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乾物シリーズ「干し椎茸」

今日はお出汁にもなる「干し椎茸」です。

干し椎茸には肉厚の「冬茹(どんこ)」、肉薄の「香信(こうしん)」などあり、大きさや形によっって価値も違う。
「冬茹(どんこ)」かさが7分開いたもの高級品
「香信(こうしん)」かさが7分より開いたもの。*味は変わらない

歴史
鎌倉時代初頭には、日本の干ししいたけが中国に渡り、出汁をとるのに使われていた。
曹洞宗(そうとうしゅう・中国の禅宗五家道元)は「典座教訓』のなかで、中国へ留学した際に干ししいたけを買いに来た老人のことを書いてあり、本格的に広がったのは江戸時代だそうです。

栽培方法
【原木栽培】
ナラ、クヌギなどの広葉樹を伐採して枯らしたものを原木として利用する。原木に穴を開けて種駒を打ち込み、適度に日のあたるスギ林や竹林に設置する。
収穫時期は2年半ごから原木が朽ち果てる5〜6年後。

【菌床栽培】
おが屑にふすまや米ぬかなどを混ぜて固めたところに椎茸菌を植える屋内栽培。5〜6ヵ月で収穫が可能になる。
*日本は原木栽培、中国は菌床栽培が多い。

製造方法
生の椎茸は傷みやすいため、採取後にすぐ乾燥させる。天日干しは時間がかかりすぐ痛むため、江戸時代は炭火で乾燥させたと言われている。
現代は40〜55度で15〜20時間かけて熱風乾燥したあと、赤外線機で仕上げをする。
「天日干し」で販売されているものは機械乾燥のあとに天日で1〜3時間干したもの。

栄養成分
椎茸は紫外線を浴びて「干し椎茸」になることで独特の香りと、旨みが生まれるだけでなく、エルゴステロールという成分がビタミンDに変化して、カルシウムの吸収を助ける働きをする。

ここでちょっと豆知識
天日干しされていない干し椎茸を購入しても、家で天気の良い日に干すことで、紫外線を浴び、天日干しと同じ働きをします。
また、食べた後に食べた人が外に出て紫外線を浴びてもビタミンDが増えるという嘘のようで本当の話です。

おだしの取り方のポイント
・5度くらいの水で24時間くらい戻した方が、旨みが一番でます。
・熱湯で戻すと、椎茸の香りが強く出ます。

スーパーで買う際や、お出汁をとる際のご参考にしていただければ幸いです!
では、また明日。

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