『いのちの車窓から』ドーナツの穴
どうも、Yusugeでございます。
2022年、7冊目の本を読み終えました。
ということで、『いのちの車窓から』について紹介する。
この本を伝える前に、触れておかなければならないことがある。
この本は星野源の大ファンであるパートナーの大切なご友人の方から、先日初めてお会いした際にいただいたものである。
そもそも、わたしは星野源のファンでも何者でもなかった。
もちろん星野源のことは認識していたし、逃げ恥も観ていたし、恋ダンスも少し踊れた。
それ以上もそれ以下もなく、星野源とは一定の距離をでお付き合いさせていただいていた。
しかし、パートナーとの心の距離を近づけるにつれ、源さんとの距離も近づくことになる。
そのきっかけは、『オードリーのオールナイトニッポン』とゴッドタンでお馴染みのテレビプロデューサー『佐久間宣行のオールナイトニッポン0』である。
パートナーの影響によって、昨年からラジオを聴くようになった。
オードリーと佐久間さんファンであるわたしは、瞬く間にリスナーとなった。
両者のラジオ
のエピソードトークの中で、『星野源のオールナイトニッポン』の存在を認識した。
ラジオの話をパートナーにするうちに、パートナー経由で星野源情報を耳に入れる機会が増えた。
日に日に星野源が気になり始めたわけだが、ついに、星野源から源さんへと変貌を遂げる瞬間が訪れた。
2021年9月7日の『星野源のオールナイトニッポン』にて披露された『Pop Virus feat.MC.waka』である。
恥ずかしながら、この時点で『Pop Virus』を一度も聴いたことがなかった。
つまり、初めての『Pop Virus』はオードリー若林さんの超絶ラップを交えたスペシャルセッションとなった。
これを機に、源さんがこれまで作成した音楽を聴き漁った。
前置きが長くなったが、ここからこの本について簡単に触れたい。
実際にこの本を通して、源さんの内側の部分、特に人間性、価値観、野心みたいなものを垣間見ることができた。
また、源さんの周りの人々とのつながりみたいなものも感じ取れた。
例えば、逃げ恥で共演した当時の新垣結衣という人について触れているのだが、彼女のことを「普通」の人と表現しているところに趣を感じた。
ここで言う「普通」とは、彼女の一つひとつの振る舞いについての最大級の褒め言葉である。
「普通」の人にとっての「普通」は原点であるはずなのに、源さんのフィルターを通した新垣結衣の「普通」は大きくプラス方向に位置しているようだ。
代表曲『SUN』の作成秘話も興味深かった。
この曲のコンセプトは70年代末から80年代初期のダンスクラシック、モータウン、R&B、ソウルミュージックを日本のポップスとして成立させることである。
しかし、思わず体を動かしたくなるようなあの頃の音楽とサビのある日本のポップスは二律背反であり、その塩梅を調整するのに苦労されたそうだ。
この作成秘話を読んで、佐久間さんが手掛けている『あちこちオードリー』で源さんがゲスト出演された際の苦労話を思い出した。
今みたいに売れる前に、阿佐ヶ谷の高架下で夜中に絶叫していた姿は想像もつかないが、不思議としっくりときた。
ちなみに、『あちこちオードリー』のオープニングはSAKALOCK(源さんが在籍していたインストゥルメンタルバンド)の『MUDA』、エンディングは『化物』である。
わたしにとって、星野源はドーナツの穴であった。
ドーナツの穴、つまり原点とした場合、いつもオードリー、佐久間さんといった周辺部分を食べていた。
源さんを知れば知るほど、バナナマン、オークラさん、大泉洋という名の周辺部分も食べていたことに気がついた。
そしたら、週末のご褒美にドーナツをいただくことにしよう。
それでは。