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事業会社がベイジの戦略的ウェブ制作集中講座を受講したお話

こんにちは、沖縄県は浦添市にある座波商会です。
いつもの広報担当ではなく、事業開発部から取り組み事例の紹介です。

弊社では、今期「HOP STUDY! JUMP」として実践につながる学びを継続しよう、というスローガンを掲げ、必要に応じてセミナーなどを積極的に受講しています。

今回は、BtoB領域のウェブ制作・ホームページ制作をメインに行っている、株式会社ベイジ(以下、ベイジと呼ぶ)の戦略的ウェブ制作集中講座を受講したお話です。

その前に少しだけ事業開発部の説明をしておきますと、主な役割は以下のようになります。

●既存事業の成長戦略・実行支援
座波グループの既存事業のマーケティング戦略立案や実行支援、ITツールの導入サポート、企業ブランディングなど事業推進全般を担当。ここ最近は成長著しい不動産売買仲介事業を展開しているマチナトハウジングに力を入れている。

●新規事業の推進
宿泊事業をはじめとし料飲事業やその他の新規事業に向けて、日々チームで企画立案やリサーチなどを繰り返し行い、アイデアを形に具体化していく業務。

一言でいえば、マーケティングの力を活用しながら、座波商会の事業を「創る・成長」させる部署になります。そんなわれわれが、なぜ戦略的ウェブ制作集中講座を受講したのか、その取り組み内容をご紹介します。

事業開発部の詳細はこちらの記事でご紹介しています。


ベイジの戦略的ウェブ制作集中講座を受講した理由

なぜ戦略的ウェブ制作集中講座を受講したかというと、チームで取り組んでいる領域や目の前の課題を解決したかったからです。

現在チームで取り組んでいる業務に、グループ会社であるマチナトハウジング(不動産売買仲介事業)のマーケティング支援があり、その中には自社サイトの制作・運用、リニューアルなど、ウェブ周りの業務も多くあります。

約1年ほど自社サイトの運用を続けるなかで、以下2つの課題を感じはじめていました。

  • より成果を出せるウェブサイトにしたい

  • 事業戦略のなかでウェブサイトの立ち位置を整理したい

これまでにウェブサイトのリニューアルを通して、一定の成果を感じられる部分はありましたが、リソースに見合った成果ではなかったのが本音でした。チーム内でも、事業戦略全体を見たときの、ウェブサイトが貢献できる点を整理したいという話もちらほら。

そこで、ウェブサイトの立ち位置を明確にしたうえで、最大限成果を見込めるウェブサイトにリニューアルする、というのが直近の目標でした。

そんななかタイミングよく、ベイジが開催する「戦略的ウェブ制作集中講座」の募集をTwitter(現X)で目にしました。

今回の講座は「BtoB」向けであり、われわれの顧客は「BtoC(不動産の売却を検討している人)」でしたが、これまでの経験から「BtoB」に近い顧客属性という考えを持っており、十分参考になるだろうと思いました。

同時に、マーケティング全般のインプットは、今後の事業開発部の取り組みにも役立つと思い受講することに。

タイミングよく目にした戦略的ウェブ制作集中講座のお知らせ

受講するにあたっての取り組み

ウェブ制作の専門会社ではありませんので、まずは基本的な情報を理解することからはじめました。ベイジ講座の事前取り組みとして行ったのは以下の3つです

  1. ソーシャルをフォロー(インプット)

  2. 関連書籍・関連記事を読む(インプット)

  3. チームで読書会を開催(アウトプット)

はじめに、枌谷さんを中心にベイジに関係する方々のソーシャルをフォロー。発信される情報を受け取りながら、興味深い内容はメンバー間で共有しました。

Twitter(現X)ではかなり有益な情報をインプットでき、かつフォローするだけとハードルを低くしたのもよかったと思います。

2つ目の取り組みとして、講座の参考になりそうな関連書籍・関連記事を読むことに。その際、以下をチームの課題図書に設定しました。

  • BtoBマーケティングの基礎知識

  • デジタルマーケティングの定石

  • 売上の地図

「BtoBマーケティングの基礎知識」は枌谷さんが著者として参加している+BtoBの全体像を把握する目的で課題図書に。「デジタルマーケティングの定石」と「売上の地図」は、現在携わっている業務内容との親和性があり、課題図書にしました。

