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ボスのすすめでスパイスカレー沼にはまりまして。
こんにちは。全農米穀部のAです。
大学の卒業旅行で初めて訪れたインドでの食体験は衝撃的で、何種類ものスパイスを組み合わせて、見慣れない匂いのする粉や実?種?葉っぱ?を適当に混ぜているようだけれど、計算され尽くした味に感動。世界には自分が知っていたカレーとは全く別もののカレーが存在する、という事を知って、喜びに熱狂したのを覚えています。
とはいえ、スパイスを一から揃えるのは気合いがいるし、家で再現するのは難しそうだなと、挑戦できませんでした。ところが、お米の部門に異動したことで、部のボスであるFさんと出会ってしまい、スパイスカレーの沼に片足つっこむことになってしまったのです。
Fさんは仕事では、こだわりが強く、納得するまでとことん追求するタイプで、普段は話しかける時に少し緊張します(ほどよい緊張感)。
ある時、業務以外のことをお話してみると、なんと!スパイスカレーが好きであることが判明。しかも、スパイスカレー好きというよりもはやオタクと言えるほどの熱心さです。「私も実はスパイスカレーが好きで…」と伝えた翌日、なんと!Fさんおすすめのレシピとスパイスを分けてくれたのです(感動)。
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仕事では厳しい一面も持っていますが、スパイスカレーについては優しく教えてくれるFさんです。
ボスであり、かつスパイスカレーの師匠でもあるFさんには、週末に隙あらば作っているという自分流のこだわりを追求したスパイスカレーがいくつかあるそうで。今回はその作り方を教えてもらいました。
ボス流スパイスカレーの作り方
まずはFさんに具のこだわりをききました。
(Fさん)タマネギの切り方や具材の大きさで食感が変わるので、そこは色々試しました。チキンカレーの肉は3cm角・タマネギはみじん切り、エビカレーのタマネギはスライス、野菜と豆のカレーの大根は1cmがよいという結論に達しています。
続いて、Fさんおすすめのスパイスカレーのレシピをご紹介します。
ちなみに画像はボスであるFさんが撮影したもの。先にお伝えしておきますが、見た目の映えは追い求めないのがボス流です。
1.マドラスチキンカレー
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(材料)
・とり胸肉(一口大) 2枚
・玉ねぎ(みじん切り) 中2個
・青唐辛子(みじん切り) 2本
・サラダ油 大さじ3
・ニンニク(すりおろす) 親指大
・ショウガ(すりおろす) 親指大
・ヨーグルト 大さじ3
・タマリンドペースト 小さじ1(水(分量外)で溶かしておく)
・塩 小さじ1弱
・水 1/2カップくらい(お好みで)
A 酢 大さじ1
塩 小さじ1/2弱
黒コショウ(粉) 小さじ1/4
レッドチリパウダー 小さじ1/4
B ターメリックパウダー 小さじ1/2
クミンパウダー 小さじ1
レッドチリパウダー 小さじ1
Ⅽ サラダ油 大さじ1
赤唐辛子(ホール) 3本
マスタードシード 小さじ1/2
(作り方)
1. とり胸肉を一口大に切って、Aを振りかけておく。
2. 鍋に油を引き、玉ねぎと青唐辛子を入れて、濃いきつね色になるまで炒める。
3. 2に、ニンニク、ショウガを入れて炒める。
4. 3に、Bを入れて混ぜる。
5. 4に、1を入れて色が変わるまで炒める。
6. 5に、ヨーグルト、タマリンドペーストと塩を入れて少し炒める。
7. 水を入れて、中火で5分、弱火で10分煮込む。
8. Ⅽをお玉に入れて火で炙り、はじけてきたら鍋に入れて混ぜる。
2.エビカレー
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(材料(4人分))
