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餅太郎の行方


職場では、時折思いもよらない出会いがある。もちろんお菓子の話ですけども。




誰かが何かしらの理由でお菓子を休憩室に置いておくことがある。私も何度かそっち側になったことはあるし、これが結構楽しかったりもする。


なるべく万人受けする味で、気軽に手に取りやすいサイズ感で、もちろん個包装で、できれば目でも楽しめるデザインのもの。そして、ちょうどいい価格帯であること。


これらの欲張りパラダイスを兼ね備えた商品を探すのは一筋縄ではいかないものの、自分だけのためにはまず選ばないようなものをゲットできる良い機会でもある。ちゃっかり自分も頭数に入れることもあるし、入れずとも目新しいお店で買い物できるだけで嬉しいのだった。





……長々とお土産について話したのに恐縮だが、今回の主題は駄菓子である(先輩による日々の労いの差し入れ)(ありがたい)。

しかし駄菓子と言って侮ることなかれ。後日それを求めてスーパーやコンビニを探したほど気に入ってしまったのだ。


その正体は、「餅太郎」である。



***


餅太郎、みなさんご存じだろうか。名前だけでピンと来ずとも、実物を見たらおそらく「ああ!」となるはず。


白の背景に、餅つきをするお爺さんお婆さん、そして笑顔が素敵な花咲か兄さん(なんか若そうだから)が、昔話風のタッチで描かれている。


私も職場で見たときは「見たことある~!」と思ったが、実際に食べるのは初めて。小さい頃は駄菓子屋通いをしていたものの甘いものばかり買っていたし、しょっぱいものを選ぶとしてもうまい棒に流れてしまったのだろう。



しかし食べてみてびっくりした。そもそも餅太郎がどんなものかよくわかっていなかったのだが、なんと横綱あられ的なものだったとは。



私が体型を気にし始めてから食べるのが怖くなった大好物菓子に”かりんとう”があるが、横綱あられ(ひねり揚げ)もそのひとつ。サクサク食感と後引く塩気、そして何よりも揚げた油の風味が堪らなかった(三谷、揚げたお菓子が好き)。



餅太郎はそんな私の好みにドンピシャ。そしてひねり揚げよりも秀でている……というか個人的に助かる点があって、それは1袋当たりの量とカロリーが手を出しやすいサイズ感だということ。

なんと全部食べても30kcalちょっと。これなら小腹が空いたときに躊躇なく封を開けられる。


ひねり揚げに対して十数年も距離を取り続けていた身勝手な私に、向こうから歩み寄ってくれたなんて。このチャンスを逃してはならない。今度はこちらから迎えに行かなくては!



おや?



タッチは似ている。でも、ちょっと違う。


ちびっ子たちが楽しそうに太鼓をたたいているのは結構だが、これは「どんどん焼」であって餅太郎ではない。


餅太郎、どこにでもあると思っていたのに、いつものコンビニ・スーパーのどこにもなかった。辛うじてあったのがこれで、せっかく見つけたし……ということでお迎えしてきたのだった。

どんどん焼も揚げられているし、ピーナッツも入っている。パッケージ含め餅太郎の兄弟的存在に見えるが、こちらはソース味。美味しかったものの、やはり塩のほうが好きだなと再確認した。


先輩が差し入れしてくださったということは、餅太郎は少なくともこの街に潜んでいるはず。 
 
今後も捜索活動を続けていきたい。 



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三谷乃亜
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