになれる」というのは真なりやねん。
まとめ
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今回は、『ユダヤ人の成功哲学「タルムード」金言集』(集英社 著者:石角完爾)に載っている37の説話の1つとして、
【悪魔と助産師】
を紹介したで。
今回の教訓は、【人のためにお金を使えば、長く幸せになれる】やったな。
「不相応な大金は、人がくれると言っても手にしてはいけない」
「不相応に贅沢で豪華な食事を振る舞われても、決して口にはしてはいけない」
「貧しい人のために寄付をしなければ、悪いことに引き込まれて幸せにはなれない」
これがこの話の教訓やねん。
また説話を聞いて、それで終わってしまっていてはもったいないと思うで。説話を活かすためにも、是非「現代の日本での活かし方」を参考にして、行動してみてな。
もし不明な点があれば、コメント欄での質問も待ってるで。
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最後まで見てもろて本当にありがとうな。
また次の記事で会おな。
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