取り上げた課題図書

記事については、主に「knowledge / baigie」から関連するものを取り上げたり、それぞれが読んで興味深かったものを共有。こちらもかなり有益な情報がまとめられており、予備知識を身につけるための参考になりました。

▶︎Knowledge / baigie ベイジ社員がお届けする情報発信メディア

3つ目はチームで読書会を開催し、課題図書についてディスカッションすることです。上記2つはインプットが目的であり、より定着を図るアウトプットの場がこの読書会になります。

個人レベルでの理解にはやはり限界があります。本の感想は人それぞれですので、チームでアウトプットをして、新しい気づきを得ることはとても重要だったと思います。

だいたい1ヶ月ほど前からインプット・アウトプットを繰り返し、BtoB+ウェブ領域の全体像を最低限理解している状態にしました。

講座を受ける姿勢

講座の目的は「事業の成功に繋がるウェブサイトを企画・設計できる人を増やすこと」であり、そのために「理論+実践」に重きをおいた内容となっていました。

引用元:ベイジ「戦略的ウェブ制作集中講座」資料

受講して感じたことは、当たり前ですがウェブ制作の専門領域に携わっている方々が多いということです。講座内に質問コーナーが設けられていますが、質問内容の多くは専門的な手法の話であり、むずかしいと感じたのも事実です。

ただ枌谷さんが一貫して答えていたのは「手法(HOW)」から考えない、ということ。前段の戦略部分(WHO / WHAT)を整理することが大事であり、そこを体系的に学べる講座内容になっていました。

引用元:ベイジ「戦略的ウェブ制作集中講座」資料

※ベイジでは戦略検討手法を「CCPCCメソッド」と命名。
「会社(Company)」「顧客(Customer)」「商材(Product)」「チャネルと動線(Channel)」「コンテンツ(Content)」の頭文字。

今回の講座は、受講後にチーム課題が設けられているのも特徴です。われわれも60〜90分ほど受講後に時間をとり、次の形で内容の振り返りを実施しました。

  • 受講しながらそれぞれの気づきをスライドに記入

  • 受講後に気づきを共有し、いまの業務にどう落とし込めるか整理

気づきはメンバーそれぞれ自由記載で、「この考えは新しい気づき」「以前の施策でこの考えを試したから大きくは間違ってなさそう」「不動産売買だとここに当てはまるよね」という感じで、とりあえずメモしていく進め方です。

受講後はメモをもとにチームで振り返りを実施。「このフレームワークを不動産売買の顧客でも埋めてみよう」「これは当てはまらないだろうね」「あの施策をこの考えにあてはめて再度やってみるのは?」のように、こちらは過去の施策の振り返り、現状の整理、今後のアクション、といった感じでディスカッション。

インプットとアウトプットを繰り返しながら、リニューアルに向けてサイト設計も行い、実装の準備を着々と進めていきました。

スライドにそれぞれの気づきをメモ

ウェブサイトリニューアル

ウェブサイトリニューアルに向けて、講座内容を参考に大きく以下の4つを整理しました。

  1. 不動産売買仲介事業のウェブサイトの役割、ウェブサイト以外の戦略・戦術の整理

  2. 顧客タイプの整理とサービスの便益 / 独自性の整理

  3. コア・オブ・ストーリーの整理

  4. メインコンテンツの整理

不動産売買仲介事業のウェブサイトの役割、ウェブサイト以外の戦略・戦術の整理

はじめに「ミッション・事業目標・事業課題・事業開発部の役割」を整理し、その中でウェブサイトが貢献できる点を整理。このとき意識したことは、ウェブサイト前後の導線も設計することです。

