成仏日記【1】自己紹介
この記事をクリックして覗きに来てくださったあなたは、自分の親が「毒」だと感じたことはあるだろうか。近年、「毒親」という言葉が流行っているように、子どもに悪影響を与える親が認識されつつある。
恐らく、「毒親」などというものは人類の始まりからいたに違いないが、親の行動が子どもに及ぼす影響やその根深さそのものが、認知されつつあるのだろう。
毒親についての議論は図書館に行きネットを叩けば多種多様なものが出てくるので敢えてここでは避ける。
私がこれを綴るのは、自分を蝕んだ「毒」を認め、それを吐き出したいからである。大人になった今でも、その毒は事あるごとに顔を出し、私の心身に忍び寄ってくる。いい加減、それが鬱陶しくなってきた。
私の両親は、どちらとも私にとって「毒」であったのだが、母のことは既に気持ちの整理が付いているため、ここからは父の話をする。それに当たって、まずは私の育った家庭環境について簡単に押さえたい。
まず、私の家族は父(公務員)、母(パート)、私(23歳・会社員)、妹1(21歳・大学生)、妹2(17歳・高校生)の5人である。
※2021年現在
母は父の希望により結婚後は専業主婦をしていたが、離婚を切り出したことでパート仕事を始めた。未だに財産分与の件などで(主に父が原因で)調停中なのだが、それはややこしくなるのでここでは置いておく。
父は数年おきの転勤を伴う仕事に就いており、私たち一家はそのたびに引っ越しを繰り返してきた。小学校の高学年になる頃にはその生活にも嫌気が差してきて、両親を説得し母の生まれ故郷に一軒家を建てることとなる。
中学生になってからは、父が転勤するときは単身赴任という形を取り、家に居る時間が減ったため、そこからは徐々に父の呪縛が解けていくのだが、それまでが問題であったし、今も完全になくなったわけではない。
この世に本当に仲のいい家族があるとは私は未だに信じることができないでいるし、どの家庭にも何かしらの問題はあるだろう。だから、私はこんな大変な思いをして育ったんだ、と自慢したいのではなく、そこから得たことや、自分に影響していると思うことなどを整理していきたい。そんな意味を込めて、成仏日記と題した。
物好きな方は、どこまで行くかわからないこのシリーズにどうぞお付き合いください。