2020年、心のベスト10 第1位はこんな曲だった。
2020年12月6日 23時14分。少し肌寒いダイニングテーブル、例年よりもずいぶんとお世話になったマグカップを傍らにこの文章を書いている。タイトルどおり、今年のベストアルバムを選出するわけだが「このまま2020年を締めくくれるのか」と思うほど手応えと実感のない1年だった。とはいえ、こと音楽に関しては豊作の1年だったといってもいい。実際、年間ベストアルバムを10枚に絞るはかなり大変だった。
なにをもってベストとするのかは非常に難しい問題である。売上や人気を指標にすることは容易だが、それではあまりにもつまらないし、逆にマニアックすぎるベストも共感を得ることは難しく、独りよがりになってしまうかもしれない。まして、私にそんなマニアックな選曲はできないのだけれど。そう考えると確かな指標は自分の感性しかないのだと思い至る。一個人の感性であるのだから、矛盾やブレはもちろんある。それもあわせて「味」として楽しんでほしい。
2020年は音楽に対して刺激を求めるというより、むしろ安らぎを求めた1年であったように思う。これは新型コロナウィルスの影響かもしれないし、単に人生の起伏の一部かもしれない。音楽シーンにとって革新的な作品もいくつか発表された2020年だが、そのあたりは他のランキングまかせておこう。ここではあくまで今年1年間、私一個人の生活に寄り添ってくれた作品を紹介したい。また誰かのマスターピースになることを願って。
「心のベスト10 第1位はこんな曲だった」今夜はブギー・バックより
3 Laura Marling - Song for Our Daughter
5 Lianne La Havas - Lianne La Havas
6 Kelly Lee Owens - Inner Song
7 Yumi Zouma - Truth or Consequence
9 Choir boys - Gathering Swans
Special Thanks カネコアヤノ - 燦々
以上が2020年心のベスト10。1枚ごとにコメントを入れようともしたが、蛇足だと思い、控えることにした。タイトルにSpotifyのリンクが貼ってあるので気になる方は是非聴いてみてほしい。
Special Thanksにカネコアヤノの「燦々」を挙げたわけだけれども、実際は2019年の作品であることから特別枠をつくった。というのも、どうしても「燦々」は2020年と紐付けて評価したかったからである。カネコアヤノほどなんの変哲もない日常を肯定してくれるアーティストは他にいない。日常が日常でなくなってしまった今年だからこそ、その重要さが際立って身にしみた。この日常への肯定感こそ2020年の自分に足りていなかったことなのかもしれない。正直、すごく助けられました。ありがとう。
最後になるが、Twitterや寄稿記事を通して私の言葉に触れていただいた方々に深く感謝したい。本当にありがとう。そして、少し早いが来年もよろしくお願いいたします。