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愛おしい日々をだらだらと綴るだけ 生活の備忘録

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最近の記事

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恋人と私

 3年付き合っている恋人がいる。  恋人は、芯が通っていて真っ直ぐだ。怠惰な私とは真逆だと言っていいほど、努力家で責任感も強い。それでいて、とっても優しくて繊細で少し不器用で可愛らしい人だ。  恋人とは地方大学で出会った。初めて会ったときの恋人はとにかく暗くて、なのに目に鋭い光を宿していたので、絶対に仲良くなれないと思っていた。  最初の印象こそ良くなかったものの、私たちが打ち解けるまでにそう時間はかからなかった。彼はいわゆる変わった人で、今まで私が出会ったことのないよ

    • 大葉キムチ餃子

       夫が寝静まった夜は、とても静かだ。深い眠りに入ったらしく、段々と寝息が小さくなっている。  何度も寝返りを打っていた背中が、おとなしく丸まっている姿を見て、愛おしく思う。私は昼間まで寝過ぎたせいで、目は冴えているし、それでもいつも、夫の背中に顔を埋めれば意識が遠のいていくものだが、今夜はなぜかお腹がシクシクと痛んで、その振動がちっとも睡魔を寄せつけてくれやしない。  何もしない1日を過ごすのにも、慣れてきた。最初の頃はそわそわと落ち着かず、太陽が出ている真昼間だというの

      • 夫と私

         恋人が夫になった。同じ家に住み、生活を共にしている。 彼とはもうすぐ付き合って6年になる。出会った頃から変わらず、優しくたくさんの愛を注いでくれる人だ。  付き合う前に言われた「結婚したいと思っている」という言葉はどうやら嘘じゃなかったらしい。当時の私たちは、若かったし青かった。だけれども、たったひとつの失恋で拗らせていた私には、救いのような一言だった。  昔から結婚願望は強い方だったと思う。自分の母に憧れて、私の将来の夢はお母さんだった。というか早く大人になってしまい

        • あしたしごとやすむね

           突然、涙が止まらなくなった。ああこれは駄目だな、そう思った。連休は友人や恋人と過ごして、明日は仕事。考えるだけで息ができなくなって涙が溢れ続けた。苦しい、胸が痛い、吐きそう、気持ち悪い、いやだ、嫌だ苦しい。  明日、仕事行かなくて良いかな?と何度も恋人に聞いた。その度に何度も、大丈夫、明日は休みな、と背中をさすってくれた。前日は友人と夜更かしして寝不足なのに、涙は意思と反して流れ続け、全く眠れなかった。時折恋人が寝ぼけながらも、抱きしめてくれて、頭を撫でてくれた。  息

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        恋人と私

          愛おしい日々

           隣町に引っ越して、もうすぐ1ヶ月が経つ。新しいお家はずっと憧れていた団地。少し古いけれど十分綺麗な3LDK。青々とした緑に囲まれていて、静かで、穏やかな場所。数年以上、8畳で暮らしていた私には広すぎるこの家に、今はまだ一人で暮らしている。  恋人と住むために決めたこの家とこの街を、私は凄く気に入っている。 やっぱ郊外に住もうと思うの 誰にもふたりみつからないように って歌うあの曲を、聴いていた頃からずっと、郊外に住むのが夢だった。  田舎だけれど、スーパーが近くて、美味

          愛おしい日々

          コンプレックス・かわいい♡

           もう少しこうだったらいいのに、とか、なんでこうなんだろうと気になってしまう身体の部位やら癖やら。きっと誰しもあるのだろう。「コンプレックス」と言葉にすると何だか重たいが、悩んだことは事実であり、嘘ではない。  昔は目元のほくろが気に入らなくて、シャープペンでほじくった時代もあったが、今ではすっかりチャームポイント(と思えるようになった)になった。時間を経て受容できる部分もあれば、段々と気になってくる部分もある。  生まれた時から共に成長してきた私のおへそは、出臍ではない

          コンプレックス・かわいい♡

          愛着とピアス

           私は独占欲が強い方だと思う。人にも環境にも依存しやすいし、感情移入して気付けば簡単には離れられなくなっている。  結局人はひとりだと、頭で理解してはいる。所詮、他人と他人同士だから、家族であっても友人であっても恋人であっても、全部全部を受け止めてもらえるわけではないし、本当の意味で全てを分かってあげることもできない。  それがたまに凄く寂しく思えて、孤独だと感じてしまう。SNSもふとした瞬間に息が詰まる。必ずしも相手から、欲しい反応を貰える訳ではない。だからこそ自分とは

          愛着とピアス

          溶けてく時間と

           浮き足立っているこの季節が嫌いだ、と君は言う。私も春は嫌だと思った。何度経験しても、出会いと別れには慣れない。かと言って誰も悪くないし、仕方ないよね、と思えるくらいには私も大人になったと思う。  センチメンタルに拍車をかけるのは、温かな陽射しと生ぬるい空気がやけに心地良すぎるせい。漠然とした不安と寂しさと相反して、この季節は美しすぎる。どうにもできない歯痒さを感じながら、風に舞う桜吹雪がやけに綺麗だと思った、今日の昼下がり。  淡いピンクが胸を締め付けるのだ。やっぱり離

