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太宰治「人間失格」を読みました
太宰治著「人間失格」を読みました。文春文庫から出版されている11篇が収められた文庫版。
人間を恐れ自分の中身を他人に悟られないように道化を演じ続けている主人公・葉蔵が破滅していくさまを描いた長編小説です。
全体を通してただただ暗い、というのが私の読後感です。
ネットで他の方の解説を読んでいると、葉蔵の妻・ヨシ子が出入りの商人に乱暴されたとありますが、私は果たしてそうなのかな、つまり、不倫ではなかったのかな?と疑問に思いました。(このシーンは明確に記述されていないので、読者側で想像できる余地があると思います)
その後の文章を読んでも、ヨシ子に不倫の意思があったと明確に読み取れる記述はありませんでしたので、大方の解釈の通りなのかもしれませんが。
このあたり、再読すると見方が変わるかもしれません。
そして、最後のマダムの葉蔵の事を「神様みたいないい子」と評するくだり。それまでの物語内の葉蔵に対する描写と正反対の内容ですが、どういう事なんだろうか。
今の私にはそこまで読み解く考察力はなかったです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
では、また。