カレーコラム03. 天然カレー市場 ヤムヤム / 石川
こちら金沢。
こんにちは、ざっけろーにです。
この記事は、金沢の地域情報誌 Zouss(ザウス) の2022年3月号の見開き企画にて出稿させて頂きましたカレーコラム「Spicy's Life」のコーナーを再編集したものです。
天然カレー市場 ヤムヤム
石川県白山市安養寺町ト3-1
instagram : yumcurrystaff
カレーとは、ホスピタリティそのものなのかもしれない。
加賀産業開発道路を白山方面へと車を走らせる。ラスタカラーをまとった異国情緒あふれる小屋が右手に過ぎる。今は無くなったのだけれども、レゲエな人が「カレー食べる?」と問いかけてくる看板もあった。
“あれ?結局なんだったんだ?カレー屋?営業してた?”といったハテナ体験をした人は少なくないだろう。
もちろん、この文章を書いているということはハテナ体験の正体はカレー屋ヤムヤムなわけだけれども、なんともスパイシーかつ優しいカレーを食べることができる、県内でも先駆的な老舗中の老舗なのだ。小麦粉を使わないスタイルで、身体に優しく染み渡るようなカレー。
食べた瞬間、あっ、これは優しい方が作られてる味だ!ざっけろーにみたいな面倒くさい人が作ってない味だぞ…。とすぐ分かるはずだ。
僕は野菜キーマを食べたのだけれど、ひとつひとつの具材に出汁が染み渡っていて、食べやすいサイズに切ってあるにんじん・じゃがいもを口にすると多幸感が溢れてくるような感じ。あぁ、おいしい。と同時に置いてあるメニューに手を伸ばす。おっと、おかわりの春菊カレーを頼んでしまっている。春菊はペーストになっているのかクセも少ないのにスッと入り込んでくるサグ感。あぁ、これもおいしいなぁ。
店主の殊才さんに話を聞くと、もともと保育士をされていたという経歴を持っているようで、これまでの“包み込まれるようなおいしさ”に納得がいった。店内を見渡すとキッズコーナーがあったり、キッズ用のミニプレートがあったり、選べる辛さには甘口より下の「大甘」があったり、カレー以外にもケーキがあったりと。外看板のラスタカラーいっぱいの雰囲気からは想像もできない店内すべてに感じるホスピタリティが凄過ぎるのだ。
ロールキャベツ系男子か、アスパラベーコン巻き系男子か、それともレゲエ系ホスピタリティ男子か。そんな分かりやすいギャップに萌え、健康とおもてなしを求めてヤムヤムに足を運び続けるのだ。
ちなみにここからはまったく関係の無い話だけれども、僕は納豆トッピングをするカレーが大好きだ。和製発酵ダルカレーとさえ呼んでいる。ヤムヤムさんの自然派カレーに納豆を入れちゃえば、それはもはや健康食そのものだとさえも思う。ちなみに欲をいえば、キーマカレーへの納豆トッピングがいちばん好きだ。ぜひとも試してみてほしい。