私大文系志望&自宅浪人合格体験記
お世話になります。ドリームラーナーズの石原です。鳥取県倉吉市で進路指導と学習法指導の塾を運営しています。学習指導は中学生・高校生・大人、英語の指導は小学生から対応しています。LINE,ZOOMなどを活用して、遠隔地でも進路指導・学習指導・添削指導に対応しています。
本日は、2021年度の入試で東洋大学ライフデザイン学部の合格を勝ち取った生徒が綴ってくれた、自宅浪人生活の体験記を掲載します。
彼は私大文系志望ではありましたが、私大コースが設定されている予備校が地域になく、早朝アルバイト+ランニング+勉強の3本立てで毎日を過ごすことを決めて、ドリームラーナーズの指導で学習計画立案のための面談と、個別指導を受けていました。
ドリームラーナーズが提案する、自宅浪人の過ごし方を徹底してもらった彼が、どのように勉強を進めていったのか、どうして自宅浪人を選んだのか、など様々なエッセンスが伝わってくると思います。
例によって、本人が書いてくれたものに、誤字脱字等の修正を加えながら、引用で補足していきたいと思います
引用というのはこういう背景灰色でやや中央によってるやつです!
では、どうぞ〜
はじめに(志望動機など)
人それぞれ志望校、志望動機など違うと思うが、自分は東洋大学に進学するためにここ数年間頑張ってきた。なぜ東洋大学に行きたいのか?それは小さいころからの夢をかなえるためである。小さいころからの夢、それは箱根駅伝である。
小さいころ、当時東洋大学の選手として走っておられた柏原竜二さんの走りを見て衝撃を受けた。自分もいつか走ってみたい、そう思っていたがそれは夢物語だと思っていた。だが高校生になり、大学を決めていく中で、これは夢じゃなくてかなえることもできるのではないかと思い、ただその一心で勉強してきた。自分も東洋大学の鉄紺のユニフォームを着たい、それが第1の志望動機だった。
しかしながら、まずは東洋大学に合格しない限りそのスタートラインには立てない。ここからはそのスタートラインに立つための努力を振り返っていく。
①1年間の勉強を通して
この1年間、受験のことだけ考えて生活してきた。正直つらかった。楽しかったことも確かにあったが、つらい、苦しい、そういったことのほうがほとんどだった。その中でも自分の成長を感じることもあった。そんな厳しくも充実した1年間の勉強を振り返る。
①-1:英検での点数確保
まず自分の中で浪人生活が始まるときの決めていたことが一つある。それは英検で入試での英語の点数を確保することだった。昨年の入試では英語に最も苦しめられた。本番ではなぜか全然できなかったのだ。いくら読んでも解答できないということが多かった。分かる問題を探してもなかなか見つからない。当時の現役生としての自分の英語力はまさに無力だったと思う。何もできずにあっという間に試験が終わっていく感覚があり、しばらくの間トラウマになるほどだった。
本当にもう1年間やってできるようになるのか?そんな不安が頭の中にはあった。だがその不安をひっくり返すことのできるものがあった。それは英検での外部試験利用だった。現役時代にこの制度を使って、英語試験免除で帰る人の姿を見て、「間違いなくこの人たち(英語を受けずに帰る人たち)には負けている」と思った。「最低でも8割取れることが決まっている人たちに、自分のこの英語の出来で勝てるわけがない。」この思いから、まず絶対に英検で最低でも8割は決めておいて心置きなくあと2つの教科に取り組もうと決めたのだ。
英検2級に合格さえすれば8割の点数が確保できる大学、結構多いです。多いですが、「英検を使う人だけ専用の枠」になっていたりすると、結局難易度変わらないので、実はよく見ないとそこまで有利になりません。東洋大学・東海大学は一般入試での点数の置き換え(英語も普通に受験する生徒と同じ枠)なので、かなり有効活用できました。
自分が受けようとしていた大学は、東洋、東海、法政の3つだった。外部試験利用では自分の受けた外部試験でのスコアによって何割とることができるのか決まってくる。自分の受けた英検利用では、2級さえ合格すれば自動的に東洋、東海では8割を取ることができるスコアに達する。だからこそまずは何が何でも2級に受かることが絶対条件だった。
英検では、リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの4技能で判定される。
