#26 自分という迷宮の話
私は元々あまりロマンスがなかった人間である。
背が大きいのと男勝りなのであまり異性にとって恋愛対象に入らないのと、多分私の重要な人を見る要素「フィーリングが合うか」に中々合致する人がいないと自分で異性に対するハードルを上げているのがその要因だろう。
というわけで昨年の下半期、とりわけ秋口から急に襲ってきたモテ期で恐ろしく自己バランスを崩したなと思う。
一気に異性の性的対象としての自覚を持ち、好きでたまらなくなってずぶずぶと入れ込んだ相手には、今度経験の少なさから嫌われないようにと死ぬほど自分を殺して合わせていたからだ。
自分というものはこんなにすぐに消えていくのか、と分かった頃には体調が地獄で寝込んでも寝込んでも回復しないしんどい時期を過ごした。
しかしそれまでの、要は就活をしている時は「自分」がもっと輪郭がくっきりあったなと思う。よくいう就活で自分を見失うということは私にはなく、却って日々繰り返した「我究」という方法で人生で一番自分と対話し、理解していた。
どう生きようかあの頃はよく分かっていた気がする。
では、本題に入ります。(前置き長いわ!)
最近「のがちゃんねる」の”のがさん”というYouTuberに傾倒している。最初はエクササイズ動画で知ったのだが、彼女のVlogとか日常系の動画をみるうちに愕然とした。早起き当たり前、綺麗な一人暮らし、しかもフリーランス!そしてデザイナー?これはすごい、自律選手権の頂点に君臨してるではないかというほどの立派さ。94年生まれって、まだ26!?とそこにもショックを受ける。
そんな彼女が大切にしている本があった。
ジュリア・キャメロンの「The Artist’s Way」である。
彼女はこれを受け、バターコーヒーを飲みながら30分毎朝向き合う「モーニング・ページ」を大切にしていた。
結論から言えば、自宅待機で時間がある今、これをなぞってみようと思う。
”自分”を失った本体の取る行動は恐ろしい。
わたしが行った愚行を列挙します。
・Twitter書いては消す
・そもそもSNS徘徊が長く、見ては一喜一憂
・ベッドから出られない鬱に長めに襲われる
・と思ったら次の日躁。お酒をたらふく飲んで次の日を無駄にする
・とにかくnote(別アカウント)に脈絡もなく感情を吐き出す
・なんか急に泣く
・あつまれ!どうぶつの森から抜け出せなくなる
・そもそも脚本書いてない、全然書けない!
・昨日は記憶なく前髪をぱっつんにしてた、終わってからハッとした
・1日の時間の使い方がとにかくひどい
…言い出すとどうにも終わらないくらいの愚行愚行。
今は孤独な生活なので人への害がないだけいいが、酷い。本当に。
毎日漠然と不安。なんか、自分が本当にいない。
何がしたかったかうまく思い出せない。大きい夢だけは覚えてる。
自分のやること一つ一つが気に食わない。
そんな感じでした。いや今も続いています。
いつもなら自分とこんなに向き合う時間は取れなくて、日々人に会う予定とか今までなら大学とかバイトとか…時間はどんどん持っていかれてそれで精神を安定させていた。「自分」そのものを忘れたり、なかったものにすることで。
でも今はどうしたって自分と対峙してしまう。時間がある意味ありすぎるのです。
取り戻したい。今自分が持てた位置を掴んだ時の強く邁進していた私や、二歩進んで三歩下がっても夢に食らいついていた私や、あれやこれや。
多分、これが今しか出来ないことでもあると思うのです。
ジュリア・キャメロンの12週のWSに向き合いながら、この期間にたくさんの本を読んで、たくさんの文章を書きたいと思います。脚本も、それ以外も。12週を終える頃、今からだと7月終わりくらいなのかな、コロナも落ち着いている(と信じたい)頃にこの自分という”迷宮”と向き合った話、もう一度書かせてもらえればと思います。
自律は22年間生きてきていつでも強大な壁で、
自分を認めることはいつでも大事なのに、めちゃくちゃ難しい。
そもそも”忖度”と言って自分を殺すことが求められるこの国だから、それはどんどん迷宮化する。
本来の私、待ち合わせをしましょう。
すぐに会いにいくので、待っていてね。
駆け出しですが、働きながら書き手を目指しています。コンテンツを気に入って頂けたら、是非サポートお願いします。創作の糧にさせて頂きます!