「読書好き必見!私的ノミネート作品ランキング発表!」
先日、ついに本屋大賞が発表されました!
見事1位に輝いたのは、宮島未奈さんの『成瀬は天下を取りにいく』でした。
とても面白い作品だったので、もちろん納得の結果!
しかし!
私の中での1位は違う作品でした。
というわけで、私の独断と偏見によってノミネート作品をランキング化!
同じ本を読んでいても、人によって感じ方が違う。
そこが読書の楽しいところ!
ではランキング発表いってみましょー!
1位『黄色い家』川上未映子
本屋大賞ノミネート作品の中で、1番印象に残っているのがこの作品。
ただ必死に生きようとした女の子が、少しずつ犯罪に手を染めていく。
その様子がとても自然で、誰がこうなっても不思議じゃないと少し怖くなりました。
本当に少しずつ、少しずつなの…
私はどうしても親目線で読んでしまい、主人公の母親にはイライラしてしまいました。
犯罪の仕組みも詳しく書かれていてとても興味深かったです。
(さすがに今は同じ方法ではできない…よね?)
2位『存在のすべてを』塩田武士
泣いた!めっちゃ泣いた!
これミステリじゃないんかい!(ミステリです)
過去に起きた「二児同時誘拐」を調べ直していく過程で、少しずつ明らかになっていく真実。
続きが気になって気になって、どんどん読んでしまいました!
あんまり書くとネタバレになりそうなので、やめておきます。
とても透明感のある小説でした!最高!
3位『きみがてにするはずだった黄金について』小川哲
これは実話なのか?と思うくらいエッセイみたいな小説でした!
ぶっちゃけ、1話目の哲学のくだりは何言ってるのかわからなかった…!
なので、最初は「私この本合わないかもしれない…」と不安になりながら読み進めました。
途中でやめなくてよかった!
めっちゃ面白いこれ!!!
特に面白かったのが、「妻が占い師にそそのかされ、仕事を辞めて小説を書こうとしているのを止めて欲しい」という相談をされた話。
その話の中でいろいろな種類の雨の名前が登場するくだりがあるんですが、ツボすぎて爆笑しました。
4位『成瀬は天下を取りにいく』宮島未奈
2024年本屋大賞受賞作品。
わたしはこの本を読んで元気をもらった!
これぞ青春小説!
周りの目を気にすることなく、自分の信念を貫く成瀬がとても格好良くてキラキラしてた。
自分の学生時代を思い出して、懐かしさに浸りながら読みました。
どんなにバカバカしいことでも本気でやると面白い。
かなりクセのある成瀬だけど、周りにいる人たちがみんないい人でよかった。
そして舞台になっている滋賀に行ってみたくなる!
特に琵琶湖の遊覧船。
成瀬や島崎が見た景色みてみたい。
5位『星を編む』凪良ゆう
前作『汝、星のごとく』の続編。
大事なことなので太字にしました。
前作では北原先生の過去には触れられていなかったので、勝手に察して読んでいましたが…
これも勝手な思い込みでした。
もしかして、凪良さんはそれも狙っていた…?
だとしたらすごい…!!
本人たちのことを何も知らないのに、知った気になって余計なことをする。
現実でもあるあるすぎて、自分の身を振り返りました。
凪良さんは世の中の矛盾を書くのが本当に上手い!
読むたびに「あぁ…」と心を揺さぶられる。
とっても素敵なお話でした!
しかし、ここで本屋大賞に少し疑問が。
続編をノミネートする意味はあるの…?
とても素敵な作品だったので、書店員さんの売りたい!という気持ちもわかる。
でもこれ、前作の『汝、星のごとく』を読んでいるからこそ面白いのであって…
こっちから読んだら面白さが半減しちゃうよぉ…!
気づかずに買ってしまった人絶対いるよね?
(わたしはフォロワーさんが教えてくれたのでセーフでした)
本屋大賞には今まで読んだことのない作家さんとの出会いを期待しているので、元々売れている作品の続編がノミネートされたことに少しモヤモヤ…としました。
6位『スピノザの診察室』夏川草介
病気と闘って生きるための大学病院。
病気と寄り添って残された時間を有意義に使うための地域医療。
どちらが良い、悪いはない。本当に人それぞれ。
現役のお医者さんが書いているので、今の医療現場の現状がとてもリアル!
自分の最期はどう迎えたいのか、と考えさせられるお話でした。
7位『リカバリー・カバヒコ』青山美智子
生きているといろいろあるよね…!
どの登場人物たちにも共感できる部分があった。
彼らがカバヒコに救われるたび、自分も少し救われて。
心の隅に少し引っかかっているあれこれが、少しだけ軽くなったような気がします!
8位『レーエンデ国物語』多崎礼
世界観や風景の描写が素敵!
ストーリーも面白かった!
ただ、キャラクターの台詞が少し軽いせいか、ラノベみたいだな、と感じました。
本の装丁から落ち着いたファンタジーを想像していたので、「お、おう…」となってしまい…
わたしの場合は、本で読むよりアニメやマンガでみた方が楽しめそうです!
9位『水車小屋のネネ』津村記久子
実はわたし、この本の舞台になっているような田舎の出身。
子どもの頃は地域住民との関わりがイヤでイヤで仕方なかった。
だっておばちゃんたち、わたしのことなんでも知ってるんだもん…!
プライバシーなんてない。(田舎あるある)
地元を離れて、地域とまったく関わりなく孤立して子育てしている今。
なんかちょっと寂しい…かも。
こうなってみると、子育てするなら田舎の方がよかったのかもと思う。
人のやさしさで作られたこの本。
しかし、わたしは読むのがとてもしんどかった。
人のやさしさがしんどいなんて…
わたし、多分疲れてる!_(:3 」∠)_
10位『放課後ミステリクラブ 金魚の泳ぐプール事件』知念実希人
イラストが可愛い。
読者参加型の本なので、わたしが子どもだったら絶対ハマってた!
「面白さ」でランキングすると、児童書なのでやっぱり少し物足りなくて10位にしました。
でも私が書店員だったとして、
本屋大賞ノミネート作品の中で1番売りたい本はどれ?と聞かれたら、
間違いなく「放課後ミステリクラブ」です。
本を読む機会が少なくなっている中、少しでも本を読む人が増えて欲しい。
本を読む人が増えれば、新しい本がどんどん出版される。
これからの読書界隈のため、未来の本好きを増やしたい!
そのきっかけとして、この作品はとても良い!
熱い思いを持った出版社さんと、それに応えた作者さん。
私はその心意気に感動した!
特にすごい!と思ったのは、
本の中で他社の出版本も紹介していること。
普通は自社の本を売りたいから、他社の本は紹介しないよね?
だから「自分たちだけでなく、本当に出版業界を盛り上げたいんだな」と感じました。
もう、本当カッコいい!
子どもが小学生になるまで、本棚に大切に飾っておきます。
↓『放課後ミステリクラブ』が出版に至るまでのお話を出版社さんがnoteに書いております。
ぜひ読んでみてください(*´∀`*)
わたしはこれを読んでまた泣きました←
以上、個人的本屋大賞発表のお話でした。
では、みなさんまた今度!
素敵な読書ライフを〜(*´∀`*)ノ
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