まず自分の中で課題になったのはライティングだった。ドリームラーナーズの指導の下、たくさんのことを教えてもらった。だがその中で1番感じたのは、自分の英語の理解度の低さだった。本来なら既に知っておかなければならないことを知らず、あきれられるほどだった。でもそれぐらいしなければ身につかないことも分かっていた。だからこそ、腐ることなく自分のものにしようと努力した。そのおかげか、本番では7割を超えるスコアを出すことができた。正直なところ、あの指導なく、自分の中でやっていたらあそこまでのスコアは出ていなかったとも思う。
これ、実際書かせてみると、本人の英語力がいかに表面的なものだったかはすぐわかります。中学レベルの英文法が守れていない、などということは、日東駒専を目指し結果的に合格するレベルの人でも相当数あると思います。
次に課題になっていたのはリスニングだった。これは現役生の時からずっと変わっていなかった。どうすればリスニングの点が上がるのか?その答えは本当にわからなかったし、今でもわからないといってもいい。ただその中でも気を付けたのは、単語と単語のつながりの部分だった。ネイティブの発音に近ければ近いほど間の感覚がなくなっていく。だから、全部の単語がつながって聞こえてしまい、まったく聞き取ることができないのだ。
自分が参考にしたのは、テレビである先生が言っていた、「もとからそんな発音はしていない」というフレーズだった。例えば、「たくさん」という意味の、「a lot of」という熟語がある。この単語は普通であれば、「ア、ロット、オブ」と読む。だがこんなにはっきり読んでくれるわけではない。極端な話、「ア、ロッ、オッ」とぐらいにしか読んでいない。
こんなことは普通であれば、現役生の時にわかっていなければなないし、できる人からしたら、意識しなくても聞き取ってしまうだろう。だが、自分にはその能力がなかった。過去を振り返っても意味がなかった。今身に着けるしかない。そう思いリスニングのCDを何回も聞いた。ただ聞くだけではなく、前に書いたポイントをしっかりとおされるように、身になるように聞いた。
だがなかなか練習では思った以上に正答率が上がらなかった。それでもあきらめず聞いた結果、本番では1番いい正答率を出すことができた。ライティングの時もそうだったように、練習の時点でうまくいかなくても本番のために練習で失敗したことをきちっと直していけば、本番でうまくいくいく、それを証明できた気もした。
現役生の時には感じることのない感覚だった。練習でうまくいったのに、本番ではボロボロ。練習のための練習になっていたのだ。練習から本番につなげる。この感覚を感じることができ、入試に向けての自信がついたのも事実だった。
リスニングで苦労する人は多いです。やっていくしかありませんので、受けると決めたらその日からずっと取り組みましょう。
リーディング、スピーキングについてはそこまでの問題はなかった。無事に英検2級に合格した。そして、英語の入試においての8割を確保することができた。このことは間違いなく入試に向けて自信となった。現役生の時の入試からのリベンジするための土台がやっとできた瞬間だった。
(番外編)
英検はこれまで何度か受けてきたが、すべて学校が仕切ってくれていた中でやっていたので、なんら迷うことなく、普通に学校で受けることができていた。
だが今回はもう自分は学生ではなかったので、自分で申し込んで、自分で英検の受験の本会場に行かなければならなかった。そこの会場に行くまでに慌てる事態が起きてしまった。
そこの会場までは鳥取駅からシャトルバスが出ていたため、それに乗れば会場まで乗せてもらえるシステムだった。集合時間が13時だったので11時半ぐらいに鳥取駅についてご飯を食べても間に合うものだと思っていた。さらにシャトルバスの時刻表などがネットにのっていなかったので、ランダムにくるものだと思っていた。そして、ごはんをたべて12時くらいになったのでバスに乗ろうと思い、バス停に行くとシャトルバスがちゃんと止まっていた。これで予定通りいくな、と思っていた。そして運転手さんに「このバスいつ出ますか?」と聞いたところ、「13時です」と言われたのだ。
あれ?なぜだ?と思った瞬間に運転手さんにバスの時刻表を見せられた。自分の心の中では「そんなもん知るかよ!」としか思えなかった。「どこに書いてあったんだよ!」と思ったが、もうそんなこと思っている場合ではなかった。
