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スポーツ医療と持久力

年始早々、思いのほか咳が長引いているのでジムにも行けず、用事のためにちょっとした遠出もできずにいる。コロナに何度か感染して以来、風邪の治りまで悪くなったような気がするのは気のせいだろうか。ロングコビットも気になるところだが昨年の11月に家庭医の薦めで受けたスポーツ医療の検査では特に呼吸器官に問題などは発見されずに終わった。持久力のないことが乳酸の数値で証明されたくらいだった。

しかしこの検査についても家庭医に教えてもらわなければ、保険会社が80%も検査費用を払い戻してくれることすら知らずにいたわけだ。ドイツではこのように自分から情報を取りに行かないと損をすることが多々あるのだから侮れない。職場でもそうだったのだがオンラインセミナー受講時間が4回までは就労時間として加算される、というのが暗黙の了解というか何も知らされずにそのままだったのだ。同僚との会話の中で偶然その話になり、証明書を提出する必要のあることがわかったのだから恐ろしい話である。なんだかんだで2日間休みになったのだから知らないまま放置せずに済んで本当によかった。

さて、スポーツ医療の検査の方に話を戻そう。こちらの検査、本来ならプロのアスリートが定期的に受けることができるようになっているらしく、ベルリンで開催されたサッカーの大会期間中は予約を一切取ることができなかった、という代物である。検査時間も平日の午前中4時間(待ち時間込み)となっており、半日ががりで診察から検査まで一通りこなす必要がある。

・診察
・身体測定
・肺機能
・心電図
・尿検査
・血液検査
・ランニング測定(乳酸カーブテスト):一定の速度/パワーで3分間×5~7ステージ、各ステージ走行後に1分間停止


乳酸カーブを示すグラフの一例

予想通りというかそれ以上に乳酸閾値(LT)が走り始めすぐに来てしまい、速いペースだと3キロくらいしか走れずに息が上がってしまう理由がよくわかった。持久力がなさすぎるのである。これ、グラフになって可視化されると割ときつい。マラソンの予想完走時間は5時間38分。サブ5にも至らず。まぁそもそもマラソンなんて完走できる持久力とは程遠いわけなんですが。

そんなわけで数値から出してもらったトレーニングメニューというのがこちら:

・1キロ8分30分ペース(7,1)で45分走る(週2)
・400mダッシュを1キロ6分ペース(10)で6本(インターバル90秒から120秒)

45分も走れるのだろうか、と半信半疑で走ってみたら不思議なことにこのペースであれば割と無理なく走れることがわかった。早足で歩くにはちょっと無理なペース。家庭医の先生にグラフを見せると「持久力を付けるために45分走るのがいいでしょうね」ということだった。インターバル走は無理にしなくてもいいのでは、ということで。ランニングマシーンでインターバル走というのもなかなか厳しいものがあるので、まずは45分を楽に走れるようにコツコツやるしかなさそうである。

気になる検査費用だが150ユーロのところをTK(Techniker Krankenkasse)だと120ユーロの払い戻しをしてくれる。ただし2年に1度の頻度になっているので注意が必要だ。結果の説明もそれほど時間を割いてくれたわけでもないので全額負担だとちょっと首を傾げるサービスかもしれない。ただ、1度やってみると自分に合うトレーニングメニューがわかるので十分役には立つレベルではないかと。

2年後にまだこれだけ走れるかどうかは甚だ疑問だが機会があれば変化を見てみたい気もする。





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ベルリンのまりこさん
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