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新ナショナルギャラリーでリヒター展を見る
今日のベルリンも世界情勢とは裏腹に朝から晴天。
「女性の日」の祝日を挟んで4連休だったため、今朝は早起きで寝不足のまま美術館へ足を運ぶことになった。
朝一のスロットだったので、それほど訪問者はいないだろう、と思っていたら途中からどんどんと来訪者が増えてきた。団体客が多かったようなので、こんな状況でもベルリンに観光に来ている人がいるのかもしれない。
さて、今回のリヒター作品は「ゲルハルト・リヒター画集展」と題されているように彼のアートブックを中心にした展示になっている。90歳の誕生日を今年2月初旬に迎えるリヒターの画集を、新ナショナルギャラリーのアートライブラリーとしては初めての大規模な展示として公開しているのだそうだ。
Novemberという作品。こちらは「偶然」がテーマになっているらしい。
そういえば、ここのところ美術館で絵をじっくり見る時間を持てていなかった。何も考えずに目の前にある、色や構成や文字を追うことはとてもいいような気がする。
↑Atlierという大型の作品。
↑天井の照明が気になってしまうが、戦争を題材にした作品。
こちらはドイツの「ヴェルト紙」のリヒター版。こんな作品があるというのは知らなかった。
久しぶりなので、リヒター以外の作品もざっと見ておくことに。時期が時期だけに「戦争と破壊」というテーマ文字にギクリとする。
ドイツのアートも時代によっては、戦争とは切っても切れない関係にあるからだ。
何も考えずに絵画や彫刻を眺めるはずが、またこのテーマに立ち戻ってしまった。何度も何度も同じことを繰り返すのが人間なのかな。
新ナショナルギャラリーの建設されたポツダム広場周辺も、第二次世界大戦でその多くが破壊されている。戦後の空撮が歴史を振り返る展示の一部となっていたのも印象的だった。
思いのほか疲れてしまったので、正味1時間くらいの滞在になった。
新しく生まれ変わった新ナショナルギャラリー。外光を目一杯取り入れる設計になっているため、日の光で少し絵画が見辛い展示ルームもあった。天井の照明もガラスケースに映り込むので、写真を撮影するのが非常に難しい。
ただ、解放感のある落ち着いた空間なので心を鎮めたい方にはオススメです。
次はどこで何を見ようかな。
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