
【#テレ東シナリオコンテスト】さよならメッセンジャー ※原案:そのさよなら、代行します みねたろうさん
■ドラマテーマ:人生ドラマ
みねたろうさんの【そのさよなら、代行します】をテーマに考えました。
■ドラマあらすじ・概要
お葬式場の後方で話す男性と女性。
「どうして人の死はこんなに悲しいのでしょうね。」
「さぁな」と男。
「本当に愛していたの。大切な人だったの。婚約もしていて、それが突然。」
目頭をハンカチで押さえる女性。
遺影写真は見えないが、前方ではお葬式が着々と進行して故人の家族と思われる人々が目頭を押さえて、会社の同僚や友人と思われる人々も突然の不幸を悲しんでいる。
* * * 回想 * * *
病室にお見舞いに行くミカ。
恋人のショウは病気で入院してしまい、大事な手術を控えていた。
ショウを元気づけるミカ。
ミカはショウに自分が仕事でツラい時に本当に助けてもらって感謝をしていると伝える。
ショウとミカは、退院したら何処にデートに行こうかと話をして盛り上がっている。
そんなショウの病室の机にミカにプロポーズする為の指輪と手紙が入っているのだった。
勇気を出してプロポーズができないショウ。
ショウの容態は手術の日を前に少しずつ悪くなっていってしまうのだった。
手術の前日についに勇気を出してプロポーズをする事を決意するショウ。
ミカに手術を頑張ってくるから手術が成功したら結婚をして欲しいと手紙と指輪を渡す。
泣きながらミカはプロポーズを受諾して、元気になって退院したら改めてプロポーズをして欲しいと伝える。
もらった指輪をショウに一度返して、手紙を大切にバッグにしまうミカ。
ショウは病室から外をうかれながら歩くミカの姿を見ていた。
(※必要があればショウとミカのこれまでのデートのシーン)
いよいよ手術の当日の朝を迎えた。
全身麻酔により動かなくなったショウは、ストレッチャーに乗せられて手術室に向かう。手術室のランプがついた。祈るようにして手術室前で待つミカ。
ランプが消えて手術室から医師が神妙な面持ちで出てくる。
思わず駆け寄るミカ。
●最後のオチ
ミカに医師は手術が『成功した』と伝える。
ガッツポーズをして喜びうかれるミカ。
ミカは笑顔で「頑張ったね。」と呟き、集中治療室に運ばれるショウを見送る。
病院を出て、うかれながら、ショウの大好きな音楽をイヤホンで大きなボリュームで聴き外を歩くミカ。
スマホを弄りながら注意散漫になっているトラックがミカに近付く。
トラックは、やっとミカに気付いて急ブレーキをかけるが…。
死んでしまっているのは彼女の方だった。
最初のお葬式のシーンに戻りミカの遺影写真がはっきりと見えるようになる。
病院では、一般病室に戻ったショウが渡せなかった指輪を胸に抱き泣き続けている。
ミカはメッセンジャーの男に手紙を渡す。
自分がプロポーズしてもらった時の返書であった。
手紙が凄く嬉しかった事。
二人に今度どんな事があっても常に一緒にいる気持ちでいて欲しい事。
前向きに明るくこれからの人生を生きていこう。
という内容の手紙であったが自分は死んでしまったので返書を渡す事ができない。
ショウがこのままショックを受け続けて立ち直れないと、また病気になってしまうかもしれない。
どうしても手紙を渡して欲しいという事が最後のお願いだった。
メッセンジャーの男はミカから手紙を受けとり、現世に行き病院を訪ねて、ナースにショウに渡したい大切な手紙を預かっているとして渡す。
ナースからショウに手紙が渡り。
ショウは泣きながらその手紙を読む。
そんな姿を遠くの場所からミカとメッセンジャーは見つめていた。
「これでもう満足か。」
「そうね、もう思い残す事は無いわ。」
はっきりと見えていたミカの体が段々と薄くなり成仏して消えてしまう。
消えかけながらも、泣きながら「ありがとう」を繰り返すミカ。
メッセンジャーの男は、ただ黙ってその姿を見届けた。
ショウはミカの手紙を大切に抱きしめて、天を見つめて呟いた。
「ありがとう。ミカの分も大切に生きていくよ。ありがとう…。」
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