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二〇六二年の冬のはじめ、三十一歳の誕生日を迎えた。 かといって祝い事をするでもなく、…
ゆうやけに こうべをたれる はるもみじ 室井弘明 「なんだ、お前、やればできるべや」 「…
初冬の朝の薄明りのなかで、女がしりもちをついていた。 高価そうなカメラを右手に持って…