時間はまだあったので、とりあえずタクシーで行くことにした。その日たまたま少し多くお金を入れていたので助かった。お金がなかったらどうなっていたのか・・・。考えたら恐ろしくなってくるのでやめとくが、時間とお金には余裕を持つことをお勧めする。
②-2日本史について
英検で英語の点数が決まったことにより、残された教科は日本史と国語であった。その中でも私立の入試で最も難易度が高いのは選択科目の日本史である。幸いなことに自分の最も得意としている教科が日本史だった。そのため、いくら難しいとはいってもそこまで苦手意識を持つことなく取り組めたのはよかった。
注:英検に合格するまでは、ほぼ英語の勉強に費やし、日本史もそれなりにやってはいたが本格的にやり始めたのは英検受験後であった。
だが、現役生の時に初めて東洋大学の日本史の問題を解いた時は衝撃を受けた。普段受けていた模試とはレベルが違った。1つ1つの問題のなかでの知識の深さに驚いた。「これが私立の日本史なのか。」その衝撃は大きかった。それでも、そこから日本史の知識を深めようと努力をした。だが、今の自分の日本史の知識量からすると、現役の時の知識量は合格には程遠いものだった。本番自体は現役の時は前期、中期、後期合わせて5回受けたが、満足いくものは1つもなかった。
得意なはずなのにできない。そんな感覚になっていた。それはなぜか?それはそんなに難しい問題ではなかった。単純に得意といえるほどの知識量が自分にはなかったのだ。得意であるという思い込みだったのだ。確かに模試では点を取れていた。だがそれはたかが模試である。
先ほど話した英検の話と同じで、本番で点を取らなければならないのである。自分が行きたいという学校の本番の入試で点を取れなかったら意味がないのである。だからこそ、この1年間で本当に得意といえるような、すなわち本番で点が取れる教科にしようと決めてこの1年間取り組んだ。
日本史を取り組むうえで重要なこと。それは、日本史の中でいくつかの分野に分けて取り組むことである。
自分は現役の時には、参考書をただひたすらに最初のページから読んでいただけだった。確かにそれでも伸びることがあるが、効率としてよくない。確かにこのやり方だと日本史では通史は頭に入りやすいかもしれない。
このやり方では、流れがあまり関係していないものは頭に入りにくい。流れがあまり関係してないもの、それは各時代の文化である。文化の問題は現役生の時は本当に苦しめられた。何回参考書を読んでもなかなか頭に入らず、模試などで文化の問題が出ても、まったく解くことができなかった。
さらに文化の問題は私大になるともっと難しかった。ただの穴埋め問題も答えることができないのに、文化に関する背景的な問題を出されて、全く歯が立たなかった覚えがある。
この経験から自分は文化を1つの分野としてくくり、まずは通史とは違うものとして覚えていき、そこから通史と関連付けてさらに知識量を増やしていった。文化の勉強をしていくうえでまず役立つのは、穴埋め式のノート的な参考書である。文化に関しては流れがないので1つ1つ我慢強く覚えていくしかない。おそらく効率の良い勉強の仕方があるとは思うが、自分の中では文化を覚えるには、圧倒的な量をこなす、反復練習しかなかった。最初のうちは覚えるまでに時間が相当かかる。だからまずは1日1つの時代、例えば今日は飛鳥、明日は白鳳、というようにやっていけばいい。
使っていた教材はある程度紹介します
そこで重要なのは、これはどの教科でもいえるが、特に覚えることの多い日本史の文化をする際に重要なこと、それは、1度覚えたものをその日にもう1回して、そして次の日の次の時代をする前にもう1回見ることである。
自分は毎日1番最初に勉強するものを文化と決めていた。そして夜にもう1回復習し、そしてまた朝にもう1回やる。これはものすごく面倒くさいように思われるかもしれない。それでも初めのうちは特にそのぐらいやらないと頭に入ってこなかった。
何周かして段々覚えてくれば、1日にできる文化の量も増えてくる。そうすると1周のスパンも早くなってくる。最終的には、1日で全部できるぐらいになってくる。そこまでくればあとは通史と関連づけて勉強する。ここまですれば問題を解くうえでかなり上達したといってもいいと思う。そして、そのうえで通史と組み合わせていくと、とてつもない力になっている。
