見出し画像

津波に関する警報等が発令された場合の行動

東日本大震災の際に大きな津波の被害が発生し、多くの尊い命が奪われ、犠牲者が多数発生したことは、日本国民の脳裏に深く刻まれていることでしょう。それでは、ここで具体的に「津波警報等」発令に備え、どのように行動するかみてみましょう。

①   自施設が置かれた環境を確認しましょう

東日本大震災において宮城県石巻市の大川小学校で児童や近隣住民が津波に巻き込まれ、84人の尊い命が失われました。大川小学校は北上川の河口から5㎞ほど川上に位置し、石巻市のハザードマップも「津波被害なし」としていました。ところが大川小学校の児童のご遺族が裁判を起こし、最終的に最高裁は14億3600万円の支払いを命じました。施設の管理責任者はあらゆる可能性を考慮し、自施設の置かれた環境を事前に確認する必要があるということが明らかになった判例となりました。

②   警報等が発令されたなら直ちに避難を開始しましょう

自施設が堅牢でかつ十分な高さがある場合には、垂直避難を行いましょう。そうでない場合には、高台や指定避難場所への避難を行いましょう。津波警報等の情報を得たならば、できるだけ早く安全な場所に避難しなければなりません。そしてそのための手順を策定し周知徹底し、定期的な訓練を行いましょう。日本気象協会による、注意報、警報等の予想される津波の高さやとるべき行動を下に示します。

③   安否確認を行いましょう

避難場所に到着したなら、安否確認を行い、未避難者や負傷の有無など確認する必要がります。避難場所や避難ルートなどは、施設や家族と事前に共有しておくのも重要になります。大規模な震災の場合には通信に制約が出る可能性があるので、そのための腹案も準備しておきましょう。

④   情報収集の重要性

避難場所に到着後、次にどのような行動をとるべきか判断するためにラジオや防災無線等の情報を収集する必要があります。災害時、安否確認同様電源の確保が困難になる場合がありますので、そのためのバックアップの手段を確保することをお勧めします。
善光会では、施設間の災害時の安否確認、救助要請、支援要請などの情報交換できる手段を確保するためにスターリンクの導入を行っております。

【告知】
「介護事業者のための災害・感染症BCP入門セミナー」
11/15(水)14:00~15:00 オンラインにて

「これからBCPを策定する」「作ったものの心配がある」といった
介護事業者様に向けたBCP策定入門セミナーを開催致します。
参加無料、Zoomでの開催となりますのでお気軽にご参加、お問い合わせ下さい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?