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a beloved cat and violets brooch
彼岸入りとなった先日、いつも名刺をお願いしている金沢の活版印刷 尚榮堂さんへ。ご依頼いただいた愛猫のブローチの納品でおじゃましました。
18歳になった老猫のすみれちゃんを、これからもずっと身近に感じられるように。それと、おばあさまの形見の指環を石だけでも使えるようにしたい、ということで、ブローチにして残すことに。
指環はどれもおばあさまがつけていた記憶が残っているという。その中から、ダイヤとアメジストを使うことにしました。すみれちゃんの名前の由来となったスミレの花に、ダイヤとアメジストを配置して。アメジストはもとの指環の石留が繊細な加工だったので、思い出もよみがえってもらえたらと、部分的に再利用しました。
おじゃました時、すみれちゃんが奥からゆっくりゆっくりとご登場。"よくきてくれたね" という感じで迎えてくれました。もう高いところも登れず、あまり動けなくなった今でも、仕事場が大好きなんだそう。いつもの定位置に腰をおろして見守るようにそっとたたずむ。まさに、日常の片隅を明るく照らすスミレの花のような愛らしさです。
「指環のおばあちゃんが」とアルバムも見せていただきました。まだ幼い店主と写るおばあさま。写真といまも一緒、というお店の雰囲気もところどころに、時間旅行をしているような不思議な感覚。ご家族の想いが写真から、仕事場に並ぶたくさんの活字から、語りかけるように伝わってきました。
受け継がれてきた指環の石と一緒に、たくさんの思い出をブローチに託して。春のやわらかい陽射しのような、おばあさまの手の記憶、すみれちゃんの愛らしいしぐさは、おだやかな気持ちを抱き、いつまでも心のまんなかに咲き続けます。私たちも、心をほぐされ癒され、スミレの花言葉「ちいさな幸せ」のおすそわけをいただいたような時間となりました。
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