正直、自分でもここまでたどり着くのは相当長かった。本当に日本史としての力ついているのか不安になることもあった。よくよく考えると、文化の問題といっても、大問一つ文化の問題になっていない限り、全体に占める文化の問題の数はかなり少ない。それでもやる理由としては、これは自分が思っているだけのことかもしれないが、通史より圧倒的に早く解くことができ、時間の短縮ができるのだ。
この発想は結構面白いですよね。一周するのが短い文化を最初に極めていくことで、全体像をそこに委ねつつ、細かい問題でのミスが減っていくというメリットもある。
多くの人は日本史をただ覚えていれば解けると思っているであろう。でも自分はそれでは日本史は解けないと思う。
通史の場合は、文化よりも様々な時代や出来事を組み合わせて問題が作られていることがある。そういった問題をやるうえで、力がついたと思った瞬間がある。たとえ部分でわからなくても、ほかのことと組み合わせれば、解くことができたときである。間違いなく現役生の時には感じることのなかった感覚だ。通史とはその言葉通りすべてがつながっている。だからこそ考えれば解ける問題が日本史にも多くあるのだ。(だがそれは、通史が頭に入っている前提のことである。)
一方で文化の場合は、考えなくても解ける問題が多いということである。これは大学の問題のレベルによって違うかもしれないが、文化の問題は問題を見ればすぐに違いが分かる。だからこそ、確実に解くこともできるし、その問題1問に対する時間も大幅に短縮ができる。1問か2問か、どれくらい出るのかわからないが、1点でも多くの点数を削り出すためには非常に重要なことである。
ここまでは文化に関することを多く言ってきたが、やはり受験生、特に現役生が見落としがちで面倒くさくて飛ばしてしまうもの、それが文化に関することだと思う。量は確かに多いし、わずかな差しかつかないかもしれない。しかし、受験はそのわずかな差が大きな結果となって帰ってくる。
ここまで通史に関することにはあまり触れてこなかったが、文化同様、時代ごとに覚えていくべきだ。通史は、言い方を変えれば1つの物語である。だからこそ、今度は文化を覚えるときとは逆に、すべてのことをつなげて覚えていくと頭に入りやすい。
私立入試では通史に関しては容赦なく難しい問題を出してくる。それでも、冷静に様々なことを組み合わせれば、解ける問題が多くある。そこにさえ気づければ、一気に結果につながってくる。
東洋大の日本史は彼曰く近年結構難しくなっていて、レベル的には少しオーバーなところまでやってもらいました。本番はそこまでではないと感じたようですが、時間が取れるなら徹底してやった方が良いレベルだと思います。
日本史に関して最後に言いたいことがある。おそらくではあるが、私立入試での日本史には多くの受験生が苦しめられている。これは本番も同様のことである。なかなか高得点につなげるのは難しい。それでも、まずするべきこととして、自分が勉強することの取捨選択ということがある。
各大学によって問題の傾向は全然違う。ある大学はこの時代に関することは多く出すのに、この大学はこの時代は全く出さないけどこの時代はよく出る。そういうことはよくあることである。これはその大学におられる先生の専門の分野が大きく関わってくる。だから、自分の行きたい大学にどんな先生がおられて、その大学の過去問がどのように作られていて、どのような傾向があるのか、そこまで調べて勉強するのが、日本史の勉強だと思う。
つまり、その大学の問題にあまり出ていない分野はそこまで力を入れてしなくてもいいのである。学校の先生に言われて、「全部読まなきゃ!」と言って読むだけ遠回りしている人もいるかもしれない。確かに先生は、教えないわけにはいかない。でもそれがほんとに自分の近道かどうか考えるとそうでないこともある。必要ないことはそこまで力を入れてする必要がないのだ。その力を効率よく勉強するためのものに注ぐべきだ。
いわゆる過去問研究というやつですね。できれば夏頃にはやっておきたい作業ではあります。
自分を例に出すのであれば、東洋大学は明治以降に関する分野がものすごく多くなっている。その代わり、旧石器時代などのことに関してはあまりのっていない。しかし、明治、大正における作家やその作品名に関しては一度も見たことがない。だから、先ほど文化の話をしたが、実は、自分は明治以降の文化はほとんど勉強していない。
