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映画感想2020

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#自分の人生への責任

映画感想『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』

映画感想『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』

◆解説◆
片渕須直監督がこうの史代の同名漫画をアニメーション映画化して異例のロングランヒットを記録し、国内外で高い評価を得た「この世界の片隅に」に、新たなシーンを追加した長尺版。

原作を読んだ時、一番惹かれたのがすずさんとリンさんの関係だったからこのバージョンをずっと待ってた。

2016年版に比べ、すずさんの女性としての描写が色濃く描かれているので更に人間の営みの艶めかしさが加わってこの作品の

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映画感想『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』

映画感想『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』

原題「Long Shot」

◆あらすじ◆
ニューヨークで記者として働いていたフレッド・フラスキーは、正義感と頑固な性格がアダとなり職を失ってしまう。ある日彼は友人に誘われたパーティの会場で、かつて秘かな想いを寄せていた初恋の人、シャーロット・フィールドと思わぬ再会を果たす。

監督は『ウォーム・ボディーズ』『50/50 フィフティ・フィフティ』のジョナサン・レヴィン。『ウォーム・ボディーズ』はゾ

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映画感想『フォードvsフェラーリ』

映画感想『フォードvsフェラーリ』

原題「Ford v. Ferrari」

◆あらすじ◆
ル・マンでの勝利を目指すフォード・モーター社から依頼を受けた、元レーサーのカーデザイナー、キャロル・シェルビーは、常勝チームのフェラーリ社に勝つため、フェラーリを超える新しい車の開発と優秀なドライバーの獲得を必要としていた。シェルビーは、破天荒なイギリス人レーサーのケン・マイルズに目をつけ、一部上層部からの反発を受けながらもマイルズをチームに

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映画感想『メランコリック』

映画感想『メランコリック』

◆あらすじ◆
名門大学を卒業したものの、その後は暗い日々を送っていた1人の男性。そんな彼は、ひょんなきっかけから銭湯でアルバイトを始めることとなる。やがて、男性はその銭湯が閉店後に人殺しの場として利用されていること、さらに同僚が殺し屋であることを知る。

公開時、近所で上映されなくて諦めた作品。短期上映してたからようやく観られた。(撮影が浦安だった事で地元上映だそうだ。銭湯の住所『猫実』だったわw

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映画感想『イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり』

映画感想『イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり』

原題「The Aeronauts」

◆あらすじ◆
1862年、ビクトリア朝時代のロンドン。当時では予測不可能と考えられていた天気の予測が可能であると唱えていた気象学者のジェームズは、荒唐無稽だと揶揄され、実験の資金も集められずにいた。そんな中、気球操縦士のアメリアに頼み込み、ジェームスは彼女の気球飛行に同乗することを許される。最愛の夫を亡くしたアメリアにとって、その気球飛行は悲しみから立ち直るた

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映画感想『リチャード・ジュエル』

映画感想『リチャード・ジュエル』

原題「Richard Jewell」

◆あらすじ◆
1996年、アトランタ。高齢の母と2人暮らしをしている不器用で実直な男リチャードは、警備員の仕事をしている最中に、多くの人でにぎわうイベント会場で不審なリュックを発見する。中身の爆発物に気づき、大惨事を未然に防いだ彼をマスコミはこぞって英雄として報道。

恐らく彼の計算と寸分違わず緻密に作られたCE御大の新作はまさに物事の本質をついた秀作だった

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映画感想『ジョジョ・ラビット』

映画感想『ジョジョ・ラビット』

原題「Jojo Rabbit」

◆あらすじ◆
第二次世界大戦下のドイツ。母のロージーと2人暮らしの10歳の少年ジョジョは、憧れのヒトラーユーゲントの合宿に参加する。想像上の友だちであるアドルフの叱咤激励を受けながら、クレンツェンドルフ大尉の厳しい訓練を懸命にこなしていくジョジョ。そんなある日、彼は、母がユダヤ人少女を自宅に匿っていることに気づいてしまう。

ナチスかぶれの少年が戦時下で見る物から

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映画感想『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』

