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おいしい病院食 7日目~朝~ あれ? 海苔にお醤油がついてきた!
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ご飯 普通
豚肉と野菜のソテー
焼き海苔・醤油(パック)
キャベツの味噌汁
牛乳(パック)
焼き海苔にお醤油だ。
先だって「焼き海苔」が出されたときはなかった「醤油」が、醤油用の小皿とともに登場。
これは、なんだか本格的。
「塩分調整。お醤油がなくても平気、平気」
なんて言っていたのは、やはりやせ我慢だったことが早くも露呈しました。
やっぱり、海苔には醤油だよ。
おかずは他に、少量の豚肉と野菜を炒めた一皿だけだから、塩分もOKなんだろうね。
ご飯を海苔でくるりと巻いて、お醤油のうま味と味わう。
うーん、うれしい。
それでも牛乳はついてくる。
基本的に和食メニューのこの病院。
ご飯、味噌汁、主菜、副菜。
これが基本だと思います。
本日は、この副菜として「焼き海苔」が採用されたという形ですね。
しっかり和食の組み合わせです。
それでも牛乳はついてくる。
栄養バランスを考えて、というのはわかるけど、あらためて給食の中の牛乳について検索してみた。
まず、病院食のメニューは、学会の定める「治療ガイドライン」に基づいて管理栄養士さんが考える。この「治療ガイドライン」、疾病ごとに影響が大きい栄養素について、守るべき1日の摂取量が示されているとのこと。
普通の人のカルシウムの食事摂取基準の推奨量は、650mg/日(20歳以上の最小値)。この値、日本では男女とも達していない値で、病院食で補うには牛乳をメニューに入れないと、どうにも成立しないらしい。
一方、学校給食は文部科学省が定める「学校給食摂取基準」に則ってメニューが決められる。このカルシウム基準値を満たすためには、やはり、どうしても牛乳を添える必要があるらしい。
その上、ここが病院食とはまったく基準の異なる点なのですが、文科省はこんなお達しを下されたのです。
各地域の実情や家庭における食生活の実態把握の上、日本型食生活の実践、我が国の伝統的な食文化の継承について十分配慮すること。さらに、「食事状況調査」の結果によれば、学校給食のない日はカルシウム不足が顕著であり、カルシウム摂取に効果的である牛乳等についての使用に配慮すること。
これって、つまり、ご飯とお味噌汁の日本型メニューを大切にして、そこに牛乳をつけなさい、ということですね。
役人さんは、むやみに前例を改変することはしませんので、牛乳は牛乳でパン食のときと同じくきちんと提供して、でもメニューは和食を増やしなさい、ということでしょう。
和食推奨、ユネスコの無形文化遺産ですからね。
学校給食でご飯+牛乳を経験し、忘れたころの入院で再び、ご飯+牛乳に再会する、というわけだ。これからもずっとそうなのかな。
カルシウム、言うまでもなく、とっても大切です。
そして、カルシウム不足は和食の弱点。
でも、牛乳が苦手な人が多いのも事実。
無形文化遺産に牛乳を入れるって、管理栄養士さんも苦渋の決断だと思うけど、他のいろんな対応ができるといいんだけどね。
ここで疑問。
ご飯と牛乳って合わない(と感じる人が多い)のは、なぜ?
お味噌汁と牛乳って合わない(と感じる人が多い)のは、なぜ?
なんて考えながら、牛乳は最後に一気飲みしました。いつ飲んでいいか、いつも悩む。でも、おいしいですよ。
今日も、おいしい病院食でした。ご馳走様。
(つづく)