現役の時に京都橘大学を受けたときには、国語に関しては半分が明治、大正の作家やその作品名、そしてことわざの問題であった。だからこそ、出るからにはしっかりと覚えなくてはいけないので、何回も繰り返し読んで覚えた。そして本番ではほとんど時間をかけることなく解くことができた。
このように、自分が必要とするものを効率よくすることが非常に重要になってくる。確実に解ける問題を解く、と言われることがあるが、もちろん確実に解ける問題が多いのが良いことは言うまでもない。ただ、特に日本史に関しては、やるべきことの取捨選択が非常に重要だ。
③-3古文について
現役生の時に英語に苦しめられたが、もう一つ苦しめられた教科が古文である。古文はある程度簡単に点を上げることのできる教科である、とよく言われるが、自分はそうではなかった。
現役生の時、たくさん模試があった中で、なぜか古文の点数はそこまで悪くなかった。現役生の時はセンター試験を受けたので、模試も国語は200点満点で古文が50点満点である。その50点満点の古文で、40点を超える点数を普通に出していた。しかし、自分の中では不安が大きくなっていった。それはなぜかというと、何となく解いて、なぜかわからないけどあっているという状態になっていた。「これかな?」という感覚で解いたものが多くあっていたのである。そのあとの見直しでも、なんでこの答えを出せたのかわからないこともあった。確かに周りにも、「自分は感覚で解いている」とか「全部読めなくても何となくで解ける」という人がいた。でも「果たして自分もそういった人たちと同じなのか?」というと疑問が残っていた。
そして本番、その不安は見事なほどに的中してしまった。50点満点で15点という結果になってしまった。対照的に「感覚で解いている」などと言っていた人たちはなぜか高い点数を取っていた。点が全く取れなかったことに対する悔しさもあったが、それよりも「なぜそういった感覚なんてもので解けるんだ?」という怒りに近いものが出てきた。そして結局、自分は本命の東洋大学の一般入試の古文も解くことができずに、不合格になり、感覚で解いているといった人たちは自分の志望校に合格していった。ほかの教科は確かな知識の差を感じて自分に対する落胆だったが、古文に関してはセンスみたいなもので決まってしまうのかという悔しさがあった。
こういうことは結構あります。運動系の忙しい部活動にいると、古文の経験値が極端に減ります。さらに、復習する時間が取れないぶんどんどん差がついていきます。受験生の時だけ取り返すのは困難です。
しかし、自分が浪人を始めるときには、その悔しさからくる不安みたいなものは全くなかった。それはなぜかというと、日本史の時と被る話だが、自分の行きたい学校の問題にあった勉強をすればいいということだった。このことは自分の中で1番言いたいことである。自分はもう1回センター試験を受けるわけではなかった。共通テストも受けない。となると、自分が受ける学校の中で古文があるのは東洋大学だけだった。つまり、東洋大学の古文にあった勉強をすればいい。こういうふうにいい方向に切り替えることができた。
まず取り組んだのは、文法だった。東洋大学の一般入試の古文は、半分ほどが、品詞の分別、助動詞、助詞の穴埋め、助動詞の意味など、基本的な部分が出され、1番点を稼ぎやすいところである。現役生の時はここをおろそかにしていたので点を稼ぐことができなかった。だからこそ、なぜその意味、活用、接続になるのかを徹底的にやりこんだ。
次は単語。英語よりは単語の数は少なかったが、意味がたくさんあって苦労した。文法と単語を覚えるには、圧倒的な量をこなすしかなかった。その中で1つ工夫したことがあった。1番記憶が定着しやすいのは、起きた後だということを本やネットなどで読んだので、昼寝の起きた後に文法と単語を読んで覚えた。
自分は夕方にはトレーニングのため走っていたので、昼寝もすると時間的には2時間ほどになってしまう。その2時間をどう使うか、これは1つのポイントだった。この時間に合ったことをうまくできた事がいい結果につながったと思う。
なんでもそうだと思いますが、特に自宅浪人の場合、何事もルーティーンに嵌めていくのが効率的です。起きる時間・寝る時間だけでなく普段何をしてどう動くかを健康維持も加味して決めます。
