『希望のかなた』
原題「Toivon tuolla puolen」
◆あらすじ◆
シリア人の青年カリードは内戦が激化する故郷を追われ、生き別れた妹を捜すうちにヘルシンキに流れ着く。内戦で全てを失ったカリードにとって、妹を捜し出すことだけが唯一の望みだった。ヨーロッパ全体を悩ませる難民危機の影響か、無情にも難民申請を却下され、いわれのない差別や暴力にさらされるカリードだったが、レストランを営むビクストロムに助けられ、彼の店で働くことに。ビクストロムもまた、行き詰った過去を捨てて人生をやり直そうとしていた。
カウリスマキ監督節健在!
とにかく人間模様の描き方が素晴らしい!!
ヨーロッパが抱える難しい難民問題をあの独特なミニマムな台詞回しと映像感で魅せてくれる。
淡々と交わされる会話の中に【情】が静かに浮かび上がる。
カウリスマキ監督の作品にはいつもそんな人間の持つ沸々とした熱が感じられる。
【国】としての問題を【個人レベル】ではどう考え行動するか?と言う投げかけに自問したくなる作品。
笑いを誘うSUSHI BARのシーンは難民に手を差し伸べながらも本当は自分の事で精一杯なフィンランドの人々の生活を表してる深さがある。
そしてBGMが使われない分ストレートに突き刺さるバンド効果は素晴らしい。
どこぞの大統領への怒りと言う匂いもプンプンするな。
エンディングはまさにこの問題は【Right Now!】なんだって意味なんだろうな。
切なさや哀しみを纏いながらもスクリーンから滲むのは人間の温かみなのだ。
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