今日も朝が来た
朝が苦手な私です。
出来ることなら、ふわふわの毛布の中で、ずっと寝ていたい。
それは今に始まったことではありません。
生まれた時は、寝てばかりいて手のかからない子。
学生になれば、呼んでも呼んでも起きず、怒り心頭の母親の「もう知らないから!」で、目が覚める子。
気がついた時には、すでに怒りMAXなので、どれだけ呼んでくれていたのか、何でそんなに怒っているのかさっぱりわかりません。
物心ついた時から皆忙しく、朝食を食べる習慣もありません。
「牛乳だけは飲んでいけよ!」
が、先に家を出る父の決まり文句。
社会人ともなれば、それなりに気も張っているから、起きれることは起きれるけれど、優雅な朝のひと時なんて、ほど遠い。
私もいい大人なんだから、起きてからの3時間、なんて言われているような朝活を一人前にやってみたい。
朝のウォーキング
朝ヨガ
朝から料理
がっつり朝食
朝勉強
朝読書
でも3か月と続かない。
やりたいことはいっぱいある。勉強したいことだって、やってみたい趣味だってある。
でもそれって、朝じゃなきゃダメかな?
結局夜になっても、仕事の忙しさに託けて、ずっとずっと何も出来ないままだった。
ああ、今日も朝が来てしまった。
起きなきゃ、
起きるのかぁ~
あと5分したら起きようかな…
モゾモゾ、モゾモゾ。
起きんのかーい!
と、結局、時間ギリギリ。朝のなんちゃらは出来ずじまい。
昨日の夜は、明日の朝は早起きしてあんなことやこんなことするぞ!って思って寝たはずなのに。
今日は雨だから、昨日遅かったから、寒いし…
継続って、本当に難しい。
結局一日丸っと仕事、仕事、仕事漬け。
そして、いつの日か早く起きれたのなら、早く仕事始めたら?ってなっちゃう。
仕事は好きだし、やりがいあるけど、仕事ばかりしてても、ピアノが弾けるようにはなりません。
朝を制する者はなんちゃら、とよく言うけれど、
私はダメな人間なんだろうな。本当に、駄目な人間ですよ。
今日も一日やるぞー!おう!なんて思って起きれない。
まさに這いずり出るように、起きなさい、やらなきゃ仕事間に合わないよ!
どこかにいるもう一人の自分に叩き起こされる日々。
そして最低限の生活に追われる日々。
成功者になりたいなんて思わない。
ただ、今日という一日を楽しみに起きてみたい…
そんな私も、ある日ふと、友人に頂いたバジルの種から、プランター始めようかな、と思い立ち、少し大きめのプランターを買って、ベランダで野菜を栽培し始めた。
少し大きめと言ってもプランターはプランター。
暑い夏は、水やりを怠ると致命傷。
春菊やバジル、青じそを育てて、お昼にちょこっと摘んで料理に添える。
健康のためにも可能な限りの自炊をし始めたところだったので、プランターの葉物野菜はとっても便利。
そんなことがうれしくなって、朝起きて水やり、というのが日課に。
育っていく植物たちも面白く、
はっ!お水、あげなきゃ!
と、ベッドから出る。
そう、一度ベッドから抜け出せさえすれば、顔を洗って歯を磨いて、洗濯して…普通に生活をこなしていけるのです。
赤くなるトマトを見ながら、今日は食べれるかな?明日かな?
お、また花咲いたね。
なんて思いながら、ちょっとしたことだけれど、朝起きたいと思える動機につながる。
冬になれば、氷点下で植物も育たず、プランターも一休み。
寒さにさらに布団から出にくくなるけれど、
寒くなってきて、最近発見したのは、寝る前にスープを作っておくと、朝起きて温めたらすぐ飲めるので、
あ、スープあるな、起きよう!となることだ。
体が温まるとホッとする。
ホッとすると、心に余裕が生まれる。
人に自慢できるような朝を過ごせてはいないけれど、
自分の機嫌は自分でとらねばならぬと、まだまだ試行錯誤の日々である。
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