最後に取り組んだのが長文である。これまでの文法、単語を合わせて使うのだが、ここで課題になったのが、これがどういう物語なのかを理解することだった。現役の時に感覚で解いているという人たちはおそらくこういった物語の理解がものすごく長けているのだろうと思う。この課題は「ただよび文系チャンネル」の吉野先生の授業を見て、かなり克服できた。なぜその解釈になるのか、そういったことを細かく説明があり非常にわかりやすかった。
私大文系志望なら、ただよびの吉野先生の古文講座をまず受講することから始めるのが非常にいいと思います。敬語や長文読解まであるので、これで知識面はほとんど網羅できますので、あとは問題集で定着させ実践していくことになります。
だがそれでも古文には、「これかな?」というように答えることは少なからずある。自分にできることは、まったくわからず「これかな?」と選ぶのではなく、本文中に少しでも選択肢の根拠を見つけるようにすることだった。そこの力がついてきたことによって、模試を受けても現役の時のような、なんで点が取れているのかわからない状態ではなく、きちっとその選択肢を選ぶのに自信がつくようになった。模試は現役の時とは違って、筆記のテストを受けたが、その中でも×を付けられるのではなく、根拠を拾って書いたことによって点はきちっともらえたし、選択肢の問題はほとんど合わせることができた。
文法、単語、長文ときちっとできるようになったことによって、古文も自信をもって試験に臨むことができた。
2高校生活から受験を通して
②-1 部活動と受験勉強
自分が3年間高校生活してきた中で、大半が部活に追われていた。バスケットボールをしていたわけだが、ほとんど休みがなく、練習もきつかったので、帰ったらあとは眠気との戦いだった。勉強をしたところで眠くて頭に入らないし、途中で気づかないうちに眠りについてしまっていた。そしてテストも全然点が取れず追試の常連になっていた。懸命にこの状況からの打開策を考えたが結局見つからなかった。
同じ状況に陥っている現役生へ。これを打破するのは無理です。諦めましょう。やれるだけのことはやって、それでも体力的にきついなら諦めるしかありません。スポーツに精を出しましょう。
だが同じバスケ部の中で同じだけ練習をしているのにテストでは点を取っている奴もいた。顧問の先生には「頑張って勉強しろ」という風に根性論でしか言われなかったのだが、自分中ではそうではなく、そういったやつらは勉強するのにおいて効率がいいのだとおもう。
これは先ほど書いた自分が1年間やってきた教科ごとの勉強と被る話だが、効率というのは非常に重要である。勉強ができるやつに、何度か、どうやって勉強をしているのかを聞いたことがある。その答えとしては、毎日少しずつ重要なポイントを読んでいるだけだった。なるべく時間をかけずに、テストできちっと点が取れて、なおかつ、受験にもきちっとつながるような理解をしていた。だからこそ、重要なところを抑えているので、テストでもきちっと点数を取っていた。
ただ机に向かっている時間が長ければいいのではなく、部活をやっているうちならば、まず机に向かう時間がそこまで長くないので、その中で重要なポイントをきちっと抑えて、しっかり寝る、これが重要なことである。
まあ、何が重要かを授業だけ聞いていたらわかるかというと、そうでない人も(先生も)いますよね。
②-2入試まで、入試本番で気を付けたこと
今年、入試本番で1番心がけていたことはいつも通りやる、ということだった。いつも通りとはいっても緊張するなというのは無理な話である。もちろんのことながら、今年の入試もこれまでにないほどの緊張感だった。
普段勉強をしていて、問題などを解いたときにできなかった問題ができるようになると成長を感じるときがあると思う。例えば正答率が50%だったものが、80%になったとする。誰しもが100%を目指すわけだが、なかなかそうはいかない。いくら正答率が伸びてもわからない問題が0になるわけではないと思う。それは全く同じように本番にも当てはまる話である。
本番でもわからない問題や悩む問題が必ずある。普段ならわからなければその問題を普通に飛ばすことができるが、本番ではわからないのが不安で立ち止まってしまい、そのまま悪い流れで最後まで行ってしまうことがある。だからこそ、自分はどの教科でも練習の自分を出すという感覚ではなく、普段から本番を想定して勉強していた。