ウェブサイトをリニューアルしたからといって、流入が増えなければ効果はほとんど見込めません。ウェブサイトの効果を最大限発揮させるために、ウェブサイト以外の戦略・戦術も整理し、それぞれが貢献できる点を明確にしました。

不動産売買仲介事業は、営業の対応が顧客の意思決定に大きく影響を与えます。つまりウェブサイトでの優位性は、現場の接客でひっくり返される可能性が比較的高いです。そこを踏まえて「現場がメインでありウェブサイトはそのサポートをする役割」という位置付けにしました。

企業のミッション、事業の目的・課題、事業開発部の関係性を整理
不動産売却サイトの役割を整理。ウェブサイト前後の導線も明確に

顧客タイプの整理とサービスの便益 / 独自性の整理

不動産を売る行為の1つをとっても、顧客ごとに抱えている課題は異なります。そのため、顧客タイプの整理と、マチナトハウジングが提供しているサービスの便益と独自性をまとめていきました。

このフェーズでは顧客のことはもちろん、それ以上に会社の理解をする時間でもありました。他社と比較して何に強みを持っているのか、それによって顧客の何が解決されるのか、このあたりをしっかりと言語化。

「不動産の売買」だけを見れば1つのサービスですが、顧客タイプを整理すると、提供サービスは意外とあることに気づきました。そして、最終的に4つの顧客タイプが完成しました。

顧客タイプごとに便益と独自性を整理

コア・オブ・ストーリーの整理

コア・オブ・ストーリーとは、顧客に「買いたい」「検討したい」など行動喚起させるためのフレームワークです。「問題提起→結論→実証→信頼→安心→行動」の順番になります。

引用元:ベイジ「戦略的ウェブ制作集中講座」資料

4つの顧客タイプをフレームワークに当てはめて整理。こちらの作業も②と同様に、顧客と会社のことを深く理解する機会になりました。

②③のフェーズでは事業開発部だけではなく、マチナトハウジングのマネージャー・営業とも話し合いながら、「実際のお客様からはこんな声もある」「確かにこのような悩みの相談は多い」などの事実関係も整理しました。

「マチナトハウジングの強みってここにあるんだ」といった、会社や営業が気づいていない新しい強みや良さを、事業開発部から提案することも。このあたりを整理することで「来期ウェブ以外ではここに注力しよう」といった、ウェブ前後の事業戦略の話し合いもできました。

顧客タイプごとにコア・オブ・ストーリーを整理

メインコンテンツの整理

サイトリニューアルは約1ヶ月半かけて実施。メインコンテンツは、顧客タイプごとの「売却サービス」と不動産売却の「進め方・費用」の2つになります。

顧客タイプの整理と営業からの声を聞いていると、不動産売買は決して安くない仲介手数料を払うわりに、実際何をしてくれるのか見えづらい、という課題がありました。そのため、約50ページの「進め方・費用」というコンテンツを追加しました。

まだまだ未完成のサイトですが、ウェブ以外の戦略とも関連させつつ、ウェブサイトの力を最大限発揮できるよう今後とも更新していく予定です。

▶︎マチナトハウジング売却専門サイト

受講を終えて

受講前にチームで感じていた課題は以下の2つでした。

  • より成果を出せるウェブサイトにしたい

  • 事業戦略のなかでウェブサイトの立ち位置を整理したい

「より成果を出せるウェブサイトにしたい」は継続で追いかける課題です。しかし、実際のお客様からは「ウェブサイトをみた」「ウェブサイトのこの部分をもう少し聞きたい」といった、営業とのコミュニケーションに繋がるケースもあり、徐々に成果も見えはじめています。

「事業戦略のなかでウェブサイトの立ち位置を整理したい」については、今回の講座とリニューアルでかなり整理できた点です。講座内でもありましたが、ウェブサイトを変えたところで必ずしも成果に直結する訳ではありません。