映画感想『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』

原題「The Man Who Killed Don Quixote」

◆あらすじ◆
仕事への情熱を失っていた若手CM監督のトビーはスペインの田舎での撮影中、謎めいた男からDVDを渡される。それはトビーが10年前の学生時代に監督し、賞にも輝いた「ドン・キホーテを殺した男」だった。映画の舞台となった村が近くにあることを知ったトビーは、現地を訪れるが、ドン・キホーテを演じた靴職人の老人ハビエルが自分を

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映画感想『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』 

映画感想『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』 

原題「Knives Out」

◆あらすじ◆
世界的ミステリー作家ハーラン・スロンビーの85歳の誕生日パーティーが彼の豪邸で開かれた。その翌朝、ハーランが遺体となって発見される。依頼を受けた名探偵ブノワ・ブランは、事件の調査を進めていく。莫大な資産を抱えるハーランの子どもたちとその家族、家政婦、専属看護師と、屋敷にいた全員が事件の第一容疑者となったことから、裕福な家族の裏側に隠れたさまざまな人間関

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映画感想『バッドボーイズ フォー・ライフ』

映画感想『バッドボーイズ フォー・ライフ』

原題「Bad Boys for Life」

◆あらすじ◆
相変わらずシングルライフを満喫するマイク刑事と、家族をもうけてすっかり落ち着いたマーカス刑事。マイアミで麻薬カルテルを牛耳る母子の組織を相手に、再びコンビを組んだ彼らは、昔のように言い争いをしながらも、最後の大きな任務に身を投じる。

久しぶりの「マイアミ市警だ!」(笑)

観終わって思った。
もしやこれは17年振りのシリーズ最後と見せ掛

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映画感想『his』

映画感想『his』

◆あらすじ◆
ゲイであることを知られるのを恐れて東京の会社を辞め、静かな田舎町でひっそりと暮らしていた井川迅。そこへ突然、8年前に迅のもとから去っていった日比野渚が、6歳の娘・空を連れて現れる。居候させてほしいという渚に戸惑いつつも、迎え入れる迅。そんななか渚は、離婚協議中の妻と空の親権をめぐって争っていることを打ち明ける。

同性愛が主軸のテーマなのかと思っていたが見終わった感想は【人として、親

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映画感想『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』

映画感想『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』

原題「The Peanut Butter Falcon」

お涙頂戴じゃなく、ダウン症のザックの人生に寄り添った程良い体温を感じる作品だった。人間なんて何かしら裏面を抱えてて真っ新なまま生きてる奴なんて居ない。寧ろこのザックの素直さや正直さに周りが癒されて観客はその姿に魅せられる。

全ての事は【一つの型】には嵌められない。
人は一人一人それぞれの価値観や存在意義を見出しながら生きている。
もし自

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映画感想『囀る鳥は羽ばたかない The clouds gather』

映画感想『囀る鳥は羽ばたかない The clouds gather』

"男と男とタバコと煙の話"
(と矢代役の新垣樽助さんが言っとりました)

人気BLコミックまさかの劇場版!
勿論R18。

かなり性志向に癖のある矢代が主人公とあって肌色多用でその中でもフェラシーンが多い事多い事(笑)
あれもう少し減らしたら一般客も普通に観られそうだけどなぁ・・・とか思ったりしながら観てたけどでも矢代は百目鬼の不能の再活性化を促す役どころでもあるからこの1時間半と言う尺の中でそれ

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映画感想『グリンゴ/最強の悪運男』

映画感想『グリンゴ/最強の悪運男』

原題「Gringo」

好きなんだよねぇこういうの!

運が悪いってだけでここまで色々巻き込まれて自分の計画とはどんどん道がズレてっちゃうの・・・堪らんよ。

まぁ、ハロルドの計画つっても大した計画じゃないし行き当たりバッタリ的な感じでそりぁあ上手く行くわけないわなって・・・。

犯罪は割りが合わんっていつも思うんだけどでも今作はハロルドの人の良さが奏功してると思うわけ。
ホントにメキシコの人達に

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