できない問題があって当たり前。その中でもどれだけ詰め切れるかが勝負であり、できないこと自体はさほど問題ではありません。詰める場所が明確になるだけですから。
1年間浪人していたので去年に入試でどんな間違いをしていたかをしっかり分析して、本番でどうやってこの答えを導き出すか想定しながらしていた。そして本番では、わかる問題ならもちろんそのまま進めばよかったが、わからない問題が来てもどうやって解いていたか思い出して、答えにたどり着くことのできた問題はいくつもあった。
これは、何度か同じ過去問を解いてもらって実感してもらっていることです。10年分ぐらい集めていくと、何周かしてもどういう内容か、どう解いたかそこまで覚えてないので、毎回新鮮な気持ちで解いていくことができるでしょう。
本当は現役生の時にしておきたかったが、この経験の差をきちっと生かすことができるのも浪人生の強みだと思う。
あと1つ、これは現役生の時からできることだが、受験会場の下見をしておくことが重要である。そんなの関係ないと思われるかもしれないが、入試本番の日に少しでも不安を少なくしておくことは非常に重要である。
入試会場が分からず、その日に地図を見ながら言ったりすると、少なからず不安な気持ちになるし、その不安が本番の入試につながるということもある。下見をしておくことも普段通りの自分を出すということにもつながってくのである。
これは本当にそうです。時間が許すならきちんと下見をしましょう。地方会場であっても例外はありません。
②-3受験を終えて
今回の入試を終えて思ったのは、「受験は勢いではない」ということである。確かに本番で点数がものすごく上がって、志望校に受かるケースがある。そこで勢いに任せて、または偶然受かったという風に感じている人がいる。だが自分の中では、それはなるべきして受かったという風に思う。
例えば、「本番に自分の得意なところが出てたまたまうまくいった」という人がいるかもしれない。確かにその問題が出たのは偶然かもしれないが、その問題が解けたというのは自分がそこの分野をきちっとやってきた成果であり、偶然ではなく必然的に解けるのである。その問題の分野をやってきてなかったらまずもってできることは絶対ない話である。
今年の入試ではまさに自分の得意な分野が多く出た。だが、去年できなかったものが、今年1年間やって得意になり、その問題が出たということがあった。石原先生に試験直前で「人事を尽くして天命を待つ」という言葉を言われたが、まさにそのとおりであり、まずは解ける問題を1つでも多くしておくことが重要である。
この辺りのメンタルコントロール、一人でできるなら神業だと本当に思います。いろいろな受験生を見てますけど、ただただ誰かが近くにいるだけでは足りず、きちんと伴走する人が必要だなと思います。
③1年間の生活を通して
③-1 朝早のアルバイト
今年1年間早朝のアルバイトを経験した。これは自分は予備校などに通うことをしなかったので、きちっと朝起きる習慣をつけるということで始めた。
基本的には週に5日で4時起きで5時から8時に働く、という生活をしていた。朝早く起きるのも大変だったが、朝が早いということは寝る時間も早くしないといけなかったので、勉強の時間も短くしなければならなかった。
最初のうちは朝早く起きるのにもなれず、勉強も効率よくして10時までには終わらせなければならなかったので、慣れるまでは相当きつかった。それでもこのおかげである程度の規則正しい生活というのを送ることができた。
早朝アルバイトを進める1番の理由がこれです。予定がなければ寝るし夜は起きるにに決まってるだろ人間だもの。
だが、早起き以上にきつかったのがお客さんとのかかわりだった。アルバイトを始めてからしばらくは衝撃の連続だった。
例えば、今時禁煙というものが進んでいるが、コンビニでタバコが売られていることからも想像できるように、いまだに喫煙者の方も多い。その中でほぼ毎日たばこを買いに来るお客さんもいる。そういった方々はレジについた時点で自分のたばこが用意されるものだと思っている。そのため自分のたばこが用意されないとものすごい勢いで怒ってくるのである。本来ならば、そのたばこが置いてある下に番号が書いてあるのでそれを言って店員が取るというシステムである。だがそんなルールは通用しなかった。そのため最初のうちは誰がどのたばこを買われるのか覚えるのがきつかった。新しく入った店員にも全く容赦はなかった。店員がすべてお客さんに合わせなければならないのである。
