20061027 青森・北海道(2)
気の置けない仲間達との旅行の続き$${^{*1}}$$。恐山霊場$${^{*2}}$$に着いた。
イタコを僅かに期待していたが、居る気配は全くない$${^{*3}}$$。口寄せ$${^{*4}}$$は諦めて霊場内を歩く。
大昔に読んだつのだじろう$${^{*5}}$$の漫画だったと思う。それはつのだじろう本人の体験談だったかも知れない。恐山霊場内の風呂について書かれていた。夜にその風呂に入ると背後に人がいる気配がする。気配ではない。確かに人がいる。それも一人ではなく数人である。しかし入る時には脱衣所には衣服はなく、浴場には誰もいなかった。恐ろしくて振り向く事が出来ずそそくさと風呂を出てしまったらしい。その舞台となった温泉があった$${^{*6}}$$。時間があれば入ってこれたが、今日の宿は恐山ではなく、十和田湖の方である。ここを十六時には出ないと宿への到着が遅くなってしまう。
風呂小屋の中の様子$${^{*7}}$$を覗いてみると、昔見たつのだじろうの漫画そのままだった。ここら辺りの温泉は皆同じ様な造りだろうから、もしかしたらつのだじろうの体験は他だったかも知れない。
寺山修司の映画「田園に死す$${^{*8}}$$」で恐山の雰囲気を予習しておいた。今、目の前にある霊場$${^{*9}}$$は期待以上のいい雰囲気を醸し出している。霊場に足を踏み入れると蒸気を吹き出している穴$${^{*10}}$$がいきなり目に飛び込んできた。こういう多くの人が出入りをして危険そうなところは他ならば柵が作ってありそうだが、そのような所はこの霊場には見当たらない。穴をよく見ると硫黄の結晶が針状に析出$${^{*11}}$$していた。全てがそのままになっている。蒸気だけではなく温泉も所々で湧き出ていた$${^{*12}}$$。
賽の河原$${^{*13}}$$や恐山の紅葉$${^{*14}}$$を堪能して 十和田湖方面の宿に向かった。途中、自動車内でラジオを聞いていると非常に地方色の濃いニュースが流れてきた。どこかの高校の部室に侵入して部室内にあったソーセージなどを調理して食べていた男が捕まったなどと言う、微笑ましいというかそんな程度の話をどうして公共の電波を使って報道しなければならないのか、と車中の皆で大笑いした。更に出会い系サイト$${^{*15}}$$で「美男子(びなんし)を騙って」詐欺などを働いた男が捕まったと流れてきた。これはお笑いニュースなのかと、大爆笑になった。まぁ、旅行の楽しさもあって笑いの閾値$${^{*16}}$$が下がっているのは確かであったが、そもそも「美男子を騙る」ことなんかできるのだろうか。美男子かどうかは主観の話である。それに第三者である報道機関が「美男子」云々と言うのも可笑しい。男は自画自賛なことを書いて登録していたのかもしれないが、ニュースでそんな事をいちいち言う必要はない筈だ。
そんな楽しいラジオを聞きながら、あっという間に130km先の宿に着いた。
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*4 津軽のイタコの習俗
*5 つのだじろうホームページ
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*8 田園に死す - goo 映画
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*15 警察庁:あぶない!出会い系サイト
*16 閾値とは 「しきい値」 (threshold) しきいち, いきち: - IT用語辞典バイナリ