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不在。

介護施設で働いていると、『利用者不在』というような場面に出くわすことがある。例えば、言葉による利用者さんの意思表示が少ないため、職員の見立てでケアを決めるというようなことだ。意思表示には非言語、つまり身振り手振り、視線等言葉に出ないものもあるのだが..そんな利用者不在はよくあってはまずいのだが、施設で働いている人なら多かれ少なかれ経験があるとは思う。

職員と利用者さん。2者の関係。施設の中にいると、それで成立してしまいがちなところがある。増してこのコロナ禍では面会すら叶わない時期が増え、施設側が状況、情報を開示しないと外からはなかなか分からない。
でも本当は2者の関係だけでなく、利用者さんのご家族も含めた3者関係で様々な意思決定がされていくべきだ。『ご家族不在』があっちゃいけない。
利用者さんの様子をもっとご家族に知っていただきたい。ご本人はこう思っている、こうして暮らしている、ここに困っている、そんなことを伝えたいのだ。現状を包み隠さず伝え、ご家族の意向も知りたい。
利用者さんの望みが1番最初。それを理解したうえで職員があらゆる知識や思いを総動員し、現状を整理する。それをご家族へ伝え相談する。この3者関係は本当に必要とゆうか当たり前にあって欲しいことだ。

今施設を利用している高齢者は、人に迷惑をかけちゃいけないという思考がすごく強い気がする。だから、何か手伝ってもらうことに申し訳なさがあるように感じる。職員側にもそれが前提となっているところがある。でも、これからはそうはいかない。
契約しているんだから約束したことはしっかりやってもらう、その分の対価は払ってるからしっかりして欲しい、そんな利用者さんやご家族が当たり前に増えてくると思う。だからというわけではないが、介護施設としては、これからもっともっと日々のケア、業務、説明と同意に緊張感を持つ必要がある。離れているご家族との関係を大切にしなければならない。それは本来改まって考えることではなく、普通に成されているべきことだ。
しかし、それを改まって考え直さなければならないところが、介護業界の大きな課題なんだなぁと感じている。

と、堅苦しく書いたけど、要は当たり前を当たり前にしましょうよということだけなんです💦
まだ少ないかもしれないけど、それを実践しているのが見える施設はちゃんとあります✨✨
もっと増やさなきゃいけないし、利用するならそんな施設を利用したい。

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