変わったようで何も変わってない
通信制高校に通っていたころの友達4人と遊ぶことになった。
みんな全然LINEを返さないので、予定は一向に決まらず、前日までに決まったのは駅集合ということと、12時に集合するということだけだった。
次の日、とりあえず私は早起きして、12時ぴったりに着くように家を出た。
結局友達と5分過ぎた頃に合流したのだが、そこに友達は1人しかいなかった。
1人は12時ちょっと前に連絡があり、「多分遅刻します」とだけ言い残した。
まぁここまでは予想通りだ。
なんとなく遅刻するような気はしていたし、逆に集合時間に間に合ったら凄いとまで思っていたので、別にへっちゃらだった。
でも、もう1人からは一向に連絡が来ないし、なんなら既読もつかなかった。
これはもしやと思い、すぐに電話をかけたら、電話の向こうから、
「やばい!!」
と、おそらく寝ていたであろうリアクションが返ってきた。
その時のやばいのセリフの声は家が揺れてるであろうくらい大きかった。
まぁ別に………
いや、流石によくないだろ。
こいつの家から集合場所までは1時間はかかる。
しかもこいつは起きたばっかなので、少なく見積ってもプラス30分だ。
ここまでは想定していなかった。
ここまでくると逆に笑いが止まらなかった。
結局そんな2人を置いて先に店を決めて昼食をとることにした。
時間通りに来ていた友達とはとにかく語りまくった。
その子も大学に行ったらしいのだが、今のところリモートで授業をしているので友達も出来ないしモチベーションも全然ないらしい。
お互いなんだかんだ大変なんだなと思った。
そんなダラダラ会話が進んでいる途中に、ようやく1人が現れた。
時計は13時ちょうどだ。
1時間ぴったりの遅刻は逆に面白い。
2人でイジり倒した。
彼は高校卒業して、アパレルで働いているらしい。
話を聞くと、仕事は結構大変らしく、接客とかも疲れるそうで、とにかく苦労しているようだった。
昨日も夜遅くまで仕事があったらしく、大分頑張っているんだな、と思えた。
まぁ遅刻はチャラにしてやろうか。
さあ続きましてが大問題だ。
もう1人がやってきた。
その時間はなんと13時45分。
1時間45分の遅刻だ。
しかもこいつには関しては、集合時間を12時だと決めた張本人だ。
昨日は夜遅くまで友達と遊んでいたらしい。
そんで帰ってきて、10時間くらい寝たらしい。
こいつぁなんの言い訳もない。
あほうだ。どあほうだ。
ただみんな優しいので、めちゃくちゃ爆笑しながら迎え入れた。
「最近みんなどうなの?」
とそいつから言われたが、もう既にみんなひと通りそんな話はし終わっていたので、誰も応えずに少し無言の時間が続いた。
これに関しては私達も悪いと思う。
まぁそんなんも適当にあしらえる様な仲だ。
ちなみにこいつは今美容系の専門学校に通っているそう。
そんなこんなでご飯を食べたわけだが、私ともう1人時間通りに来た友達は1品だけ料理を頼み、お会計も500程度だった。
ただ、後から来た2人はガッツリコースで頼んでいた。
1人は追加でほうれん草を、もう1人はなんかよく分からないがコーンスープを頼んでいた。
なんて呑気な奴らだ。
そりゃ遅刻もすらぁ。
お会計は2人とも1500程だった。
どんだけ食べるんだ。
そんなてんやわんやがあった後は、みんなでゲームセンターに行ってクレーンゲームやマリオカートをした。
クレーンゲームは成果ゼロで早めに引き上げ、マリオカートは私が1位で終わった。
そのあとにカラオケに行き、優雅な時間を過ごした。
よく考えれば、こいつらはみんな最近仲良くなったのだった。
初めて4人が揃ったのは高校の卒業式の前日だし、卒業式後に遊んだだけだ。
なのにこんなにも心地よくて盛り上がるのは、何も考えないでいいほどの相当のバカの集まりだからだろう。
やっぱり変に堅苦しい関係は友達にはいらないのだ。
GW、今度は他のメンバーも誘って横浜へ行く計画を立てている。
おそらく今後も長い付き合いになるんだろう。
とりあえず死ぬまでよろしく!