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イチローに学ぶ「ピンチはピンチ」の心理学

高校生がイチローさんに「ピンチのときのメンタル」について
質問をした場面がありました。

その時イチローさんは、
「ピンチはチャンスという言葉はあるけど、
本当にピンチの時にはそんなメンタルにはなれない。
そんなに強くない。
でも後にあのピンチは自分にとってチャンスだったと思えることはある」
というような回答をなさっていました。

イチローさんはわかりやすく「ピンチはピンチ」という
ワンフレーズでおっしゃっていただきましたが、
実際どのように効果的なのかを
心理学的に少し掘り下げてみたいと思います。

「ピンチはピンチ」という言葉の本質は、
「~と思ってはいけない」なんて一切思わず、
自分のありのままをを受け入れるということではないでしょうか。

確かに超ピンチなのに
「私はピンチじゃない!これはチャンスなんだ」
と思い込もうとしたり、
とんでもなく緊張して手が震えているのに
「私は緊張していない!」
と暗示をかけようとしても余計に状況を悪化させてしまいそうですよね。

「自分は今とても緊張している」
「私は~~さんに対して苦手意識を持っている」
と受け止めるだけでも、
その自分を冷静に見るもう一人の自分をつくることができます。
これが心理学的にはメタ認知と呼ばれるものです。

実はこのメタ認知を入れるだけでも、
多くの人は格段にパフォーマンスがよくなります。

Photo by Brandon Mowinkel on Unsplash

その上で、イチローさんは名声などというよりは
進化・成長を最大の目的として
日々限界に挑んでいらっしゃるように思いますから、
「あれはピンチだったなぁ」と思いつつ
その経験からどのような気づきが得られたかということを
とても大切になさっているのではないでしょうか。

だからこそ、ピンチが結果的にチャンスだった
と言える日が来るのだと思います。

「メタ認知」と「気づきの連続性」、
これこそがピンチはピンチの本質だと思いました。

「50歳にして球速があがる」というミラクルを起こしているイチローさん。
(イチローに限界はないのかと世界に衝撃を与えていましたね!笑)

あまりの凄さにさすがに超人なのではと思ってしまうこともありますが、
「思い込みはたいてい悪い方向にいく」という言葉にもあったように
限界を決めず、毎日自分の限界に挑戦する積み重ねを
真摯に丁寧になさってきた結果であることはいうまでもありません。

毎日自分の120%にチャレンジし、毎日少しずつ限界を超える
この姿勢に、経営者も新人も、老いも若きも関係ないと思いますので、
また気を引き締めて頑張っていきたいと思います!

人事コンサルタント
金森秀晃

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