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#4 無気力と残骸

ここ1年くらい、ジントニックに傾倒していて、ジンとトニックウォーターを買った。
ジンはサントリーのビフィーターってやつ。
咳喘息の最中買ったのでいまだに飲めていなくて、缶ビールの入ったダンボールの横でぽつんとしてる。
残骸が一つ。

お母さんに立川志の輔の落語のダビングを頼まれた。お婆ちゃんにも聞かせたいと言う。5個ディスクの入った完全版をお母さんはipadで繰り返し聴いて笑っている。お婆ちゃんにも笑って欲しいと言う。でも機械に弱いからザキコがやってよと。
残骸がまた一つ。

今月末に差し迫った公募と簿記の検定試験がある。簿記は会社に課せられていて、やらなきゃやらなきゃと言い訳しているうちに酔っ払った夜に盛大に水を溢して参考書にぼこぼこと跡をつけてしまった。
公募もメモ書きを書いたっきり、進まない。
残骸が更に一つ。

今日はなんとも無気力で、ひたすらに参っていた。昨日ふと自分の前歯が少し出ていることが急に気になって、再矯正をネットで調べて、90万という予算にがっくり来て調べるのをやめにした。
ギターをポロポロと弾いて、筋トレをしたらもう力が入らない。寝不足もあってそのままソファで1時間目を閉じた。むくりと起き上がって小説を書く。供養の小説。殆どがノンフィクション。悲惨さに少し笑う。世の中の人がどうか知らないけど、わたしはわたしの表現が好きだと思える。嘘がないし、リズムがあると思う。いつかこの供養の小説も、ネットの海にエイッと投げて色んな人にやんやと言われたい。常に評価されていたいし、好きと嫌いを聞きたい。そして何者にも勝るスピードで表現を研磨したい。
「見上げた空は曇天。一緒に泣いてくれよと思った。」

4月から書くと言いながら、ばりばり4日も続けて書いているけど、とにかく私は書くのが好きだな。
文章に自分を因数分解するのが好き。自分の思考の巡りとか感情とか。
思い付くままに流れ出すままに文章を書くと、それらがすごくよく分かる。
子供の頃から人に文章を見せて来たし、学校の校内誌に何度か載った。大体褒められたし、貶す人はもっと上に行けとエールをくれていた。
そりゃあ自惚れて私の生きる意味かと思うよな。だって褒められるものがほぼそれしかないで、生きて来たんだから。

高3の時に、「志す娯楽の形」という作文を書いて、それを国語の先生に褒められた。
「芸大の内申書に書くから」と嬉しそうに言われた。その芸大は結果的に行かなかったけれど、その人は中々表現事には厳しい人だったから、なんか信じられなかった。あぁそっか。私文章書いてなきゃ。ってそうやって事あるごとに何度も思っている。

大学2年の春にカナダに留学をして、そこで出会った女の子が放課後のカフェで「最近人生についてよく考えるから日記を書くことにしたんだ」と打ち明けてくれた。それが嬉しくて私も日記を始めた。
毎日と行かずとも、本当にほぼ毎日それから何かしら書き落とし続けている。
そうするとほんとにほんとに少しずつ、「今のこの文、ほんとに私から生まれた?」みたいな文が書けるようになってずっと不思議だ。
表現は筋肉と同じで、鍛えるようにしつこくしつこくやればやる程、やっぱり伸びる。しかも、結構な速さで。

特にnoteなんて便利なものがある時代は余計に。
勿論そこに圧倒的好きが無いと、持続は中々難しいけれど、それでも求められるレベルはきっと上がる一方だ。ワクワクするし、もっともっと鍛えなきゃと思う。

一方で脚本は本当に厄介。
中々うまくなれない。期待と裏腹にどんどん横滑りして崩壊していくから、向き合うのにも体力と勇気が要る。実は2019年は12月に一本書くまでずーーーっと逃げていた。ほんとうにずっと。
12月にやっと一つ書けた時、ちょっと泣けた。
生業としたいものに全く振り向いて貰えないのを11歳から11年も続けている。なんともなんともみっともなくて、哀しくて、未熟だね。

周りはみんな私の本を褒めるさ、そりゃそうだ。ちょっとは学んできたもの。
でもやっぱりみんな誰でも書けると思ってる節がある。
なめんなと言ってやりたいよ。こちとら11年学んでいて一番に想っていていまだに両思いになれないのに、隣の安穏としている奴がすらっと書いたら溜まったもんじゃない。
学んで無い、文章には少しの自信を持つ人が書くと途端に読みにくくて投げ出してしまいたくなるから脚本ってめちゃくちゃに難しいんだよ。
だからテレビ脚本家はすごい。まじすごい。
みんな気にして無いけれど、私はいちいち感動してるし、憧れていつも胸をときめかせる。
こういうのが夢って言って、生きるよすがって言うのさ。ってね!!!

こう言う文章を書いていると急に冷静になる時があって、まだ何者にもなれずに、誰からも認められないままで感情ばかり洪水を起こして書いて...ってする自分が途端にいたたまれなくなる。
乱筆お許し下さい。これが恐らく22歳夢追い虫の等身大。

実はずっと羨ましいと思ってる。
何者かになる前から自分でそれを名乗る人たちや、それを表立って声高にする人たち。
私はこうやってたまに、胸の内を書いたり人に打ち明けたりはするけど、やっぱり知らない誰かから、それも不特定多数から、良いと言われない限りは胸を張れないよ。だからなるだけ静かに大きくなるつもり。
でも声高にすることは自分を縛ることでもあって、そう言うみんなもかっこいいと、ちゃんと思ってるよ。だからいつか指を指して卑怯者だと思うのはやめてねって、願ってる。

咳喘息はとても辛い。ほんとうに。
気管がひゅーひゅー言っている。
今夜はやる事やったらコーヒーを淹れて、布団の中で「海がきこえる」を見ます。
明日は平和にその事についてでも書きます。
今日みたいな荒れた感情はあんまり良くないものね。

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