ダイソーのパンプキンパイ風チョコで冬を越したい
百均は楽しい。面白いものがいっぱいあって、予定外のものまでついつい買ってしまいそうになる。
会計画面でびっくりしないためには、「今日はこれを探しに来ました」という明確な目的と、「それ以外は一旦保留です」という強い牽制が必要となる。
なお、かぼちゃがあった場合はその限りではない。
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ロックオンされてしまったよね、「パンプキン」という文字に。
しかし吸い寄せられたのは文字のせいだけにあらず。このイラストとレイアウトの秀逸さを見よ!
緑色の皮の艶めき。
10月のかぼちゃフィーバーは、ハロウィンの関係で皮がオレンジであるパターンも少なくなかった。
しかし本商品はおそらく11月の発売(違ったらごめん)。なのでハロウィンに縛られない、純然たる「秋の食材」としての登場なのだった。
おばけかぼちゃももちろん好きだが、私が本質的に愛しているのは食べ物としてのかぼちゃ。そしてそれは一部例外を除いて、緑の表皮を持つのである。
緑かぼちゃがデザインに採用されていると、それだけで嬉しさが一段階上がる。その上、100円ときた。さらにちょうどいい食べきりサイズ。
これは今すぐお迎え案件。予定に無かったとか、そんなの知らないよ。
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とはいえ100円である。最近の100均クオリティは目を見張るものがあるが、かぼちゃ菓子は結構難しいからね……と謎の上から目線で封を開ける。
しかし、直方体から漂う香りにドキッとした。
あれ、これは、ちゃんとした焼き菓子のかぼちゃでは……?
かぼちゃだ。青々しいタイプでも、香料っぽい感じでもない。スイーツ&スイートなかぼちゃ。
フィアンティーヌのザクザクが心地よく、ホワイトチョコの濃厚な甘みが噛むたびに溢れていく。
1粒あたりのサイズは結構小さめ。頬張りたい界隈の私は食べる前こそネックに感じていたが、一口目で前言撤回した。
これは、小さな巨人だ。小ささをものともしないパワーが、パンプキンパイが、ぎゅっと詰まっている。
ひとつ‥‥‥もうひとつ。口で「幸福」を味わいながら、指は袋の中を探索する。
これは明日以降追加購入しよう。和菓子と違って賞味期限もかなり長い。しかし同じところでいくつも買ったら迷惑だから、数店舗まわったほうがいいだろうか。近場で買い占めたら「かぼちゃ好きが生息してるぞ‥‥‥」と店員さんたちの噂になりそうだし(自意識過剰)。
口も指も頭もパンプキンパイで頭いっぱい。そしてあっという間に袋はぺったんこ。
ああ、これは大当たりだ。パッケージも味もカロリーも価格も賞味期限も。すべてを満たしている。満たしすぎていて怖い。
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冬になるとかぼちゃは高騰し、しばらく手が届きにくくなる。
そのときの救世主に、「パンプキンパイ風ザクザクチョコ」——あなたを任命したい。