ポラリスのもとに

世界がめくるめくほどにめぐる中で、僕らの中心軸の延長線上に、ただじっと動かずひときわ輝く星がある。

ポラリス(北極星)だ。

つらいことがあったときは、夜空を見上げるようにしている。

そこには無限の歴史をもつ宇宙が無制約に広がり、運がよければ真円の満月に出会えるし、また運がよければ砂時計の形をもつオリオン座を仰げ、神秘の世界が僕を引き込んでくれる。

そんな中で、ポラリスはどんなときも動かないし、決して変わることなく、ひときわ輝き続けている。

世界は何十億年もの間、ポラリスを中心に左回りに運動しているのだ。

古代、人は道に迷ったとき、ポラリスを頼りに道を進んでいた。

しかし、文明が発展し人工の光が増えるにつれて、星は見えにくくなってきた。

肉眼で見える星の数は、田舎では6等級までの約4000個、都会では2等級までのせいぜい約40個だという。

種々雑多な光の中で、ポラリスを見失わないように、ポラリスを目指して進んでいきたいと思う。

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