積極的思考停止
積極的無関心。
都会の人間が満員電車で培った才能。
積極的思考停止。
一時の歓びを与えてれるもの。
私が以前から愛飲している
「濃い茶 おーいお茶」(伊藤園)
という商品がある。
甘党のためか、コーヒーといいカフェインが好きなのか、苦みのある飲料を好むのか定かではないが、
この飲料水が大好きだった。
しかし、今年に入り、いつの間にか
「Reduces Body Fat」という文字がパッケージに刻まれ、
「実は!体脂肪を減らす」というシールまでついてくるようになってしまったのだ。
そうこのシールは
https://twitter.com/ta_yu_ru/status/1164377586916442112
Twitterで現代の免罪符としてバズったもの。
この使い方にはとても感心したのだが、
外でこのシールのついた飲み物を持ち歩くのは中太りの女子にはきついものがある。
元々好きでのんでいるのに、体重を気にしてこの飲み物を選んでいると思われるのは不服なので、友人には「これ昔から好きだったのにこのシールついちゃって恥ずかしいんだよねー」と言いふらしている。
そこで気付いたのが積極的思考停止である。
そこまでするなら私もこの濃い茶を買わなければ済む話なのだ。
それなのについ買い続けてしまう。
味が好きだから。
そうかこうして既存の顧客層は(古株は)「味」などの商品の基礎的なポテンシャルに魅了されている可能性が高く、たかが押し出すコンセプトを変えたところで、既存の顧客は離れない。(一定確保できる)
それならば、健康意識の高い消費者が増えている現在、
(https://seikatsusoken.jp/wp/wp-content/uploads/2018/11/seikatsukibun2019.pdf 参照)
サントリーの特茶に負けじと
お茶に特化している伊藤園ブランドを活かし、
同じ商品のまま、新しい付加価値を提供して新しいセグメントを開拓すれば
低コストで増益を見込むことができるのか!
と気付かされたのである。
さらに、先日ディズニーリゾートに足を運んだ際もこの積極的思考停止を感じた。
というのもこの年齢になると世界観の徹底ぶりが少し甘いところにハラハラしてしまうという視点や感情を持ってしまうものだが、
パーク内にいると立派な大人で社会でバリバリ働いている人がパレードやアトラクションに夢中な姿をたくさん目の前で目撃した。
さてDisneyの世界観はどうやって徹底され、保持されているのだろうかと感心してしまったのである。
そこで一日過ごしてみて感じたのが「積極的思考停止」である。
嘘っぽくても、夢見がちだとわかっていても、どれだけわかっていても
この場所でいる時間を楽しみたい
だからいくら安っぽくて現実味のあるプロダクトが提供されても
ファンタジックであり、素敵だと思い込み、実際に左の思い込みをあたかも直観であるかのように共有する
そのような刷り込みを繰り返しいつの間にかどんな大人でもこの世界観の徹底を手伝うことになるのである
このように積極的思考停止というのは非常に面白いものであり、無意識であり、恐ろしいものでもあると思う。
私が「濃い」に夢中になるように、「恋」に夢中になる子も
Love is blind
というように積極的に思考を停止して悪い所を見ないようにしたり、あら捜しを積極的にしないよう心が動いてしまうということは非常に身近なことであり、この積極的思考停止によって短期間の幸福をもたらすのだと私は考えた。
心理学の用語でこのような作用について言及しているものがあるのなら、県識者に教えて頂きたいものだ、、、