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ちょっぴりフェチをたっぷり語る「固形入浴剤の刹那」
小さな小さな喜びを、
ちょっとした好きだなぁて瞬間を、
大袈裟にドシャドシャに語ってみます。
しょぼフェチをどちゃ語り。
小さい頃、バブのお風呂の日はうれしかった。
バブ入れていいの!!??って、今日花火するの!?テンションで弾けてました。
誰かと一緒に入る日の贅沢。
いとこが来た夏休みの夜。
一番風呂の特権。
バブは、無条件であぁうれしい。
これまでの思い出込みで固形入浴剤が好きなんだろうけど、あのしゅわしゅわが、今もたまらない。
湯船に〝どぽん〟と入れる音で、むふふってキモチが上がる。
たまにどぽんがちょっと勿体ないなぁなんて日は、手のひらにのせたままゆーっくり沈ませて…
しゅわしゅわのはじまりの〝しゅ〟を手のひらで感じてみたり。
あぁ、弾け始めたぞ…じわじわじりじり。
固形入浴剤が息を始めるようにしゅわしゅわするの、好き。
底の方に沈めたり。
洗面器の中少ないお湯の中で濃度の濃い紫のお湯作ってみたり。
どこにいったでしょうクイズでお尻の下に敷いてみたり。
湯船の中、
親指と人差し指でつまんでみる。
じわじわとぽつぽつ泡が出ていく。
手のひらにも泡が溜まっていく。
ぽこんぽこん。
泡がぷかぷか水面にやってくる。
次は、ギュッと力を入れてつまむ。
どれだけ強くつまんでも、その部分すらじわりじわり減ってく。
息をしている。
あぁ…儚い。
だんだん名残惜しくなってきて、手のひらに乗せたまま、水面の上に出す。
それでもしゅわしゅわは終わらない。
私はこの経験から、一度はじまったら自分の力だけではどうやっても止められないことがあるってことを知ってしまったのかもしれない。
一度はじまったら終わりがくるってことを分かってしまったのかもしれない。
ああ、なんだか苦しそう。くるしい。
だから湯船に戻してあげる。
次第に石けんの最後みたいに薄っぺらくなる。
ちょっと指が強く当たると欠けてしまう。
また指でつまむ。
バブがちょっとさっきより大きく息をしているように感じる。
しゅわっしゅわっ、ぽつぽつ、ぷつぷつ…
大胆な行動をしてみたくなる。
そのまま手のひらに持ち替えて、
ギュッと握りつぶす。
しゅわしゅわが手のひらの中で終わってゆく。
私から逃げてくようすり抜けてくように、溶けてく…
パタリ、と終わりがくる。
ギュッとした手をそろり開くと、ザラザラの溶け損ないが、罪みたく残る。
湯船から手を出してクンクンすると、ラベンダーってこんな匂いなんだねってふぅんって感じの香料がビッチリついてる。
それを嗅ぎながら、ああ終わったんだ…と思う。
はあ…固形入浴剤、好きだなぁ。
線香花火みたい。
・・・・おしまい・・・・
あなたのフェチはなんですか?
次はなにについて語ろうか。
綿ハンカチの正義…かなぁ。