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小さな担い手として

介護業界に飛び込んで12年が経った。

これまでに、たくさんの人に出会い、色々な事柄に携わってきた。自分自身まだまだこれから成長したいし、挑戦する組織に貢献したい。その結果、じいさんばあさんの主体的な尊い生活の維持に繋がればといつも思っている。

介護をするには知識、技術、基本的な優しさが必要だと思っていて、それはベースになきゃ真っ当な介護は難しいと感じている。だけど、それを世代間で繋いでいくことの難しさも突きつけられている現実もある。介護士自身が介護について誤解している側面が様々な場面で見られるから。

例えば、BPSDが顕著な人は、落ち着けばいいんだからと内服を優先し、ドラッグロックの方向へ向かう。立位が取れないからということで、トイレ介助からオムツ交換に切り替える。利用者同士のトラブルや対職員とのトラブルを問題として捉える。挙げればほんとにキリがないのだが。

薬を使うことも、オムツを使うことも悪ではないし、選択肢の1つで否定できない。ただ、もう少し専門的知見から熟慮していきましょうよと思うことが多い。0対100、右か左かなんてことではなく、人それぞれに適切と思われる支援を悩み続ける必要があるのではないかと常に思っている。たとえ立位が厳しくなっても座ることができれば誰でもトイレに行ける。人間関係のトラブルがあるのが生活。この人好き、あの人嫌いと思いながら社会の中で生きていくのは歳をとったからといって変わるものではない。施設を利用したら急にお花畑が広がるような、みんな仲良く毎日笑顔でなんてできっこない。むしろ、施設で言えば利用者が施設の環境や職員の悪口を言っているくらいがちょうどいいと思う。我々はそれを理解し、できることとできないことを真摯に考え説明していくことで信頼し合っていきたい。

と、なんだか堅苦しい感じですが、要は、普通の当たり前のことが当たり前にできる生活をしてほしい。それを当たり前に支援したいだけなんです。それができる仲間、環境がいつか見つかると信じてこれからも介護を続けます。

介護は最高に魅力ある仕事ですから✨

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