ウェブサイトが貢献できる範囲を認識+ウェブサイト前後の戦略をセットで考えることが重要です。これらを明確に認識できたおかげで、リアルとウェブがそれぞれ貢献できることを見据えた戦略・戦術を整理できました。

全体を通して、「手法(HOW)」ではなく「戦略「WHO / WHAT」が重要ということを再認識できた講座でした。この考えは決してウェブサイトだけの話ではなく、マーケティングに関わる人は必須の考え方だと思います。

今回学んだことは、事業開発部としてウェブサイトにかかわらず他の事業やプロジェクトにも活用できればと思います。

参加メンバーのコメント

東江:
事業開発部はウェブ制作を専門にしたチームではないため、ウェブ制作をすることは事業成長に貢献するための手段の1つです。その点、講座が「理論」と「実践」の両方を交えながら、ウェブ制作に限らず使える理論を学べたことは、とても満足しています。

毎回の講座の後に、「自分たちの仕事にそのまま当てはまるか?」「当てはまらないとしたら、どう考えるか?」を議論できたことで、都度気づきを得られたのもよかったです。

講座の受講が終わったいま、頭の中に詰め込んだ理論を早く実践したい気持ちでワクワクしています。

大嶺:
戦略的ウェブ制作集中講座という名前のとおり、手法だけではなく、戦略的な部分を多く学べました。

ノウハウを不動産サイトのリニューアルに活かす事ができ、戦略全体でのウェブサイトの立ち位置を整理する事もできました。このようにインプットしたものを実際アウトプットし、とても濃い学びになったと感じています。

また学ぶことを大切にしていて、機会を与えてくれる自社の企業文化に感謝しています。

仲宗根:
約半年にわたり講座を受講してきましたが、全ての回が濃い内容になっており、いま必要な知識に加え、今後役立つ知識もあわせて学ぶことができました。

ウェブサイトリニューアルにあたり、チームでの対話もかなり増え、本気で事業課題に向き合う時間も多くなったと思います。

今回の内容はウェブに関わらず、個人・そして事業開発部にとっても活かせることがたくさんありました。アウトプットを繰り返し、今後はより精度高く活用できればと思います。

おまけ

講座が終わりに近づいた8月頃に、ウェブサイト制作のご相談をいただく機会がありました。ベイジの講座で学んだことをアウトプットできるチャンスだと感じ、チャレンジすることになりました。

お客様は、複数の部門でそれぞれ違った商品・サービスを取り扱っているBtoBの会社で、それぞれの部門で新規顧客獲得を目的にウェブサイトをリニューアルしたいとのこと。

ご提案までに、お客様先の全部門へヒアリングを行い、各部門ごとにウェブサイトでの目的やターゲット、期待する成果を整理しました。お問い合わせ獲得のために、顧客が欲しいと思う情報を探るため、顧客の顧客へもインタビューを行うなど、とにかく生の声を集めることを意識しました。

そして、講座の戦略マップを参考にした50ページ近い提案書が完成。講座を受講したばかりでまだ実績もない状態だったので、戦略フェーズの前半に取り組むつもりで提案を行いました。

結果は・・無事受託することができました!!

はじめての見積作成は悩みましたが、お問い合わせ獲得の成果から逆算して、提案させていただきました。お客様から提案内容とそれに対する見積について納得いただいた瞬間、仕事に価値を感じてもらえたとチームメンバー全員でとても喜んだのを覚えています。

講座の満足度が非常に高かったのに加え、運よくお仕事も決まったことで、さっそく元が取れる見込みが立ちました。これからはじまるプロジェクトのなかで、戦略・プロジェクト管理など、講座で学んだことを実践していきたいと思います。


事業開発部はメディアやウェブ、広告など様々な業界出身のメンバーが集まっており、2023年9月現在は5名のメンバーで活動しています。メンバーのインタビュー記事もぜひご覧ください。

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