・エビ 10~12匹(4で割れないと喧嘩に)
・タマネギ 2個(スライス)
・トマト 1個(みじん切り)
・青唐辛子 3本(みじん切り)
・ニンニク 1かけ(すりおろす)
・ショウガ 大さじ1(すりおろす)
・赤唐辛子 2本
・油 大3
・スパイス
ターメリック 小1/2
クミン 小2
レッドチリ 小3/4
・塩 小1
・ココナッツパウダー 大1 1/2
・水 1カップ~1.5カップ
(作り方)
1.エビは殻と背ワタを取り、下処理する。
2.タマネギはスライス、青唐辛子とトマトはみじん切り、ニンニクとショウガはすりおろす。
3.鍋に油と赤唐辛子を入れて火にかける。
4.はじけてきたら、玉ねぎと青唐辛子を入れて、濃いきつね色になるまで炒める。
5.ニンニクとショウガを加える。
6.トマトを入れて炒める。
7.スパイスを入れて混ぜる。
8.塩を入れて混ぜる。
9.エビを入れて色が変わるまで炒める。
10.ココナッツパウダーと水を入れて10分ほど煮る。
3.野菜と豆のカレー
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(材料(4人分))
・ガルバンゾー(ひよこ豆) 50g
・ツール豆 100g
・トマト 1個(みじん切り)
・青唐辛子 1本(みじん切り)
・タマネギ 1/2個(2cm角切り)
・ダイコン 3~4cm(1cm角切り)
・ナス 2本(1口大)
・オクラ 8本(2cm)
・ショウガ 大さじ1(すりおろす)
・タマリンドペースト 小さじ1(水で溶かす)
・ココナッツパウダー 大さじ1
・赤唐辛子 2本
・クミンシード 小さじ1
・マスタードシード 小さじ 1/2
・アサフェティダ(ヒング)小さじ 1/4
・油 大1
・ターメリックパウダー 小1/2
・コリアンダーパウダー 小1/2
・塩 小1/2
・水 2カップ
(作り方)
1.ガルバンゾー(ひよこ豆)をゆでる(缶詰でも可)。※乾燥豆の場合は一晩水に漬けておく
2.ツール豆をぐずぐずになるまでゆで、すり鉢等でつぶしてペースト状にする。
3.鍋に油と赤唐辛子、クミンシード、マスタードシード、アサフェティダを入れて火にかける。
4.はじけてきたら、トマトと青唐辛子を入れて、水分が飛ぶまで炒める。
5.ターメリック、コリアンダーを入れて混ぜる。
6.タマネギを入れて少し炒める。
7.ダイコンとナスを入れて、ある程度柔らかくなるまで炒める。
8.しょうが、塩、タマリンド液、ツール豆のペースト、水、ココナッツパウダーを入れて混ぜる。
9.野菜が柔らかくなるまで煮る(8分くらい)。
10.オクラを入れて少し煮る(2分くらい)。
せっかくなので、Fさんにスパイスカレーの出合いとこだわりを聞きました。
(Fさん)2005年夏頃、「インドカレーの旅」という本に出会い、本格的な味が家庭でも楽しめることを知り、見事スパイスカレーの沼にハマりました。20年になりますかね。
こだわりというか、きっちり作るところから始めるので、最初は正確な軽量を心掛けていました。
現在は、スパイスカレーというものは“ざっくり”で良いのだという気がしています(よって目分量率増加)。
スパイスカレー(インドカレー)と聞くと、「スパイス方程式を解いて作る」イメージがありますが、数学大国の彼らがきっと完璧に分量を計算して作るのかと思いきや、意外にも「大さじ1?いや、適当で!」というざっくりスタイル。
ただ、大雑把な計量でもイメージした味に仕上げられるのは、さすが数学大国インド。
精密さと大雑把さが共存するのもスパイスカレーの魅力ではないでしょうか。
仕事では細かいところまで気を配る几帳面なボスFさんでも「適当哲学者」に変身してしまうインドカレータイム、これがボスFさんのAnother sky
「飽くなき食への欲望」がある方、スパイスカレーデビューしてみませんか?