さらに、何に関してもお客さんに合わせなければならなかった。例を上げると「あ~、いらいらする!」という風に入ってきたお客さんがいた。本来ならそんなのは個人の勝手でありこっちからしたら知ったこっちゃないことである。それでもその人に合わせなければならないのである。なるべくそのイライラを大きくさせないようにいつも以上にその人に合わせて動かなければならないのである。
こっち側からしたら「人としてどう思ってんの?」と聞きたくなることもあるが、お客さんに必ず合わせなければいけないのである。そこに関する違いに慣れるまでは相当なストレスを抱えていた。まだほかにもあるのだが今年1年間は働くことの厳しさを身をもって感じることができた1年間であった。だがこの先自分も働くようになったとき、また同じような場面に遭遇することになると思われる。それでもこの1年間の経験があれば、きちっと対応ができる、そういった自信もきちっとつけることができたのも事実である。
私もコンビニでバイトしたことがあるので気持ちはよーくわかる。そのぶんは接客してもらった人に優しくできるようになります。
③-2 1年間のトレーニング
この1年間、勉強ももちろんだが自分の夢、大学3大駅伝(出雲駅伝、全日本大学駅伝、箱根駅伝)をかなえるため、長距離のトレーニングも積んできた。
その中で1番の自分にとっての大きなターニングポイントは地域の陸上部に参加したことだった。もともと知り合いの方ではあったが自分が走っているところをみていてくださったらしく、地域の長距離のトレーニングをしているチームに誘ってくださり、集団での練習に参加することができた。
だがそこでの練習では現実というものを見せられた。というのもそこのチームに参加しておられる方々のレベルが自分とは比べ物にならないくらい高かった。箱根駅伝経験者、箱根駅伝出場のチームの選手、元実業団選手など、名前を調べれば名前が出てくるような人たちとの練習だった。
まったくもってついていくことができなかった。基本的なスピードも速く、長く走ることのできる選手ばかりだった。それでも自分の中ではその現実を知れたことがとてもうれしかった。もし1人でやっていたら気づくことのなかったことである。そのまま何も知らず大学でいきなりするのではなく、どれだけしないと長く、速く走ることができないのかその基準を知ることができた。さらにどうすればよくなるのか、実際に経験者の方々から聞くことができたのは非常に大きかった。やはり箱根を経験した人から話を聞くと説得力があった。
そこで教えてもらったことはまさにこれから大学で長距離をやっていく中で財産になると思われる。この長距離のチームで自分に丁寧に教えてくださった方々にはとても感謝している。だがこれを心にしまっておくだけではまったく意味がない。教えてもらったことを生かして練習して大学3大駅伝を走ること、それが1番の恩返しだと思っている。自分の夢に向かってそして恩返しのためにこれからも頑張っていこうと思う。
予備校に通って友人同時で切磋琢磨するのも良いが、こうした地域の繋がりを発見していくことで、地元に対する強い愛着が生まれるということもある。外に出ていく高校生に、地元に戻ってきて欲しいと思っているなら、地元で活躍している人材と交流するのも大事なことではないか。
④最後に
この1年間、様々なことが経験できた浪人生活だった。こんなに充実した浪人生活を送れるとは思っていなかった。今振り返ってみると「楽しかった」といえるものである。多くの人が「楽しむ」という言葉の意味を「楽する」というふうに思っている。だがそれは違うのではないかと自分は思う。「楽しむ」という言葉の中には「苦しい」こともあり「楽なこと」があり、そういったいろんなことを含めて1つのことを頑張る、これを「楽しむ」ということだと思う。だからこそ、これからの大学生活も「楽しむ」ということを忘れずに生活していこうと思う。
長文読解お疲れ様でした。気になる人はぜひ問い合わせてみてください。公式ページからのLINEや、twitterのDM、マシュマロ等でもご連絡をお待ちしています。LINEは通話もできて話が早いのでおすすめです!受験生・浪人生の相談は初回無料です。