見出し画像

高校生だもの。#3

「 亭午、本を読みおわった。」

朝読み始めた本を読み終わり、何となく脳内で感想を思い描く。
何処に吐き出すわけでもない感想文を頭の中で纏めて、誰かに言いたくて堪らない結末を飲み込む。
SNSで検索をかけて、顔も名前もアイコンさえも知らない人の感想を読む。
少し読んで閉じる。
スマホの画面に触れる代わりに、読み終わった物語の表紙を撫でた。
ザラザラの厚紙は余韻を受け入れ、昂った感情を平行に戻していった。

#創作大賞2022

今までの「高校生だもの。」↓↓

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?