27.金融とは
⬜︎「金融」とは
一言でいうと「お金の融通取引」です。
お金を今使わない人が、お金を今使いたい人に融通する資金移動をいいます。
例えば、預金という文字から見失いがちですが、預けるのではなく貸し出すのです。預けるのであれば、銀行に保管手数料を支払うことになります(貸金庫)。実際は貸し出しているので、利子所得を受け取ることになります。
また金融取引とは、お金を貸す方とお金を借りる方の、資金の異なる時点間の交換取引ですから時間差を伴います。
たとえば誰かがある時お金を借りてから、将来のある時に返す約束をすることや、銀行などで住宅ローンを組むこと、企業が社債を発行して10年後に返済するなど、これらはすべて金融取引で時間とお金が共存しています。
⬜︎「金融取引」の特徴
金融取引には、たとえ預貯金であろうとも例外なくリスクが伴います。ここでいうリスクというのは「危険」という意味ではなく、「不確実性」と訳すほうがしっくりくると思います。
お金には「保蔵機能=使うまでの時間」があるため、モノやサービスに交換するまでの間に、物価が上昇するかもしれないという不確実性が存在します。
また、預貯金や債券など、お金を貸した相手が金利の支払いや元金の返済をしないかもしれないという信用リスクも存在します。
さらに、国内外の金利が変わるかもしれない、逆にせっかく高金利で貸していたのに満期を迎え継続して貸すときには金利が下がる満期リスク。
不動産など、換金したくても買い手がつかない売買リスク。株式や不動産など、価格の変動が起こるリスク。円と外貨の交換レートの変動による為替リスク。
取引先が破綻してしまうリスク。
何ら行動せず、せっかくのチャンスを逃してしまう時間逸失リスクなど、多くの不確定な要素を抑え、所得に作り替えていくことを資産運用と言います。
言い換えれば、資産運用とは10種類の不確実な要素を様々な所得に作り替える金融取引だと言えます。
巷でよく聞く「リスクがあるのものは怖い」とか逆に「儲け話を聞いて、結果損をした」ということ自体、基本を知ることなく取引に臨んだり、望まなかったりしたことが原因なのです。
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