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ここで一度、サクサクもなかを試してみる
それは、58円ちょいのもなか(イオン)を買って数日経った日のこと。
なんと300円超えのもなかを買ってしまった。振り幅が大きすぎて震えてしまう。
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その商品の存在は「和創菓 ひとひら」の公式Twitterで知ったのだが、そこには金額が記載されていなかったのだ。食べる! と威勢よく馳せ参じた手前、値札を見て諦めるという選択肢はなかった。
しかし気になるではないか。自分の手で完成させる「パリッとおいしい」もなかだなんて。
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今でこそ餡によく馴染むしっとり生地も大好きだが、元々はチョコモナカジャンボレベルのサクサクを求めていた私。つまり原点回帰である(?)。
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(なんか暗くて申し訳ない)
私の関心はサクサクもなかに一極集中しているが、その前に生地の形……というかその顔なに? と思うかたもいらっしゃるかもしれない。
商品名に「縄文」とあるように、旧南茅部町(現函館市)の大船遺跡で出土した中空土偶を模したものである。
中空土偶は少なくとも道南の人にはポピュラーで、本体が函館縄文文化交流センターで展示されている(時々出張する)ほか、道南地域の文化施設や道の駅ではこれをモチーフにした「カックー」というキャラクターのパネルが置かれている。カックーとは、中空土偶の愛称「カックウ」からきているのだろう。
なんか最近どこにでもいるな、と思ったら、「縄文応援キャラクター」であるそうで、縄文と道南をPRしてくれていたらしい。あら、それはどうもありがとうございます。
……ちょっと塩な対応をしてしまったが、各市町村をイメージした仮装をしていて、結構可愛かったりする。ちなみに森町にいるカックーはかぼちゃ持ってます。重要な点です。
このもなかは、「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界遺産登録を記念して開発されており、最近になって自分で完成させる手詰めタイプにリニューアルしたらしい。ちなみにこれはカックーではなく、部長の試作品が元になっているそう。
情報量が盛りだくさんで恐縮だが、私も結構お腹いっぱいになっている。でも大丈夫、もなかの分はちゃんと空けておりますゆえ……。
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すごい。めちゃくちゃサクサクしてる。サクサク、なんてもんじゃない。サクゥゥゥである。それはもう、ひと噛みしてから慌ててティッシュを取り出したくらい(間に合ってない)。
そして風味もすごい。食感に気をとられている間に粒餡の甘味が顔を出すのだが、それから少しすると焙煎したかのような香ばしさが怒涛の勢いでやってくる。
これまで食べてきたもなかは、あくまでも主役は餡で、生地は支える存在だった。しかし縄文最中は役割が完全に入れ替わっている。
正直、私は餡がメインであってほしいタイプなので、最初から詰めてもらっているほうが好き。しかし、サクサク食感が大好きな人には堪らないんじゃなかろうか。あと、土偶好きな人にも。
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