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無理して買ったApple Pencilで娘がももクロの絵を描いてくれた話

横山文洋（わいざん）

いや、ホント。嬉しかったことのあった日のサウナってのは格別なんよなぁ。
今日もサウナに蒸されながら、考えごとをしています。今回はちょっと嬉しかった話。

話は数日前に遡る…なにかというと、娘がももクロの絵を描いてくれたのだ。

ぼくはももクロが好きでずっと応援している。
2012年、はじめてテレビで見た彼女たちは、ちょっと変わった自己紹介をリズムに乗せて披露して、スタジオにもお茶の間にも、どうリアクションすればいいかわからない"微妙なとまどい"を届けていた。

それを見て「なんか変な子たちだなぁ…」と思ってたくらいだったんだけど、その後に彼女たちの軌跡を知ってどハマりしてしまった。その話は長くなるので今回は割愛するけど、気づけばもう10年も応援している。今では国民的アイドルグループになった。すごいよね。

娘は今は小4なんだけど、小さい頃から絵を描くのが好きで、いつも絵を描いていた。

保育園の頃の絵

SNSを見ていると、親子でももクロを応援している投稿なんかもよく流れてくる。いいなぁと思いつつも、娘はももクロには興味ないようだった。ライブ映像とかをわざとらしく流したりしても、見向きもせずに絵を描いたりゲームしたりしてた。

まぁ親子とはいえ"個"なわけだから、好きを強要するわけにはいかないし、さみしくはあるけど仕方ない。そんなぼくの思いを知るはずもなく、娘はどんどん絵を描くのに夢中になっていった。

あまりに毎日描いてるので、去年の誕生日プレゼントに奮発してiPadと Apple Pencilを買ってあげた。今の子どもは自分で調べて「Apple Pencilで描きたい！」と言ってくるので、情報感度がハンパないなと思うよ。

iPadとApple Pencilはいい値段したけど、将来有望な漫画家とかになって老後に食わせてもらえれば…
楽しそうに描いてるのでいい買い物したな、と思ってました。

が！10月の初め頃、朝起きるとこんなことを言ってくるわけですよ。

「お父さん、絵が描けなくなった」

これはあれか！ついに好きという気持ちだけで夢中で描いてるフェーズが終わって、商業主義と自分の理想との狭間で苦しんでる的なやつか！
わかる、お父さんも一度noteで"おすすめ記事"に取り上げてもらってから、妙に意識するようになってなかなか文章が書けない日々があったよ…
そう思って、どうフォローしてあげるといいかな、と思って聞いてみた。

「え、どしたん？描いてて楽しくなくなった？」

「いや、そうじゃなくてペンが反応しなくて…」


ペンが反応しない？つまりそれは…壊れたってこと？

眠い目をこすりつつ、布団から出て、試してみると…確かに描けない。マジかよ、まだ1年ちょっとなのにもう壊れたのかよ…念のためショップに行って見てもらったけど間違いなく壊れてる模様。なんてこった。

Apple Pencilの第二世代は2万円くらいする。買えなくはないが、決して安くはない出費だ。しかも今月は飼い始めた猫ちゃんの避妊手術があったり、水道が壊れたり、空気清浄機が壊れたりと謎に出費が多い。さらには昨今の物価高にも苦しめられている。ただ、猫ちゃんには毎日癒されてる。それだけが救いではあるんだけど…

福太とまおちゃん

ここで2万円の出費はちょっとキツイなぁ…と思いつつも、娘もそれを感じてるのかどうしてもすぐ買ってくれ！とは言わない。
そうだよな、ぼくだって小学4年生にもなると、なんとなく家の経済状況は感じとってたもんな。
なんとなくそういうのは伝わるものなのか、娘はデジタルは諦めてアナログで描いていた。なお、もともとアナログで描く日もあったので、我慢してるって感じではなかった。絵を描かないぼくにはわからないけど、アナログには別の良さもあるんだろう。

娘は「模写だから」と謙遜するけど上手いと思う

けど、デジタルも描ける状況で「選択肢としてのアナログ」と、「アナログしか描けない」のではちょっと話が違う！
やっぱり、これだけ好きなものなんだから自由に描いて欲しいな、と思って買ってあげることにした

こうなってくると節約するしかない！

まず、コンビニに行くのをやめて、自分のものを買うのを我慢した。コンビニに行くのをやめると、意外とお金が減らないことがわかった。2万円節約できたわけではないけど、続けるといけるなって手応えがあったので、先に買ってあげることにした。この辺の見切りは甘くて早いのがぼくの良いところでもあり悪いところでもある(笑)

そんなわけでApple Pencilを買った。（1年5ヶ月ぶり2回目）

娘は喜んでくれたよ。大喜び！それで描いてくれたのが…もうわかると思うけど、ももクロの絵なわけですよ。

これは嬉しかった。
いや、なにが嬉しいって、絵はもちろんなんだけど、ぼくが白々しくアピールしてた「ももクロを好きだ」ってことがちゃんと伝わってたんだなってことが嬉しかった。

娘はライブに一緒に行く！みたいなことはなかったけど、ぼくが1番喜ぶのはももクロだと思っててくれたわけで、だから1番にももクロを描いてくれたのが嬉しかった。しかも特徴捉えてて上手くないですか？親バカで申し訳ないのですが(笑)

このApple Pencilは2万円だけど、値段以上の価値が生まれた。月並みな言葉だけどプライスレスとはこういうことを言うんだろう。
こんな風に、将来娘の描く絵で喜ぶ人が生まれるといいなって思いつつ、まだ小4なのでこれから先、やりたいことも変わっていくかもしれないと現実を考えてみたり。
ただ、どんな時でもやりたいと思った時に選択肢を増やしてあげれるようにしたいなと思った。それが難しい時代だってのがとてもはがゆくもあるんだけどね。

結論、Apple Pencil買ってよかったです。

noteの「買ってよかったもの」というテーマを見て、何かあったかなぁとサウナで考えているとこれしか浮かばなかった。
心地よい熱波を浴びつつ、しみじみと買ってよかったという至福を味わっていたら12分経ったので水風呂へ行ってきます。

サウナ→水風呂→外気浴をただただ繰り返すだけ。他の選択肢などない。だが、それがいい。

今日もまたサウナでいろんなことを考えてます。

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横山文洋（わいざん）
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