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映画感想「ルックバック」ネタバレあり

話題の映画「ルックバック」(2024/6/28全国公開)、先週末友人と観てきました。アニメ映画でいつもお世話になっている新宿バルト9です。
ネタバレ含むのでご注意ください。まだ観てない人は是非観てください。
私の拙い語彙力では語り尽くせませんが、とても心に残る作品だったので記憶が新鮮なうちに書き残しておきます。


観る前
そもそもこの映画の存在を知らなくて、友人に誘われて観ました。「チェーンソーマンの作者が原作で、わりと口コミ評価もいいんよー」と聞きチケット購入。チェーンソーマンは好きだけど、今回の映画は現実的な世界観のようなので、そこまで期待せずに観ました。(アニメジャンルとしては頭チェーンソーになるくらい非現実的な作品のほうが好きなので…)映画のキービジュアルしか観てなかったので勝手にゆるふわ恋愛映画かと思ってたし。男の子と見間違ってゴメンネ藤野ちゃん(主人公♀)。
結果、観たら2日経った今も思い出すと涙腺が…ジワる…!映画見たあとの友人との感想戦も涙出てくるのでいつもより語れなかった。

観た【前半】
漫画を描くのが好きな小学4年生(最初だけ)の女の子2人の話だったんだけど、私もお絵描きが好きな小学生だったのでめちゃくちゃ感情移入した。
自分より絵が上手い同級生と学年誌で並べられるのマジキツ!でもそれに奮起してひたすら絵を描く情熱とか、パースとか人間の骨格ってどうなってんねんとか、超えられない壁を目の当たりにして「もうやーめた」って心折れる瞬間とか…絵を書いてる人なら「あー」「それなー」って懐かしくも絶妙に心に刺さってくるシーンがね。そこからの、藤野と京本との出会い。あのくだりがめちゃくちゃ好き。このシーン思い出しただけで涙腺熱くなってきたもの。
ファンですって貴方の作品が好きですって、絵書いてて一番言われて嬉しいよね。雨降ってようがめちゃめちゃスキップするしなんなら水たまりの水掻き上げちゃうくらいテンション上がるよね。期待してくれる人がいるからまた絵を描きたいって筆が進むんよね。藤野が描くのをやめなかったのは京本っていうファンがいたからで、京本が部屋から出てきたのは藤野の漫画があったから(引きこもり世界大会の発想も最高)で、印象的な邂逅でした。

観た【後半】
1つ1つのシーンに思うところがあるんだけど語り尽くせない。
藤野と京本が一緒に漫画描き始めて部屋で作業してるシーンが度々出てくるのも、自分の経験と重なって懐かしくなって、昔一緒に漫画書いてた高校の友達を思い出しました。今でも地元に帰省した時に会うのですが、徹夜したこともあったなーとか懐かしくなってすごく会いたくなった。
漫画の賞取って10万円で豪遊(結局5000円w)するところも可愛かった。幸せしかない展開に心がほっこりしつつ「頼むからこのまま、幸せのまま、起承転結とかいいから何も起こらないで」という祈るような気持ちでした。そういえばデートで行ってたクレープ屋さん吉祥寺のお店?気のせいかな。

観た【最後まで】
最後の展開、映画のタイトル思い返して、「ああそうかって美しい映画だなあ」と納得している自分と「幸せにしてやってくれよ!!」と映画の神様に土下座してる自分がいて感情ぐちゃぐちゃで号泣してました。
終盤はひたすら映像が鮮やかで、音楽も耳に心地よくて、京本の部屋におかれた同じ巻数の単行本とかアンケートハガキとか、京本が書かなそうなギャグテイストの4コマ漫画とか、セリフは殆どなかったけど京本と藤野がどんな想いでいるのか手に取るように感じられて、涙腺崩壊@心のお洗濯タイムだった。一切余計なものがない。
終盤回想の京本の笑顔がマジ天使で、藤野が京本を連れ出さなきゃこの笑顔は無かったんだよってきらきらの目が雄弁に語ってるもん。ほんと可愛い。連れ出さなきゃ、なんて思わないでおくれ。
誰かと何でもない時間を重ねる尊さ、同じ場所にいなくても想い合う愛おしさ、どうにもならない現実の残酷さ、怒りのぶつけ先がない理不尽さ、悲しくても時間は流れるし生きている人の人生は続く。別れがいつくるのかなんて分からないから、できるときに大切にしないといけない。

などと、いい大人にこそぶっ刺さる。アニメ映画ながら、当たり前すぎて普段見落としてたり忘れてしまっていることを思い出させてくれる作品でした。観たあとの感情は一言じゃ言い表せないけど、観て良かったです。これが本だったら、閉じたあとに表紙を撫でてしばらく眺めていたくなる本当に愛おしい作品。

案の定感想描いてたら涙腺崩壊しました。はー、いい映画だった。
語彙力のなさにワナワナしながらもどうしてもこの渦巻く感情を書き残したかったので満足です。言葉にすると我ながら浅っさーくなっちゃう悔しみを胸に、もっと本を読もうと思いました。
あと藤野ちゃんのわりとすぐ調子乗るチョロさが、チェーンソーマンのノリをほんのり感じました(好き)。

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