生クリームの牛乳割りでクリスティ気分
ミステリ好きの母から聞いたのだが、アガサ・クリスティは生クリームの牛乳割りを愛飲していたらしい。
正確には生クリームではなく、「デヴォンシャー・ダブルクリーム」あるいは「ダブルデボンクリーム」と呼ばれるもの。
生クリームよりも脂肪分が少し高く、スコーンなどに塗るクロテッドクリームよりは低いらしい。早い話、濃い生クリームである(?)。
スタバには生クリームと牛乳を半分ずつ使った「ブレベ」というカスタマイズがある。
カフェラテの牛乳をブレベにするだけでも結構勇気が必要だった。
しかしクリスティはこのブレベよりも濃厚なものを、しかもコーヒーや紅茶の割り材としてでなく、主役として飲んでいたということになる。
しかし考えようによっては「生クリームの牛乳割り」なので、これも立派な「ラテ」……いや、でもやっぱり怖いわ。最初にこの話を聞いたとき、練乳をそのまま飲むくらいの背徳感を抱いてしまった。
あんなにたくさんの名作を生み出したのだから、頭は1日中フル回転だっただろうし、そのくらいのカロリーや糖分を摂っても問題がない、というかむしろ必要だったのだろう。だとしても胃が強くないと常飲はできないはずだから、身体も丈夫だったんだろうな。羨ましいな。
虚弱マンだし、生クリームは高いし、せっかくスタバに行くならさすがに別のドリンク飲みたいし……ということで、実際に試す機会は訪れないだろうと思っていた。
しかし先日、母が何かの拍子で奮発して生クリームを購入し、ついでに牛乳割りも飲んでみたと言うではないか。
意外と美味しかったとのことで、私もよければどうかとお誘いいただいた。わーい、飲む飲む~!(ハイエナかな?)
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後で調べてみたらクリスティが飲んでいたのはホットだったという話もあったが、私はキンキンに冷えた状態でいただいた。
そのおかげもあったかもしれないが、全然こってりしすぎていない。むしろすごく美味しい。
コクがあって、まろやかで。膜が張るような嫌な感じもなく、後味は意外とすっきりしている。
あれだ、牧場で飲む牛乳に近いかもしれない。牧場に行くとどうしてもソフトクリームを頼んでしまうので最近全然飲んでいないが、現状この表現が1番しっくりきている。
ただし油断は禁物。美味しくて飲みやすいので1杯はあっという間なのだが、胃弱マンは2杯目にいくと胸焼け待ったなしと思われる。
牧場の牛乳もコンディションが悪いとゴロゴロしちゃうんだよな……というかたは、元気なときに飲むのがおすすめ。そうすれば、たとえ少し経ったあとで胃に生クリームたちの存在を感じることがあったとしても、胸焼けまではいかないはず(※個人の見解です)。
胃が元気なエネルギー不足時に、ぜひ飲んでみてほしい。おこぼれをもらった分際で勧めるのもあれだけど。
そうそう、飲んだ効果についてだが、軽い空腹感と軽い寝不足による不調感が少し和らいだ感じがしなくもなかった。実際そのあと少し長めの散歩も難なくこなし、いつもなら本格的な空腹に悩む時間帯なのにもかかわらずこの文章を8割方完成させることができた。これが、エネルギーの力……?
身体への変化は個人差とその時々の状況によるので参考にならないが、濃厚な牛乳が好きであればお疲れな自分へのご褒美で飲んでみてもいいと思う。まあ、おこぼれをもらった分際で(以下略)