          溶けてく時間と

          雪解け、春

           雨の上がった帰り道、春の匂いしたねって彼女が笑った。ちょっと一息ついて会話を続けようとしたら、私の鼻腔にもふわっと生ぬるい香りが届いた。  本当だ、って言うとあの子は嬉しそうにしてた。こういう感覚を共有できる人の希少価値に気付く日々。想いやモノの価値を選択する毎日に流されないように必死で。  もう春なんだ、2月とは思えないような気候と青空だけれど、たまに降った雪のあとに澄んだ空気が綺麗だと思った。  眠りが浅いのか、とにかく沢山夢を見ている。深夜に目が覚めても、時計を

          雪解け、春

          生き様は音楽で

           平穏を愛している。変化が何よりも怖いので、普通に、無難で、代わり映えのない、そんな日常を欲している。人生つまらないって思える時、私はなんやかんや元気なのだ。  新しいことを始めるエネルギーすら持ち合わせていない。取り巻く環境、人、流れていく風景が恐ろしく、自分だけ無の空間に取り残されていくような感覚に陥ってしまう。変化に疲弊し、ぼんやりとした希死念慮がずっと心にある。風呂にも入れず一日中ベッドから動けない、そんな日々を送っていた。  昨日も帰宅して意識を失ったように眠り

          生き様は音楽で

          君が飛び降りてしまう前に

           目まぐるしく過ぎ去る日々、気が付けば穏やかな秋をとうに超え、体感はすっかり冬である。寒暖差で身体の節々が縮こまっている気がしてくる。愛する皆様、元気にしていますか。私は踏ん張ったり落ち込んだり、なかなか賑やかな毎日です。  書き溜めた下書きを消化できず、自分という人間に向き合っては目を逸らす日々だった。当たり前だけれど、他人は自分ではなくて、自分は貴方でもなくて、難しかった。例えば、上手くいかなくても人のせいにしないとか、自分の機嫌は自分でとるみたいな、頭で正解が分かって

          君が飛び降りてしまう前に

          24歳の夏休み

           コロナ陽性になった。職場内でクラスターが発生し、防護服に身を包む日々の途中だった。私は出勤停止となり、10日間の自宅療養となった。  朦朧とした意識の中、浮かび上がってくる2本の線を見て、現場で働く同僚への申し訳なさだったり、逃げ切れなかったという悔しさだったりと様々な感情が渦巻いた。と同時に私は確かに、安堵にも近い感情を覚えてしまったのだった。受け止めきれない現実、逃れられない日々への終止符。ああやっと休んでいいのか、なんて思ってしまった。  自分が罹患するのも、時間

          24歳の夏休み

          息を呑むような美しい光が雲間から差している 一枚の絵画のような線描が胸を刺す 群がる鳥 煌々とした夕暮れ 雨上がりの匂いが街を包み 今僕の目の前に広がるオーロラを昭然たるものにしている

          息を呑むような美しい光が雲間から差している 一枚の絵画のような線描が胸を刺す 群がる鳥 煌々とした夕暮れ 雨上がりの匂いが街を包み 今僕の目の前に広がるオーロラを昭然たるものにしている

          無力であることを知り、そして無知を恥じた

           暗殺も暴力もきっと他人事なんだ。  街の騒めきを肌で感じた、午後2時。献血を呼びかける声が耳を刺す。決して目に見えるような情報ではなく、気とか気配といった感覚的な、不確かで信じ難い、故に説得力のあるそれだ。その騒めきが、自分を含めたそこに居る人々がどこかで感じている、そこ知れぬ不安や恐怖、悲しみから来ているものだと気づく。  ストーリーは恐ろしいほど正常で、タイムラインは異常だった。南国の景色、爆発音と人々の悲鳴。その温度差に混乱する。  誰かの日常と無関係の現実。地

          無力であることを知り、そして無知を恥じた

          夏、眩しい

           夏が始まる前の、梅雨のじめっとした空気は憂鬱になるけれど、少し湿った土の匂いは、結構好きだって思った。放課後の帰り道、段々と長くなっていく夕方の情景が脳裏に浮かんで、なんだかノスタルジーな気持ちになる。  そんな下書きをしたためていた先日。時は流れ今日、梅雨は正式に明けたらしい。猛暑。真夏。体感8月の半ばだ。夏は大好きだ。だが、予想より早い到来に気持ちが追い付いておらず、内心ドキドキして、やたらアイスを食べるなどしている。  こんなにも太陽は眩しいというのに、私は夏風邪

          夏、眩しい

          最近のこと

           時は忙しなく進む。世間でいう季節はもう初夏らしい。部屋のカレンダーは未だ5月。半袖短パンに薄手の布団で眠りにつける、心地良い温度で雲は流れていく。上京して3年目、原付バイクに跨って2年目。周りに居る人も部屋にある物も、今ある生活に溶け込んで、私の一部になって、少し消化されて。  ちょっと前に部屋を掃除した。大きなゴミ袋に思い出のがらくたを詰めた。棚を作って紙袋に閉まっていた本をそこに並べた。やっと、この部屋に春が来た気がした。部屋は整頓されている方がいいし、お風呂には入っ

          最近のこと