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記憶のあいつ 喰らえ一斗缶

通勤時、探偵くん、と密かに呼んでいる30代くらいの男性といつもすれ違う。
探偵くんは小柄で夏でも冬でもシャーロックホームズみたいな帽子を被っており、異様にタイヤの太い自転車に乗っている、そのせいで小柄に見える説あり、あの異様にタイヤの太い自転車はどういうつもりなん、踏み潰し専用?なにを?なんで?どういうこと?
彼を見かけるのはいつも朝、急いでる様子なので、事件だろうな、と思う。事件解決、おきばり。

仕事を終えて帰宅後、ひさしぶりに読書。
一遍の美しい詩に出会い胸打たれ涙、自分にもまだ細やかな感覚が残っていたのやなあ、まだ心が生きとるがな、おうおう、心、おう、と己の心をあやす。
デジタルでの限界を感じており、今年は自分も何か紙の媒体で文章を出したいなと思っているので色々と策を練るが、その詩のように人の琴線に触れるような美しいものを作ることができるとは思えないので、せめて愉快な何かを作りたい。
個人的な日記みたいなものを公開して何になるのか、あなたの文章はあなたのことを知らない人には面白いとは到底思えない内容だしただの自己顕示欲だと思う、無駄。
何年も前、そういうことを初対面の人にはっきり言われたことがある。
当時は言い負かされて、そうやな、わたしなんて、と思った、思って帰って泣いた、が、しかし、総じて創作とは極めて個人的なものやのにあいつ何言ってんのアホちゃう、到底とか言いよったで偉そうに、あと初対面の人にそういう態度とってくる時点で人としてfin、と今思い出しても心の極悪同盟乱入、ダンプ松本竹刀ぶん回して大暴れ。
そいつへの殺意は何年経っても未だ消えることなく色濃く残っているし、ひっそりと奴を呪いつづけながらこの日記を綴っている、あ、なんか今日穏やかじゃないな、ちょっと過激派出たわごめんごめん、みんなのすきな犬猫の話でもしよか、ジブリの話のほうがいいかな、わたしは耳をすませばがすき、あの泣きながら食べるおうどんの味わかるよなあ、あれ、そんなんではごまかせへんか、あかんか、ほな一旦酒食らって寝ます、グンナイ。

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